印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2011年8月2日火曜日

3Dと印刷の関係:印刷技術懇談会7月例会より(続)

すっかり間が空いてしまい申し訳ありませんが、前回の続きとして、『3Dと印刷の関係』について書きたいと思います。

セミナーでは、3Dは『分かり易い』とか『楽しい』という理由で、トレーニングや広報、ショールームでの接客など幅広い領域で使われているというご説明がありました。ただ、3D映像を存分に楽しむためには、パソコンのスペックを高める必要があるというお話しもありました。

印刷は、このギャップを埋めるという役割を果たすことができるのではないでしょうか。例えば、紙の研修資料に3D技術を使って制作した画像を取り込むことで、更に分かり易くすることができると思われます。また、ショールームで3D体験を楽しまれたお客様がお帰りになられたあと(あるいはお帰りの際に)、3D画像を印刷したパーソナライズされた販促資料を制作・ご送付(お渡し)することも可能でしょう。

3Dコンテンツは分かり易く楽しいものですが、現在のテクノロジーでは、気軽に楽しむことができません。これに対して、紙の資料は気軽に持ち運んだり目を通したりできますが、3Dコンテンツを楽しむことは難しい状態です。このように、3Dと紙はお互いの長所を生かし、短所を補い合う関係にあると考えられます。

印刷サービスは、デジタルの技術と相互に補完し合うことで、まだまだ付加価値を高める余地はありそうです。顧客の事業において新たなデジタルへの取り組みが進む中、印刷会社にとってデジタルを脅威ではなく事業拡大のチャンスと捉える視点が重要になるかと思います。

例えば、3Dとは関係ありませんが、東日本大震災を切っ掛けに国内でも大きな注目を集め始めた Facebook や Twitter、Google+ などのソーシャル・サービス。これまでは CtoC の利用が中心で、最近少しずつ BtoC での利用が広まっています。これから、BtoB へ活用する取り組みも増えてくるでしょう。こうしたサービスに積極的に取り組むことも、印刷会社にとって差別化の大きなポイントになるかもしれません。

とはいっても、私もまだこの領域は全く詳しくありません・・・これから勉強していって印刷業界を活性化する使い方などがみえてきましたら、改めてこのブログでご報告したいと思います。印刷市場活性化の切っ掛けは、いろんなところに見付かりそうです。