印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。
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2020年1月17日金曜日

drupa2020予測:”Smart drupa” “SDGs drupa”


今年6月、世界最大で4年に1度の国際印刷機材展 drupa2020 がドイツ・デュッセルドルフで開催されます。まだ半年先ではありますが、どんなトピックが中心となるのかdrupa予測好きの私としては気になって仕方ありません(笑)。

これまでを振り返ると、1990年以降、毎回drupaには以下のようなニックネームが付けられてきています(「XX drupa」のXX部分が、その回の中心的なトピックです):

  • 1990年:DTP DRUPA
  • 1995年:CTP DRUPA
  • 2000年:Digital DRUPA
  • 2004年:JDF DRUPA
  • 2008年:Inkjet drupa
  • 2012年:Inkjet drupa again
  • 2016年:Package/ B1drupa

最新の印刷機材・ソリューション・資材が展示されるdrupaは、印刷市場の現在だけでなく、今後数年間の市場トレンドも示される場とも言われています。こういう視点から考えると、今回(2020年)は以下のようになるとブライター・レイターは考えます:

  • Smart drupa
  • SDGs drupa

もちろん、前回大きな注目を集めたインクジェット機や後加工機、パッケージ向け機材などは、今回も引き続き話題となるでしょう。それらに加えて、今回は IoTやビッグデータ、AI、ブロックチェーン(!)、5Gなどを活用してそうした機材を効果的・効率的に活用するための仕組み = スマートな仕組みが、様々な出展企業から提案されることが見込まれます。

また欧州を中心に、異常気象やプラスチック汚染などを受けて「サーキュラー・エコノミー(循環型経済)」「脱プラスチック」などの動きが進んでいます。こうしたトレンドを含む、印刷会社/印刷業界の社会的役割・責任を考え実行する「SDGs」に関する提案が多く見られることも期待されます。

ただ、SmartとかSDGsといったテーマは、出展企業にとって見せ方が少々難しいところがあります。また、概念的な部分もあるため、見る側にとっても理解に時間がかかるかも知れません。

そこでブライター・レイターでは、皆さまのdrupa視察をより効果的・効率的にするための「drupa2020 視察ツアー!」を開催いたします!現地集合・現地解散、お一人でも・1日だけでも参加可能、drupa事前レポート・報告レポート付き、など魅力的なツアーになっております。ツアーの詳細はこちらでご確認ください。

 個人でdrupaに行かれる皆さま、自社ブース以外もしっかり視察したい出展企業の皆さま、ぜひご参加ください!

2020年1月16日木曜日

ブライター・レイター『drupa2020 視察ツアー!』のご案内

今年6月、世界最大で4年に1度の国際印刷機材展 drupa2020 がドイツ・デュッセルドルフで開催されます。drupa2020では、デジタル印刷やAIを活用した仕組みなどを含む最新の印刷機材・資材が紹介されます。ブライター・レイターは「デジタル印刷の今、そしてこれからを自分の目で確かめたい」皆さま向けに、以下のような『drupa2020 視察ツアー!』を企画いたしました。ぜひご参加ください!

  • 対 象:
    • 会社あるいは個人でdrupaに行かれる印刷会社の方。
    • 自社ブース以外の展示をしっかり視察したい出展企業の方、など
  • 日 程:2020年6月17日(水)〜20日(土):
    • 上記期間のうち、ご都合のよろしい日にご参加ください。
    • 1日だけの参加も可能、4日間フル参加も大歓迎!
  • 会 場:メッセ・デュッセルドルフ(ドイツ)


【ツアーの特徴】
  • あなたのご都合・ご興味に合わせてdrupa会場をしっかり視察!
    • 1日だけでも4日間ずっとでもOKです!
  • ガイドはデジタル印刷の第一人者 ブライター・レイター 山下 潤一郎!
  • デジタル印刷の「今」と「これから」が分かります!
  • 現地(drupa会場)集合・現地解散!
  • 開催前の直前見どころレポート・ツアー後の報告レポート付き!
  • 最大5名/日の少人数制!

【こんなあなたにピッタリ!】
  • デジタル印刷の最新動向と今後の展開を知りたい!
  • 印刷の仕組みを「スマート化」するポイントを知りたい!
  • 専門家のガイド付きでdrupa会場をしっかり視察したい!
  • 飛行機やホテルは自分で手配したい!

【ツアー内容(予定)】
  • あなたのご都合・ご興味にあわせて、デジタル印刷機材・資材ブース、ソフトウェア・クラウドサービス関連ブースなどを中心に視察します:
    • あわせて、IoTやAIなど新技術関連ブースもできるだけ視察。
    • 事前にご興味のある分野などお教えください。
  • 毎日、drupa会場に10時集合、drupa会場で17時解散:
    • 昼休みは1時間程度を予定。その他休憩時間は適宜取ります。
  • ただし、ツアー内容は展示内容などにより適宜見直します:
    • 早めにお申し出いただけましたら、ご希望にあわせたアレンジも可能です。

【料 金:5万円/日(お一人さま、税別)】
  • 料金に含まれるもの:
    • ツアーガイド料(10時〜17時)
    • ツアー時に使用する無線通信機材レンタル料
    • drupa2020 開催前 直前見どころレポート・報告レポート
  • 料金に含まれないもの:
    • 現地までの交通費(飛行機代、電車代、など)
    • 現地での宿泊費、食費
    • drupa入場料(各自で事前にお申し込みください)
    • ツアー中の事故などに対する保険料、など

【お申し込み締め切り】
  • 2020年4月28日(火)
  • 料金のお支払い:お申込み後2週間以内:
    • お申し込みいただけない場合はキャンセルとさせていただきます。

【注意事項】
  • ツアーの日程や内容は変更することがあります。最新の状況は適宜お問い合わせください。
  • 諸般の事情によりツアーが中止になることがあります。ご了承の上、お申し込みください。

お問い合わせからこちらからお願いいたします。皆さまのご参加、心よりお待ちしております!

2017年1月6日金曜日

drupa2020でデジタル後加工機に期待したいこと

オフセット印刷サービスでは通常、印刷と後加工は別の会社が担当します。しかし、デジタル印刷サービスでは、印刷会社が後加工もあわせて行うケースが大半です。そのため、デジタル印刷サービス向け後加工機は少ない人数でも動かすことができ、かつ職人でなくても品質を保てるよう、自動化・省力化・スキルレス化が進んでいます。

また、デジタル後加工機はデジタル印刷機とセットでの運用が想定されています。drupa2016でも、デジタル印刷機の進化に伴い以下のような動きが見られました:
  • B1サイズ用紙に対応したデジタル後加工機の発表
  • 産業用印刷物向けデジタル後加工機の拡充:
    • 産業用印刷物:パッケージ(紙器・軟包装)、シール、ラベル、など
  • デジタル印刷機との連携性のさらなる向上:
    • 特に、商業印刷市場向けや書籍・雑誌・新聞印刷市場向けなど
    • インライン・ニアラインともに

会場では、以下のような動向も見受けられました:
  • 型・版を使わないデジタル後加工機の増加:
    • レーザーカッター、デジタルニス加工機・箔押し機、など
    • 自動給紙や搬送機能付きで生産性向上も実現
  • 小ロット向け 型・版ありデジタル後加工機の提案:
    • スジ押し加工用
    • 樹脂やプラスチック製スジ押し用テープなどを使ってオンデマンドで型を作成
  • オフセット印刷物にデジタル後加工で加飾するデモ、など

こうしたトレンドを踏まえると、drupa2020では以下のようなデジタル後加工機が期待できそうです:
  • デジタル印刷機の柔軟性に対応できるデジタル後加工機:
    • 特に、パッケージ(紙器・軟包装)など産業用印刷物向け
    • 「型・版なし」「型・版あり」ともに
  • 印刷機の生産性とバランスが取れたデジタル後加工機:
    • 生産性が向上された「型・版なしデジタル後加工機」
  • 印刷機の品質とバランスが取れたデジタル後加工機:
    • UVオフセット印刷機と組み合わせて使える「型・版ありデジタル後加工機」
  • 印刷会社の所有する印刷機や仕事内容に合わせてセミオーダーできるデジタル後加工機、など

私は特に、小ロット対応力の高い「型・版ありデジタル後加工機」の進化に期待しています。印刷の分野では、UVオフセット機といった「小ロット対応力の高い版あり印刷機」が広く使われるようになっています。これと同じことが後加工の分野で起こることは十分に考えられると思いますが、いかがでしょう?

小ロット対応力の高い「型・版ありデジタル後加工機」が登場すれば、柔軟性重視型サービスに加えて品質重視型サービスを実現できることから、印刷会社が提供するサービスの多様性がさらに高まります。そうなれば、過度な価格競争からも脱却しやすくなります。

drupaなど印刷機材展では印刷機の進化に注目しがちですが、drupa2020では後加工機の進化にも注目しましょう!

ところで、添付の写真はdrupa2016のHPブースで紹介されていたSEI Laser社製のデジタル後加工機 PaperOne です。搬送機能付きのレーザーカッターで、プラスチック製テープ(英国 Man Mat社製)を使ったオンデマンドスジ押し機能も付いています。写真は、このスジ押し用の型を取り付けているところです(黄色い部分がスジ押し用プラスチック製テープです)。

2016年12月30日金曜日

スマート工場はdrupa2020でどう進化するのか?

drupa2016では、データをもとに自分で考える「スマート工場」も話題のひとつでした。自動化・省力化・スキルレス化が進んだ機材を組み合わせて各生産工程を最大限効率化し、さらにクラウドのデータをもとに工場全体の最適化を行う。そんな「夢の工場」がさまざまなブースで紹介されていました。

では、次回drupa(2020年開催)では、このスマート工場はどのように進化するのでしょうか。もちろん、さらなる生産工程の効率化は進むでしょう。ただ、それ以上の進化も十分に期待できます。

例えば、『紙媒体の適切な使い方を提案できる工場』への進化。印刷会社内には、クリエイティブや使用した用紙、コストなど、すでに生産した印刷物に関するさまざまなデータが蓄積されています。これらに顧客が持つ印刷物を活用したキャンペーンの成果など効果に関するデータを組み合わせることで、紙媒体の適切な使い方を予測・提案できるさらにスマートな工場に進化させることができます。この工場では、2016年のキーワードのひとつであるAI(人工知能)がフル活用されるでしょう。

あるいは、『職人と AI がお互いに刺激しあう工場』への進化。私は、AIは必ずしも職人を置き換えるものではないと考えています。むしろ、職人に刺激を与え、その技にさらに磨きをかけるための弟子のような役割を果たすことを期待しています。同時に、AIにとっても職人は精度を高めるための師匠となるでしょう。drupaでは、そんなスターウォーズのような(笑)職人とAIがお互いに刺激しあうスマートな工場の提案があるかもしれません。

『他社事例から学習できる工場』への進化も十分に考えられます。工場をさらにスマートにする方法のひとつに、他の印刷・加工会社のデータを活用することがあります。学習用データは多ければ多いほど、その効果は高くなりますから。また、他社データを活用することで、例えば自社設備の稼働ランキングもわかるようになるといったメリットもあります。ただ、お互いの工場訪問や協業に熱心な印刷業界ですから、もしかしたら、こうした他社事例から学習できるスマートな工場はdrupa前に登場するかもしれません。

他にも自社の『営業戦略を提案できる工場』『設備投資計画をアドバイスできる工場』『物流を最適化できる工場』『適切なセキュリティレベルを管理できる工場』など、さらなるスマート化の方向性としてさまざまなものが考えられます。drupaでは、どんな方向性への進化が提案されるのでしょう?今からとても楽しみです (^ ^)

2016年12月28日水曜日

B0/ VLF枚葉インクジェット機はdrupa2020に出展されるか?

印刷業界の2016年を振り返る時、ドイツ・デュッセルドルフで開催された世界最大の国際印刷機材展 drupa2016に触れない訳にはいきません。とはいえ、drupa2016の内容を改めて紹介するのもナンですので、世界で1番早く次回drupaを予測するブライター・レイターらしく(笑)drupa2016を踏まえつつdrupa2020のトレンドを予測します。

さて、drupa2016の華はB1サイズ枚葉インクジェット式デジタル印刷機でした。Landa社と小森コーポレーション、富士フイルムとハイデルベルグ、ゼロックスとKBAといった、デジタル印刷機・オフセット印刷機のメーカーがそれぞれの強みを持ち寄って共同開発した機種は、非常に高い生産性・印刷品質・用紙対応性などを実現し、オフセット印刷機の一部の仕事を置き換えることも視野に入れています。

drupaの歴史を振り返ると、drupa2008・drupa2012ではB2枚葉インクジェット機が大きな話題でした。そして、drupa2016ではB1枚葉インクジェット機が注目の的でした。では、次回drupa2020(2020年開催)では B0(B倍)やVLF(Very Large Format)の枚葉インクジェット機が出展され、同じように大きな話題になるのでしょうか?

私は、十分に可能性はあると考えています。ただ、それは以下のような特徴を備えた印刷会社をターゲットにしたかなり尖った機種になりそうです:

  • 『B1枚葉インクジェット機 x スマート工場』という仕組みを武器に、小ロット/マスカスタマイゼーション(一品大量生産)向け紙器パッケージ印刷の仕事を十分に開拓できている(あるいは、開拓の目処がついている)印刷会社
  • ギャンギング(複数ジョブの多面つけ)のノウハウも武器である印刷会社
  • 自社が必要なスペックを機材メーカーに示すことができる印刷会社、など

こんなに尖った機種だと「drupa会場で紹介しなくても良いのでは」という声も出てきそうです。しかし、私はこういう尖った機種こそ、drupa会場に展示すべきだと考えます。印刷業界の可能性や気概を業界の内外に示すことができるからです。

この年末年始は、drupa2016を振り返りつつdrupa2020の動向を予測する記事を上げていく予定です。大掃除やおせちに飽きたら、ぜひこのブログを覗いてみてください(笑)!
(写真は drupa2016会場に展示されたB0枚葉UVオフセット機 KBA Rapida 145