謹んで新年のお喜びを申し上げます。旧年中は並々ならぬご厚情を賜り、誠にありがとうございました。本年も昨年同様、ご指導のほど何卒よろしくお願いいたします。
さて、平成最後のお正月をどのようにお過ごしでしょうか。振り返れば、平成の30年間に印刷業界は大きく変化しました。国内の印刷産業出荷高は平成3年(1991年)に8兆9,287億円と過去最高を記録した一方、平成28年には5兆2,753億円にまで減少しました。あわせて、案件の小ロット化・短納期化も進みました。
DTP、CTP、デジタル印刷機など、印刷機材のデジタル化も進みました。MISなどマネジメントシステムも多くの印刷会社で導入・活用されています。インターネットの利用拡大を背景に、印刷通販やWeb to Print、リモート校正などのサービスも広まっています。いつでも・どこでも・誰でも印刷物を発注できるスマートフォン向け印刷サービスも登場しました。
ICT(情報通信技術)はこれからもどんどん進化していくことでしょう。ICTを取り込み活用することで、印刷会社そして印刷サービスも大きく進化できます。ただ、ICTは道具でしかありません。「次」の時代に印刷会社に求められるのは、例えば、対話を通じて「熱気を伝える」こと、これをICTを活用して効果的・効率的に行うことです。
熱気をつくり・伝えることで、製品・サービスの仕様や価格以外の部分、カタログやパンフレット、見積書に書ききれていない魅力や価値を理解してくれる人を増やすことができます。また、SNSなどの「口コミ」やイベントなどを通じて、熱気はさらに高まりより多くの人に伝わっていきます。熱気は、顧客や「顧客の顧客」のマインドシェアを高めること、顧客から選ばれ易くなることにも役立ちます。
熱気を広く伝えるには印刷物以外の商材・サービスも組み合わせる必要があるため、印刷サービスを進化させることもできます。例えば、「熱気を伝える」イベントに企画の段階から関わることで、イベントを告知・集客するための印刷物に加えて、Webサイトの制作やイベント当日に参加者の熱気をさらに高めるための(印刷物など)ツール提供、当日の運営支援、参加者・都合で参加できなかった人たち向けのフォローアップなどのサービスを提供する機会も出てきます。
モノづくりからコトづくりへの転換を進める中で、印刷業界は顧客や「顧客の顧客」と対話する力を磨いてきています。2019年は、その対話力をさらに伸ばすことで「熱気を伝える」印刷サービスを企画・実践し、「次」の時代の更なる成長に向けて大きな一歩を踏み出しましょう!
ブライター・レイターといたしましても、マーケティング支援力や(印刷物のつくり方・使い方、印刷物そのものなど)印刷を進化させる力をさらに磨いて、皆さまそして社会の課題解決にもっと貢献できるよう精進いたします。
最後になりましたが、皆さまのご多幸とさらなるご繁栄を祈念いたしまして、新年のごあいさつとさせていただきます。