印刷会社の新規ビジネス成功支援を専門とするコンサルティング会社 ブライター・レイター のブログです。

2012年12月26日水曜日

トヨタ型印刷物と日産型印刷物

先日、ある海外の印刷通販会社のマネージメントの方々とお話しをする機会があったのですが、ランチの際にトヨタと日産の自動車の違いが話題になりました。その印刷通販会社のお一人が仰るには、「トヨタが作っているのは単なる自動車だが、日産は『エキサイティングさを与えてくれるもの』を作っている」とのことでした。

そのお話しをお伺いしながら、私は印刷物にもトヨタ型と日産型があるのでは、と考えていました。非常にコスト効率高く生産されており、さらに最新の技術を使われてもいるのですが、印刷物の受取り手にその素晴らしさが伝わりにくいのが「トヨタ型印刷物」。それに対して、トヨタほど生産効率が高い訳でもなく、また必ずしも世界最先端の技術が使われている訳でもないのですが、手に取ると誰もが楽しさやわくわく感、うれしさを感じるのが「日産型印刷物」。

印刷業界は来年も厳しい状況が続くことが見込まれますが、その中で売上・利益を伸ばすためには、特徴ある「日産型印刷物」の提供を進めるという選択肢もあるかと思います。つまり、印刷物発注者さんに対して「こうすればもっと楽しくなります」とか「もっとわくわく感が出て効果が高まります」といったご提案をすることで、仕事の付加価値(売上単価と利益率)を高めるという戦略です。これは、全印工連が提案する感性価値の実践のひとつだと考えています。

先日あるパッケージ印刷会社の方からお伺いしたのですが、実際、「こうすればもっとパッケージの魅力が高まります!」という引き出し(アイデア)を沢山お持ちの営業の方が取ってくる仕事は、引き出しが少ない方と比べて単価と利益率が高いそうです。

年末・年始のお時間がある際に、自社が生産している印刷物、そして目指している印刷物がトヨタ型なのか日産型なのか、改めて検討してみるのも有効かと思います。もちろん、フェラーリ型やポルシェ型、ベンツ型など、さらに特徴ある方向性を目指すのもエキサイティングだと思われます。

ところで、こちらは私が年末のご挨拶用に作成したカードの写真です。今年、drupa視察の際に訪問させていただいたロンドンの王室御用達の印刷会社さん(The Wren Press)にデザインと印刷をお願いしたもので、自分としてはロールス・ロイス型だと勝手に考えています(笑)。予算の都合で少部数しか作成できなかったため、一部の方々にしかお送りできませんでした。大変申し訳ありません・・・ただ、まだ手許に少し残っておりますので、ご興味のある方はご連絡いただければと思います (^ ^)

本年も皆さまには大変お世話になりました。来年も皆さまの売上・利益拡大に貢献させていただくよう全力で頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします!
良いお年をお迎え下さい。


2012年10月31日水曜日

スマホベースの O2O 最新動向 . . .(2): Online to Offline

前回に引き続き、Web & モバイル マーケティング EXPOにおけるO2Oのソリューションをご紹介します。今回は、Online to Offline のソリューションです。

今回の会場では、博報堂アイ・スタジオが Yahoo! JAPANとの共同事業「Yahoo! JAPAN年賀状」を紹介していました。これは、住所が分からなくてもフェイスブックの友達やツイッターのアカウント、メールアドレスが分かっている友人・知人に紙の年賀状が送れるというサービスになります。展示会には出展されていなかったのですが、同様のサービスには日本郵便と電通の合弁会社JPメディアダイレクトが提供するサービス ポストマンなどもあります。

「住所が分からなくても送れる」というサービスは年賀状シーズンになるとよく目にするのですが、実は、通常のプロモーションにも使えるのではないかと、私は考えています。例えば、Facebookの企業ページに「いいね!」を押してくださった方だけに特別なデザインと内容のDMや販促品をお送りするとか。これは、ファンを集めることに加えて、ファンを維持することにもつながると思います。

フェイスブックなどSNSを活用したマーケティング(拙訳書「未来を破壊する」でいうところのインバウンドマーケティング)は、これから益々重要になります。こうしたOnline2Offlineのサービスを追加することで、インバウンドマーケティングの効果は更に高まると考えられます。また、この場合はDMや販促品など「リアル」なものを送付するため、印刷業界にとっても魅力的なソリューションになります。

ただ、現時点ではこうしたOnline2Offlineのソリューションは、企業のプロモーション活動にはあまり活用されていません。その理由は、企業側がこうしたプロモーションの可能性を十分に理解していないからだと思われます。つまり、こうしたソリューションを提案することで、印刷会社は顧客企業のインバウンドマーケティングの効果を高めることに貢献できます。

もちろん、「いいね!」を押してくださったファンの方に送付するDMや販促品、あるいは販促品のパッケージにARを追加して、再び企業のサイトなどに誘導することも可能です。その際、誘導した先でお送りしたDMや販促品に関するご意見・ご感想を書き込んでいただき、それを広くシェアしてさらにファンを増やすといった仕組みも面白いかと思います。

販促品をトリガーにして、リアル(Offline)とWeb(Online)両方のチャネルを通じてファンとのコミュニケーションを深めることができる印刷サービスは、顧客企業にとって非常に魅力的だと思いますがいかがしょう?もし、こうした印刷サービスの立ち上げ・拡大をご検討される際には、是非お声がけください (^ ^) 


2012年10月29日月曜日

スマホベースの O2O 最新動向 . . .(1):Offline to Online

先週(2012年10月24日〜26日)幕張メッセで開催された「Web & モバイル マーケティング EXPO」では、想像していた以上にスマートフォンを活用した O2O (Offline to Online/ Online to Offline)のソリューションが数多く展示されていました。今回はそのうち、Offline2Online のソリューションについてご紹介します。

会場に展示されていたスマホベースの Offline2Online型のO2Oソリューションは、以下の様なタイプに分類されます:
  1. AR専用コンテンツ再生タイプ:
    • 3Dや動画の再生型
  2. AR専用コンテンツ再生タイプの変形:
    • インタラクティブ型(ARコンテンツの操作が可能)
    • 道案内型(GPSと連動)
    • オリエンテーリング型(ポイント収集型)
  3. Webコンテンツをブラウズするタイプ(QRコードの変形型)
「2. AR専用コンテンツ再生タイプの変形」のインタラクティブ型で面白かったのは、カナダから出展していた Redpiston社 の冷蔵庫をブラウズするデモでした。新聞に掲載された広告がARのマーカーで、そこにAR用アプリを起動したスマートフォンをかざすとスマホの画面に冷蔵庫が現れます。スマホの角度を変えると冷蔵庫を様々な角度から見ることができ、さらに冷蔵庫の引き出しや扉部分をタップするとスムーズに開閉したりします。こうしたARとVR(バーチャル・リアリティ、仮想現実)が組み合わせられたサービスがスマホ上でスムーズに実現できることに、少々驚きを感じました。

「3. Webコンテンツをブラウズするタイプ」では、米国ロサンゼルスに拠点を置くハイテク企業群 Nant Works の日本法人ナント・モバイルの展示が興味深いものでした。例えば、渋谷駅の改札口付近に貼ってある駅周辺地図にARアプリを起動したスマホをかざすと、情報を入手できるファッションビルなどが分かります(対応していることを示すマークが表示されます)。その部分をタップすると、そのファッションビルのWebサイトに飛び、最新情報を得ることができます。また、ファッションビルなどの建物もマーカーにすることができるため、スマホをかざして歩きながら各ビルの最新情報も入手できます。

ARを使ったサービスでは、ブラウズするコンテンツが話題になることが多いかと思います。しかし、ナント・モバイルでは、ブラウズするのは既存のWebコンテンツなのですが、O2Oの可能性の大きさを示す様々な使い方(実現時期が未定のコンセプト的な使い方を含めて)を提案していた点が印象的でした。

「Webコンテンツをブラウズするタイプ」では、コトブキ企画が11月に開始する予定のスピードウェブも面白いサービスだと思いました。一般的に、ARではマーカーとブラウズする内容が「1対1」の関係なのですが、スピードウェブでは1つのマーカーに対して複数(10個程度)のWebサイトやWebコンテンツを対応させられるようになっています。しかも、運用者が自分で簡単にマーカーやそれに対応するWebサイト・Webコンテンツを登録したり変更したりできるようになっています。こうした手軽さは、O2Oが広まるに当たって有効かと思われます。

ARを含めたスマホベースのO2Oは、IT業界が牽引することで、印刷業界が考えているよりも速いスピードで広まる可能性もありそうです。Redpistonナント・モバイルの展示を見ていると、O2O(特にOffline to Online)の分野では海外のIT企業の動向にも注目すると面白い印刷サービスのアイデアが得られそうです。実際、私もこれらの展示を見て面白い新規サービスをいくつか思い付きました (^ ^)

次回は、Online2Offline型のO2Oソリューションを紹介する予定です。お楽しみに♪


2012年10月24日水曜日

ノベルティにおける「小ロット対応」「カスタマイズ/パーソナライズ対応」の進展

先週(2012年10月17日〜19日)、東京・池袋サンシャインシティ文化会館において第46回インターナショナル プレミアム・インセンティブショーが開催されました。会場では様々なノベルティが提案されていましたが、ここでも「小ロット対応」「カスタマイズ/パーソナライズ対応」の進展が主要なトピックのひとつでした。

例えば、カンロブースで紹介されていたオリジナルプリントキャンディ「プリキャン」は、「100粒の小ロットから!」キャンディの個包装をオリジナルデザインにするサービスです。プリキャンは1年ほど前にスタートし、企業はもちろん、個人でも結婚式で配るためなどに注文される方などがいらっしゃるそうです。

クレハブースでは、クレラップの箱の6面中5面をオリジナルのデザインにできるサービスが紹介されていました。そのサンプルとしては、JAバンクや大和証券・大和ネクスト銀行といった金融機関のものが多く目につきましたが、ミサワホームなどのものも展示されていました。このサービスは「最低ロットが10,020個」ということなので、こうした大手企業が中心となっているようです。

大洞印刷(岐阜・本巣市)のブースでは、1枚単位でクリアファイルを印刷するサービスが紹介されていました。この展示で興味深かったのは、印刷は1枚からできるのですが「注文はセットで」という提案されていたところです。ブースには、野球チーム向けの「20枚で1セット」という例が紹介されていました。これは、各メンバーの打席シーンやチーム全員での写真を使って「20枚のクリアファイルで1セット」を作るというものでした。また、「47都道府県で各1枚づつ」というセットも提案されていました。

フォトブックのように、パーソナライズされた商品の注文点数は1点あるいは数点程度になることが多いと思われますが、これでは注文単価が限られてしまいます。しかし、「セット販売」にすることで注文単価を高めることができます。パーソナライズの取組みの際には、こうしたマーケティング上の工夫も求められることが分かります。

ところで、こうしたカスタマイやパーソナライズの進展に伴って、印刷工程や機材が見直されているのも印象的でした。カンロブースのご担当者によれば、プリキャンのサービスを実現するに当たって印刷工程を非常に工夫されたそうです。また、クレラップの箱は通常グラビアで印刷されているのですが、オリジナルデザインのものについてはオフセット印刷で対応されています。大洞印刷でも、昨年末に導入したデジタル印刷機を活用することで、パーソナライズしたクリアファイルを実現しています。

ノベルティにおける小ロット対応やカスタマイズ/パーソナライズの対応の進展は、印刷業界にとって新たな事業機会です。しかし、この事業機会を実現するには、マーケティング上の工夫や印刷工程・機材の見直しなど、これまでとは異なる取組み = 「未来を破壊する」取組みを積極的に進めることが求められます。是非、「小ロット」「カスタマイズ/パーソナライズ」といったニーズの取り込みを通じて、「未来を破壊」していただければと思います。



2012年10月11日木曜日

TOKYO PACK レビュー(3):紙器パッケージの動向

今年5月に開催された drupa 2012 では数多くのB2デジタル印刷機が発表されましたが、その多くが「紙器パッケージ印刷市場」をターゲットにしています。今回の TOKYO PACK において、国内紙器パッケージ印刷市場におけるB2デジタル印刷機のビジネス機会を探ることも取材目的のひとつでした。

会場では、様々な方にデジタル印刷機の紙器パッケージ印刷分野での活用状況についてお伺いしたのですが、国内では「広幅インクジェット機でサンプルを制作している」という使われ方が中心で、プロダクション機を使って本格的に生産しているという例を聞くことはできませんでした。

ただ、この分野におけるデジタル印刷機導入・活用の可能性について指摘される方は少なくありませんでした。例えば、ラベル印刷でもご紹介した「生産者直売」「個人・小規模企業による輸入したもののネット販売」といった小ロットニーズに対応するため「検討している」というご意見がありました。既存市場の置き換えというよりも、新たな発注者の登場が紙器パッケージ印刷市場におけるデジタル印刷機導入・活用を牽引するのかもしれません。

ところで、今回の TOKYO PACK では、紙器パッケージの存在感はそれほど大きく感じませんでした。その背景としては、以下の様なものが挙げられると思います:
  • 簡易包装の広まり:
    • 環境負荷低減のため、また経費削減のため
    • 併せて、ラベルの表現力も向上している。
  • ダンボールを使ったパッケージの表現力拡大:
こうした状況の中、紙器パッケージは以下の様な「高機能化」の取組みの中で紹介されたケースが目に付きました:
  • バリアフリーを実現するユニバーサルデザイン(UD)への取組み
  • 内容物の利用にあわせて箱の大きさを小さくできる、サイズの可変性への取組み
  • 薬品などの偽造防止への取組み、など
「高機能化」はデジタル印刷のみが実現できるものではありませんが、先に挙げた「新しい発注者の小ロットニーズ」を取り込むためには有効な要素かもしれません。つまり、新しい発注者に対して設計・デザインの段階でこうした機能性を付加する提案をすることが、デジタル印刷の紙器パッケージ分野での拡大に貢献する可能性はありそうです。ただ、まずは「小ロットニーズ」の掘り起こしが必要かと思われます。

もちろん、紙器パッケージデザインのパーソナライズというデジタル印刷ならではのアプリケーションを提供することも、大きな事業機会になると考えられます。会場におけるHP社によるプレゼンテーションの中にも、ティッシュの箱をパーソナライズするという事例がありました。

紙器パッケージの分野でデジタル印刷が存在感を高めるためには、新しい発注者による小ロットニーズやパーソナライズニーズの取り込みという新しい市場の開拓が必要になりそうです。そのビジネスの形は、『B2 SoHoなど小規模企業』型(小ロットニーズ向け)あるいは『B2B2C』型(パーソナライズニーズ向け)が中心になると思います。

印刷会社にとってそうした市場の開拓は少々タフな取組みになるかも知れませんが、その市場は非常に大きくとても魅力的だと考えます。是非、挑戦してみてください!もし、お手伝いが必要な場合には、お気軽にお声がけください (^ ^)




2012年10月9日火曜日

TOKYO PACK レビュー(2):デジタル印刷の観点から

前回ブログの「目についたトレンド :6」でも触れたように、今回の TOKYO PACK ではデジタル印刷の存在感が高まっているように感じました。これは、特にラベル印刷の分野において実際に生産に使われるようになっているため、そしてその実績をもとにした提案型の展示が行われていたためだと考えられます。

ラベルのデジタル印刷化が進んでいる背景として、ジョブの小ロット化が進んでいることが挙げられます。例えば、エプソンのインクジェット機 SurePress L-4033A を4台導入している精工ブースでは、生産者(今回の展示では農家の方)の顔が印刷された野菜を入れたビニール袋に貼るラベルが提案されていました。この場合、季節によって販売する野菜の種類が変わりますので、小ロットでの印刷が必要不可欠になります。道の駅が広まるなど流通の多様化に対応して、こうした「生産者の直売」のための小ロット印刷サービスも広がっています。

あるいは、ネット通販が広まっていることから、個人や小規模な会社が輸入されたものをキレイなラベルを貼ってネットで販売したというニーズも増えているそうです。こうしたニーズに対応するための小ロット印刷サービスも立ち上がってきています。

また、精工ブースでは、今年5月に発表された HP社のB2サイズ対応ラベル・パッケージ印刷用ロール機 Indigo 20000 の導入が発表されていました。導入予定は2013年10月で、これはアジア1号機になるそうです。このデジタル印刷機の使い方については会場ではお伺いできませんでしたが、HPによる精工ブースでのプレゼンテーションをみると、One-to-one (パーソナライズ)のニーズに対応したサービス、しかもラベル以外にも軟包装も含めた印刷サービスの展開になるのかもしれません。

ところで、精工ブースでは、エプソンとHPが並んで自社製品をアピールしていました。エプソンは比較的「生産者直売」や「小規模メーカー」向けの小ロット生産を意識した提案、HPはナショナルブランドの One-to-one マーケティングを意識した提案とそれぞれ特徴がありました。これら2社の展示をみているとラベル・パッケージ分野におけるデジタル印刷の可能性の大きさを感じることができました。

また、エプソンはインクジェット機、HPは液体トナー機という共に注目のデジタル印刷方式のデジタル機を紹介していました。精工ブースはこうした観点からも、それぞれの特徴を比較検討したい印刷会社そして印刷物発注者には興味深い展示となっていました。

精工ブース以外でも、タカラ(大阪・大阪市)のデジタルラベルやミマキブースに展示されていた「CASIO ユポラベル対応オンデマンドカラーページプリンタ」(トナー式)を使った商品ラベルのサンプルなど、会場では興味深い展示が目に付きました。ちなみに、ユポラベル対応のCASIOのプリンターですが、価格は598,000円 + 消費税(5年間の保守サポート付き、トナー料金は別途)、ユポラベルの印刷速度はフルカラーで毎分9枚(厚手のもの)〜15枚となっています。昨年6月の販売開始以来、導入先の約半分が印刷会社だそうです。

今回は、ラベル向けデジタル印刷を中心にご紹介しました。次回は 、drupa でも大きな話題になった「紙器パッケージ」の動向について書きたいと思います。お楽しみに (^ ^)




2012年10月5日金曜日

TOKYO PACK 2012 レビュー(1)

10月2日・4日の2日間、「2012 東京国際包装展」(TOKYO PACK 2012)に行ってきました。今年5月にドイツ・デュッセルドルフで開催された drupa 2012 でも、一部で「package drupa」と呼ばれたようにパッケージ市場が大きな注目を集めていました。今回はそうした流れもあって、2日間に渡って情報を収集しました。

会場では、以下のようなトレンドが目につきました:
  1. 店頭での訴求力向上に貢献するラベル・パッケージ
  2. 購入後に効果を発揮するラベル・パッケージ
  3. O2O(Offline to online)の取組み
  4. 小ロットニーズに対応する取組み
  5. 印刷物の高機能化
  6. フレキソ印刷・デジタル印刷の存在感拡大
  7. さらに進化した加飾印刷
  8. カラーマネージメントの進化
  9. ワンストップサービスの提案
  10. 産業用インクジェット + 検査機(注:10月9日追記)
今回の展示会で、マーケティング的に面白い取組みだと感じたのは「2. 購入後に効果を発揮するパッケージ」です。厳しい経済状況で、店頭でのプレゼンテーション能力を高める取組みが進むのは、ある意味想定内です。ただ、店頭でのインパクトが高い商品が、「もう一度買いたい商品」になるとは限りません。

今回、この「もう一度買いたい感」を高める可能性のありそうな提案が、会場でいくつか見られました。例えば、共同紙工(東京・江東)のマルチレイヤー紙ラベル「ヨメルダー」や「Meku Look(メクルック)」は、ラベルの情報量を増やすことで店頭での訴求力を高めると同時に、購入後にそこに書かれているレシピなどを参考に料理やお酒を楽しむことができたりします。

もちろん、3倍・5倍に情報量を増やしたラベルには、レシピ以外にも読み物(連載)やクーポンなど、様々な情報を入れることができます。この内容を工夫することで、消費者の「もう一度買いたい感」を刺激することができそうです。

また、東洋製罐グループの東洋ガラス(東京・品川)が展示していた「内面彫刻」のガラス瓶もマーケティング的に面白いものでした。ガラス瓶の内面に彫刻を施す(表面はツルツルのまま)ことによって、内容物が減っていくとその彫刻した模様が浮かび上がってきます。この彫刻の図柄を工夫することで、「もう一度買いたい感」を高めることが出来ると思います。ただ、残念ながらこの技術はまだ開発中で商品化されていないそうです(写真も撮らせていただけませんでした・・・)。

こうした「もう一度買いたい感」を高める仕掛けは、「店頭での訴求力向上」や「O2O」といった取組みと組み合せて使うことができます。マーケティングサービスプロバイダー(MSP)への転身を図る印刷会社には、こうした仕掛けも「武器」のひとつとして提案していただくと、提案内容がさらに広がり・深みを増すと思います。

今回は、展示会の全体的な印象そしてマーケティング的な視点からの興味深い取組みについてご紹介しました。次回は、「デジタル印刷」の観点からみた TOKYO PACK をご報告いたします。お楽しみに (^ ^)


2012年9月12日水曜日

デジタル印刷成功企業に共通する特徴(2)

今回取り上げる特徴は、「集客や受注に積極的にWebを活用している」というものです。拙訳書「未来を破壊する」において、ウェブ博士は「(印刷会社が)新しいメディアについて信用を得たり、経験を蓄積したりする最良の方法は、それらを頻繁に利用することなのである」と書いています。「未来を破壊する」では、新しいメディアを利用して得た信用や蓄積した経験を顧客に提供することで、印刷会社は売上・利益を伸ばすことができる、と話を進めています。

しかし、デジタル印刷に成功している印刷会社では、新しいメディアにおける経験を「自社の印刷物受注拡大」に結びつけているところも目に付きます。こちらの記事でご紹介した挨拶状ドットコムや英国のmooのような単品型印刷通販会社、「印刷情報9月号」の記事(34ページ)でご紹介した、自社サイトを「Web上での営業担当者」と位置付けたことで新規顧客開拓力を高めた印刷会社などが、例として挙げられます。以前mooでは、「ソーシャルサービス管理担当者」の求人が出ていたのを見て驚いたこともありました。

最近では、発注を受ける端末がパソコン以外にも広まっています。8月にJAGATで開催されたセミナー「未来を破壊する」についての徹底討論会では、JAGATの塚田会長から錦明印刷におけるスマートフォン向け Web to printシステム開発の取組みについてお話がありました。これはまだ始まったばかりではありますが、太平洋印刷はスマートフォンアプリから絵はがきを発注できるサービス「絵はがき」および発注した絵はがきを投函してもらえるサービス「投函しま〜す」を提供されています。

海外に目を向けると、Pic Collageというスマートフォンアプリがあります。これは、スマホで撮影した写真やスマホに取り込んだ画像を切り抜いたり貼付けたりしてコラージュを作ることができるアプリなのですが、これも作成したコラージュをポストカードとして印刷してもらうよう発注することができます(ちなみに、文末の画像がPic Collage で作られたコラージュのサンプルです)。

Webにおける集客方法や発注者が利用する端末は、どんどん変化しています。デジタル印刷に成功している印刷会社は、こうした動きに適切に対応しています。ウェブ博士も、「クライアントの先にいくこと:競合は無視すること」と書いています。クライアントの先にいくことで印刷ニーズを取り込み、デジタル印刷に成功していただきたいと思います。



2012年9月11日火曜日

デジタル印刷最前線 〜「印刷情報」2012年9月号

印刷出版研究所印刷情報」の最新号(9月号)では、『デジタル印刷最前線』という特集が組まれています。この特集で、私も『デジタルをメインストリームに - drupa以降のデジタル印刷サービス成功のポイント』という記事を掲載していただいています。この記事では、以下のような点についてご紹介しています:
  • drupaで紹介された最新機器について
  • それらの最新機器を活用することで見えてきた「デジタルをメインストリームに」できる可能性について
  • 印刷会社が「デジタルをメインストリームに」するために必要な取組みとその成功のポイントについて

また、「B2サイズデジタル印刷機がもたらす市場変化とビジネスチャンス - 現状と可能性を語る」という座談会にも、司会・進行として参加させていただきました。今回、drupa 2012で大きな話題になったB2デジタル機のキープレーヤーである以下の方々にご参加いただいたことで、非常に充実した内容の記事になっています:

『デジタル印刷最前線』には他にも、以下のような印刷会社さんによるデジタル印刷への取組みの事例紹介や用語解説などの記事もあり、とても読み応えのある特集となっています。是非、お読み下さい!





2012年9月10日月曜日

デジタル印刷成功企業に共通する特徴(1)

デジタル印刷に成功されている印刷会社を取材していると、その多くに共通する特徴が見えてきます。これから何回かに分けて、「デジタル印刷成功企業に成功する特徴」についてご紹介したいと思います。

第1回目となる今回は、「戦略・戦術を持って取り組んでいる」という特徴を取り上げます。デジタル印刷サービスという新しい事業を立ち上げるに当たっては、ターゲットとする市場を理解した上で、以下の様な戦略・戦術を明確にすることが求められます:

  • 実現を目指すゴール:売上高・利益率
  • 割り当てる経営資源:人材、生産設備、予算など
  • ゴールを達成するために必要な武器・戦い方
  • ゴール達成までのスケジュール、など

デジタル印刷サービスで売上・利益を伸ばしている印刷会社は、それぞれ独自の戦略・戦術を持って取り組んでいます。以前のブログで、水上印刷の水上社長がセミナーで「印刷会社が業態変革に成功するためには、利益が上がるための事業構想や事業継承も含めた戦略を立てて行動に移すこと」という趣旨の発言をされたことをご紹介しましたが、デジタル印刷成功においてもこうした取組みは有効なようです。

また、「で、『未来を破壊する』と本当に儲かるの?」という記事で、「どうすれば(未来を破壊するための印刷サービスについて)『知っている』から『出来ている』に進むことができるのか?」という問いを投げかけさせていただきました。その方法のひとつとして、この「戦略・戦術を持って取り組む」ことが挙げられると考えられます。

デジタル印刷の取組みで期待通りの成果が上がっていない印刷会社の中には、明確な「戦略・戦術」を持っていないところが少なからず見受けられます。この機会に是非、「戦略・戦術」の策定・実行を通して、デジタル印刷サービスの立て直しを図っていただければと思います。

2012年9月7日金曜日

『未来を破壊する』読書会のススメ

今回は、『未来を破壊する』の内容をより深く理解する方法をご紹介したいと思います。お薦めなのは、「読書会」です。一人で深く読み込むのも良いと思いますが、多くの人と『未来を破壊する』の感想や疑問点などを共有することで、より深くて広い読み方が出来るようになると思います。

ハイデルベルグ・ジャパンでは、営業担当者約40名が夏の間にこの本を読まれ、内容について議論する「勉強会」を8月末に実施されたそうです。また、富士ゼロックス東京でも、早朝に開催されている勉強会でこの本を取り上げていただきました。

会社の垣根を越えた有志の読書会ではより幅広い視点での議論が行われることから、社内での読書会とはまた違った成果が出ると思います。私も先日、先日のブログでも触れましたが、こちらの読書会に参加させていただきました。この読書会では、印刷業界の方に加えてメディアプランナーやコンテンツプロデューサー、システムエンジニアなど様々なご参加者から鋭いごご意見をいただき、改めて本書についての理解を深めることができました。

読書の秋には是非、『未来を破壊する』をお読みいただければと思います。そして、この本についての「読書会」を開催してこの本についてのご理解を深めていただき、また「未来を破壊する」ための第一歩を踏み出す切っ掛けを得てください。

その際、「本の内容を説明してもらったり、内容についての質問に答えて欲しい」ということがありましたら、是非お声がけください。私は翻訳者なので著者の意図を十分にお伝えできるかは分かりませんが、皆さまとの意見交換・質疑応答や、現在の日本市場の状況を踏まえた読み方をご紹介することを通じて、皆さまが「未来を破壊する」お手伝いができればと思います。

2012年9月5日水曜日

で、『未来を破壊する』と本当に儲かるの?

これまでにこのブログで何度も「印刷会社は売上・利益を伸ばすために『未来を破壊』することが必要不可欠」と書いてきました。ただ、破壊の仕方によって売上・利益の伸び方に違いは生じる可能性はあると、私は考えています。

では、どのような「破壊の仕方」だと売上・利益が大きく伸びるのでしょうか。『未来を破壊する』の内容や日本市場で売上を伸ばしている印刷会社の動向を分析した結果、以下のような3点を組み合わせた印刷サービスの企画・実現することが効果的なようです:
  1. 新しい市場を開拓する。
  2. Web を集客や受注のために積極的に活用する。
  3. 常にジョブ当たりの業務コストを把握でき、削減できる仕組みを構築する。
「1. 新しい市場を開拓する」のは、既存の印刷市場でジョブを獲得したとしても、既に激しい価格競争が進んでいることから利益を伸ばすことが難しいためです。新しい市場としては、例えば『未来を破壊する』で紹介されているような「様々なメディアの活用支援を求める市場」や先日のブログで紹介したような「小ロットサービスを求める市場」などが挙げられます。もちろん、これら以外にも魅力的な「新しい市場」はあります。

「2. Webを集客や受注のために積極的に活用する」については、ウェブ博士がご指摘されているように、クロスメディアサービスを提供する会社は様々なメディアの使い方を把握する必要があることから、Webを活用することが求められます。また、小ロットサービスを提供するためには営業コストを抑える必要があることから、やはりWebを集客・受注に積極的に活用することが必要不可欠になります。

また、印刷会社が利益率を高めるためには、印刷物の生産に直接関わるコストに加えてジョブの獲得にかかる営業費用や管理コストなども含めた「ジョブ当たりの業務コスト」全体を「3. 常に把握でき、削減できる仕組みを構築する」ことも重要になります。

これらの3点について、「そんなこと知っているよ」と仰る印刷会社は少なくないかと思います。しかし、「そんなこと出来ているよ」という会社はそれほど多くはないでしょう。私が存じ上げている範囲ではありますが、厳しい市場環境の中で『儲けている』印刷会社の多くは、これら3点を組み合わせた『未来を破壊する』方法に実際に取り組んでいるところなのです。

では、どうすれば「知っている」から「出来ている」に進むことができるのでしょうか?今回のブログも長くなってしまいましたので、ご興味がある方は別途お問い合わせいただければと思います。

2012年9月3日月曜日

『未来を破壊する』ためには決断することが必要不可欠

先週は、月曜日(8月27日)にJAGATさんで開催された『未来を破壊する』徹底討論会に参加し、土曜日(9月1日)にはこの本についての有志での読書会に参加しました。こうしたイベントにご参加された皆さんのご意見をお伺いする中で、印刷業界の暗澹たる未来を破壊するためには、「新しい常識」に沿った印刷サービスを確立・提供することに加えて、そもそも『未来を破壊する』ことに対する強い思いというか決心が必要不可欠であることを、改めて確認しました。

『未来を破壊する』では、そうした気持ちの部分について、例えば「起業家精神」という言葉で表現されています:

  • 究極的に必要なことは、印刷会社のオーナーが起業家精神を再度持つことである。「再度持つこと」と言ったが、印刷会社はかつて、今よりもずっと起業家精神が旺盛であった。しかし今では、印刷産業は起業家精神を失っている(第4章より)。
また、初版・第2版では未訳の部分(原書の157ページ)では、起業家精神について以下の様なこともかかれています:
  • 起業家とは、他の誰も持っていないアイデアを持ち、それに従って行動する人々のことである。彼らは市場の中に、他の人には見えないビジネスやサービス、製品を見ることができる。
  • 起業家は、人々が考えるようにリスクを取る人ではない。実際には、リスクを最小化しているのだ。目を大きく開けて状況に入り込み、自分が失敗を犯す危険に十分注意を払っている。
『未来を破壊する』のイントロダクション部分では、ビズケイト社(日本語版ではビズケア社となっていますが、お持ちの方は修正お願いします・・・)の創立者・社長であるピーター・ムイアー氏が、こうした起業家精神を発揮するかそれともしないかを、以下のように読者に問いかけています:
  • ジョー・ウェブ博士とリチャード・ロマノ氏は、あなたが外へ出て顧客の意思決定やコミュニケーションのプロセスに加わる方法を示すために、この本を著したのである。
  • 外へ出る価値があるのか、あるいは状況が良くなるのを願いながら同じことを繰り返し続けるのか、本書の読後にあなたは決断しなければならない。
多くの印刷会社にこうした「決断」についてお伺いすると、「もちろん『同じことを繰り返し続ける』という選択肢は無いよね」というお答えが帰ってきます。しかし、「よし、外へ出るぞ!」という決断をされる方は、私の経験からは限られているように思います。

『未来を破壊する』ためには、「外へ出るぞ!」という決断が必要不可欠です。先行きが不透明な市場環境において、外へ出るのは勇気が必要なことだと思います。しかし、「状況が良くなるのを願いながら同じことを繰り返し続け」ていても、先の展望は開けません。

このブログを読まれた方には、是非勇気を持って「外へ出る」(新しい取組みを始め、そして継続する)という決断をして、未来を破壊する取組みを始めていただければと思います。もし、こうした取組みに対するお手伝いが必要な方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせ下さい (^ ^)


2012年8月30日木曜日

破壊すべき印刷業界の『旧来の慣習』:追加分(2)

前回に続いて、「未来を破壊する」ではカバーされていない「破壊すべき『旧来の慣習』」に触れたいと思います。今回は、「総合印刷を目指すべし!」というものです。

印刷会社の中には、社名に「総合印刷」が入っている会社もあれば、自社のサービス内容を「総合印刷」とご説明されているところも少なからず見受けられます。googleで「"総合印刷会社"」(注:引用符付きです)を検索すると、約80万件の結果が見つかります。

ところで、皆さんは「スマイルカーブ」と呼ばれるグラフをご存知でしょうか?経営学などで使われるもので、縦軸に売上高利益率・横軸に会社の規模を取ったものです(最近では、横軸にサプライチェーンを取ったりもしています)。

これはまだ私の仮説なのですが、縦軸に会社全体の売上高利益率・横軸に印刷会社が提供するサービスの種類(あるいは印刷物の種類)を取ると、この「スマイルカーブ」の形になるのではと考えています。例えば、前回のブログで紹介した印刷通販会社で見ると、グラフィックやプリントパックは「印刷サービスの種類が多く、利益率も高い」という例、また東京名刺センターや挨拶状ドットコムは「印刷サービスの種類を絞って、印刷率を高めている」という例になります。

このグラフによれば、東京名刺センターや挨拶状ドットコムよりも印刷サービスの種類が多い会社は、これらの会社よりも利益率が低いことになります。また、グラフィックやプリントパックよりも種類が少ない会社についても同様です。こうした状況は、印刷通販以外の印刷市場にも当てはまると思われます。提供する印刷サービスが増えれば営業の手間も増え、生産コストも十分に下げることが難しくなると考えられるためです。

さて、「総合印刷会社」の規模やサービス内容をみると多岐に渡っています。中には、印刷サービスの種類が十分に利益を高められる規模に達していない会社もあるでしょう。こうした印刷会社が利益率を高める方向性として、グラフィックやプリントパック、あるいは大日本印刷や凸版印刷に対抗できる「総合印刷会社を目指す」というものと、「提供する印刷サービスの種類を絞る」という2つが考えられます。

このうち、現在の厳しい市場環境も勘案すると、「提供する印刷サービスの種類を絞る」という選択肢の方が取り易い印刷会社は少なくないと思われます。この方向に進む際には、「利益率の低い仕事を明らかにし、それを受注しないようにする」という取組みと同時に、「利益率の高い仕事の受注を増やす」という取組みを進めることが求められます。

「仕事を受注しない」というのは、厳しい市場環境においては、勇気が必要なことかも知れません。しかし、「印刷サービスの絞り込み」に取り組むことは、印刷会社の競争力強化につながることです。是非、勇気を持って進めていただきたいと思います。実際、リスクを抑えながらこうした取組みを進める方法はいろいろ考えられます。こうした取組みを企画・実行される際には、是非ご相談ください。


2012年8月28日火曜日

破壊すべき印刷業界の『旧来の慣習』:追加分(1)

拙訳書「未来を破壊する」には、厳しい市場環境の下で売上・利益拡大を目指す印刷会社が破壊すべき「何十年にもわたって印刷業界を導いてきた『旧来の慣習』」がいろいろと挙げられています。ただ、2010年に米国で発行された本ということもあって、2012年の日本市場における「破壊すべき『旧来の慣習』」をカバーしきれていないように思われます。

例えば、私は「小ロットの仕事/端物の仕事は儲からない」という「旧来の慣習」は破壊すべきだと考えています。国内市場においても、平均受注単価が数万円といわれるグラフィックプリントパックは、年商100億円規模の企業に成長しています。また、名刺専門の東京名刺センターは、ホームページによれば年間生産量は約86万箱です。挨拶状印刷を専門とする挨拶状ドットコムは、社員数十名で年商約8億円の規模だそうです。

海外市場でみても、小ロットの仕事を集めて大きなビジネスを実現している企業が見受けられます。従業員10名以下の企業をターゲットしているVistaprintは、2011年6月期の売上は10億ドル(約800億円)に達しました。

また、ドイツの印刷通販会社Flyeralarmは1日に10,000件以上のジョブ(1ジョブあたり 300〜5,000枚)、Pixartprinting(イタリア)は平均約2,800件のジョブをヨーロッパ中から集めています。グラフィックやプリントパックでの1日平均ジョブ数は1,000件程度ということですから、Flayeralarm社やPixartprinting社の規模の大きさが分かります。mooは英国に本社を置く名刺やカードを専門にする印刷会社ですが、年々事業を拡大しており、現在の従業員数は100名を超えています(ちなみに、東京名刺センターの従業員数は90名だそうです)。

インターネットの普及により、「小ロットの仕事」「端物の仕事」でも印刷会社は十分に大きな売上を実現することができるようになっています。私は、スマートフォンやタブレットの広まりによって、「小ロット」や「端物」のビジネスは更に大きく伸びると考えています。

「小ロットの仕事/端物の仕事は儲からない」という『旧来の慣習』から自由になることで、今後2〜3年で年商数億円という印刷サービスを実現する印刷会社が、国内で次々に登場することを期待します。


2012年7月22日日曜日

印刷会社が「変化する = 生き残り、さらに売上・利益を拡大する」ためのポイント

昨日(7月21日)、印刷技術懇談会35周年記念講演会に参加しました。講演は下記のような豪華3本立てで、とても刺激的なものでした:

  • 水上印刷株式会社 社長 水上光啓 氏
    • 「業態変革からソリューションプロバイダーへの進化」
  • 内閣官房 地域活性化伝導師 木村俊昭 氏
    • 「地域産業である印刷会社が地域振興に果たす役割」
  • 中西印刷株式会社 専務 中西秀彦 氏
    • 「電子書籍がやってくる ---- 紙と印刷の未来」
Webの利用が広まる中、印刷会社の顧客(印刷物発注者)とその顧客(印刷会社からみれば「顧客の顧客」)のコミュニケーションが大きく変化しています。印刷会社が生き残り、さらに売上・利益を伸ばすためには、自らも変化することが必要不可欠です。今回の講演では、それぞれ異なる視点から『変化する = 生き残り、売上・利益を拡大するためのポイント』についてお話いただきました。

面白かったのは、事前に各講師が内容をすり合わせた訳ではなかったと思うのですが、それぞれがそれぞれを補完・強調するような内容になっていたことです。3つの講演全体を通して示されたポイントは、以下のようにまとめられるかと思います:

  • 戦略を立て、勇気とエネルギーを持って行動に移す:
    • 部分最適ではなく、『全体最適』を実現するための戦略を立てる:
      • 自社と顧客、その顧客まで含めた最適化を実現する戦略
      • 事業構想(利益が上がる仕組み作り)、事業継承も含めた戦略
    • 実行する際には顧客やパートナーも巻き込む:
      • 顧客やパートナーと情報を共有し、役割を分担する:
        • それぞれの「得意なこと」を組み合わせて全体最適化を実現する。
    • ワンストップソリューションも戦略を立てて実現する。
  • 提供するサービス内容を継続的に評価・分析し、サービスを強化し続ける:
    • 顧客に積極的・主体的に関わる:
      • コミュニケーションを通じて悩みを聞き出し、その解決案を提案する:
        • 解決策は、全体を最適化するもの
      • 悩みを解決する仕組み作りに、企画から関わる
    • 人の感性に訴求する印刷サービスを価値として提供する
    • 自分ではなく顧客の喜びを考える
    •  人財を育成し、企業文化・企業風土を含めた「独自力」を高め続ける。
    • サービスの比較対象を自分の中に持つ。
  • 自分から積極的に変化する:
    • 少しずつでも取り組む。
    • 継続的に取り組む。
    • 自分のやっていることに熱中する
    • 自分のモチベーションを高める:
      • 「楽しく、豊かに、感動しながら、かっこ良く」
    • 自信を持って前に進む
    • 少しずつ継続的に変化し続けることを通じて、業態変革を実現する:
      • 業態変革の推進力は、経営者の情熱
こうした刺激的な内容の講演を楽しむことができた上、個人的には懇親会でのジャンケン大会でデジカメまでいただいてしまい、今回の記念講演会はとても思い出深いものになりました。印刷技術懇談会では今後も今回の講演と同様の深くて濃い内容の月例会が開催されると思いますので、私も是非参加したいと思います。



2012年7月12日木曜日

クロスメディア時代の印刷サービス:小松総合印刷さんの事例紹介

今回、「東京国際ブックフェア」(7月5日 〜 8日)とほぼ同時期に東京ビッグサイトで開催されていた「販促 EXPO」(7月4日 〜 6日)では、クロスメディアを活用したプロモーションが数多く提案されていました。今回のブログでは、販促 EXPOに出展されていた小松総合印刷(長野県 伊那市)の方からご紹介いただきました、印刷物とウェブを組み合わせた面白い事例を皆さんにもお伝えしたいと思います。

小松総合印刷さんの顧客(ある外食チェーン)では、まずスマホや携帯電話に対してメールをお送りしてウェブに誘導し、そこで好きなメニューやそのチェーンに対するロイヤリティの高さなどを確認されるそうです。その後、ウェブで収集した情報を基に来店していただけそうなお客さま(印刷会社から見ると「顧客の顧客」)を明らかにし、またそのお客さまの好みにあった絵柄の(パーソナライズされた)印刷物を送付することで、より来店していただく確率を高くされているそうです。

こうした「ウェブを使ってご来店いただけそうな見込み客を見極めて、印刷物で背中を押す」というクロスメディアマーケティング手法は、「印刷物の力」を活かしつつ費用対効果を高める方法のひとつになります。そのため是非、多くの印刷会社の皆さまにも顧客である印刷物発注者さまにご提案いただければと思います。ただ、これを実現するためには、以下の様なスキルが必要になります:
  • スマホや携帯電話のメールアドレスなどの情報収集・管理スキル
  • 見込み客を明らかにするスキル
  • 見込み客の背中を押すクリエイティブを制作するスキル
  • 一連のキャンペーンの成果を測定・分析・評価するスキル
  • 顧客(印刷物発注者さま)にこうしたキャンペーンをご提案するスキル、など
小松総合印刷さんでは、広告代理店さんと協業しつつ、自社内にこうしたスキルを蓄えていらっしゃるそうです。印刷会社の皆さまも、パートナーとの協業を通じて少しずつ出来ることから取り組みながらクロスメディア時代の印刷サービスを身に付け、競争力を高めていただければと思います。


2012年7月9日月曜日

書籍が電子化する時代の印刷会社の売上・利益拡大ポイント . . . (3)

実は、私は美しい装丁の本が大好きです。先日も東京・渋谷のタワーレコード6階にあるタワーブックスで、上品な革張りの「ティファニーで朝食を」と素敵な布張りの「若草物語」を買いました。

「ティファニーで朝食を」は、英国の出版社 Penguin Books がダンヒルなども手掛けた英国人バッグデザイナー Bill Amberg(ビル・アンバーグ)とコラボした限定品、また「若草物語」は、英国の子供向け書籍の出版社 Puffin Books が70周年を記念して制作した、アイルランド出身のデザイナー Orla Kiely (オーラ・カイリー)とコラボした限定品になります。両方とも、手触りはもちろん眺めていて楽しい気持ちになる本です。

ところで、「東京国際ブックフェア」では、スッキリ美顔ローラー付き「スッキリ美顔BOOK」(買われた方は「BOOK付き美顔ローラー」を購入したと思っているかも知れませんが)を生産された DT Japan の方から、「最近ではグッズ付きのムックに興味を持たれている出版社さんが増えています」というお話をお伺いしました。これまで『紙の本』を意識したお話をしてきましたが、こうした 紙以外の要素によって「『モノ』としての魅力を高めた書籍」を提供するサービスも、印刷会社が電子化が進む中で売上・利益を拡大させるポイントになるのかもしれません。

この市場では、製本に強みを持つ会社が競争優位性を持つことになると思われます。あるいは、モノ作りが得意な会社が出版社・印刷会社と組むことで、新たに市場に参入してくるかもしれません。

これまで議論してきたような、『紙の本』あるいは「『モノ』としての魅力を高めた書籍」を生産することやデジタルコンテンツを提供することに加えて、それらの販売を支援するサービスというのも、印刷会社が売上・利益を伸ばす絶好の機会だと考えられます。多くの出版社では、自社の出版物をマーケティングする能力というのが十分ではないからです。

印刷会社、特に出版を主たる事業とする印刷会社は、自分たちの顧客である出版社のビジネスが上手くいかなければ、十分な売上・利益を確保することができません。そのため、出版社のビジネスが上手くいくためのスキル、例えばWebを活用して出版物やデジタルコンテンツに興味を持つ人々を集めるスキルなどを身に付け、それを提供するということも求められると思います。

こうしたスキルは、印刷会社が既存顧客との関係を深めることや新たな顧客を開拓することにも役立ちます。まだ、こうしたWebマーケティングを得意とする印刷会社はそれほど多くありません。すぐにこうしたスキル向上に取り組めば、競合との差別化になり、売上・利益拡大に大きく近づくことができると考えられます。

今回の「東京国際ブックフェア」では、国内においても書籍の電子化が一層進展する予感が感じられました。印刷会社はそうした動向に対して抵抗するだけでなく、そうした動向を織り込みながら以下のような「次の一手」の取組みを考えることも、売上・利益の拡大を実現するためには必要不可欠になります:

  1. 原稿用データをデジタルコンテンツとして管理・活用するサービス
  2. 書籍印刷の小ロット・短納期対応力を高めたサービス
  3. 「モノ」としての魅力を高めた書籍を提供するサービス
  4. 書籍やデジタルコンテンツの販売促進サービス

このブログの内容が、少しでもそのお役に立てば幸いです。何かご意見・ご質問などございましたら、是非ご連絡よろしくお願いいたします!


書籍が電子化する時代の印刷会社の売上・利益拡大ポイント . . . (2)

前回のブログでは、印刷会社が「原稿用データをデジタルコンテンツとして管理・活用するサービス」を通じて売上・利益を拡大する可能性について分析しました。とはいえ、『紙の本』の印刷を通じて売上・利益の拡大ができればそれに超したことはない、とお考えの印刷会社も少なくないかと思います。

電子書籍が広まりそうな中、『紙の本』の印刷を通じて売上・利益を伸ばす方法として「小ロット・短納期対応力を高めたサービス」を提供することが考えられます。現時点では、この先書籍が売れる際に冊数ベースで電子書籍と『紙の本』がどの程度の割合になるかは分かっていません。また、インターネットを使った口コミでのプロモーション手法も広まりつつあることから、口コミで少しづつ書籍の売れ行きを伸ばすという販売戦略を取る出版社も増えることでしょう。

一方で、出版社も厳しい状況に直面していることから、在庫費用や廃棄費用は抑えたいと考えるところも少なくないと思われます。また、読者は「注文したら翌日に届く」というアマゾンのスピード感に慣れてしまっていることから、それを今後も出版社・印刷会社に期待しすることでしょう。

こうした状況に対応するためには、書籍の売れ行きを見ながら必要な量を印刷でき、また注文の翌日には読み手にお届けできる「小ロット・短納期対応力を高めたサービス」が必要不可欠になると考えられます。ただ、小ロットジョブである程度の売上・利益を確保するためには、多くのジョブを集める必要があります。そのため、「多品種対応力」も必要不可欠になります。また、確実に翌日配送するためには、印刷に加えて物流まで意識したワークフローも求められます。

今回の「東京国際ブックフェア」では、京葉流通倉庫という物流ソリューションを提供されている会社が、今冬にサービス開始予定の「Bookオンデマンドサービス(仮称)」を紹介していました。これは、京葉流通倉庫さんがお持ちの倉庫にデジタル印刷機や製本機を設置し、オンデマンドで書籍を印刷・配送するというサービスになります。その特徴は、「少部数単位で発注」「短納期」「在庫の最適化」になります。サービスの詳細は現在詰めているところだそうですが、どの様な内容になるのかとても楽しみです。

今回も「小ロット・短納期対応力を高めたサービス」だけのご紹介で、すっかり長くなってしまいました。申し訳ありません・・・またまた次回に続けたいと思いますので、引き続きお付き合いください。

2012年7月6日金曜日

書籍が電子化する時代の印刷会社の売上・利益拡大ポイント

昨日(7月5日)、東京ビッグサイトに「東京国際ブックフェア」と「国際電子出版 Expo」に行ってきました。iPadが日本国内でも発売された2010年にはまだ抽象的だったり使いにくそうに感じられた「電子書籍向けサービス」も、今回は具体的で「これなら使えるかも」という印象のものになっていました。ブログのタイトルには「書籍」と書きましたが、会場では雑誌や新聞の電子化、また電子化された雑誌・新聞をより魅力的にするためのサービスも数多く紹介されていました。

こうした状況の中、印刷会社が売上・利益を伸ばすために必要な取組みは何でしょう?広い会場を歩き回ることを通じて、「カスタマイズ」や「パーソナライズ」によって「個」のニーズを満たす以下の様なものが見えてきました:
  1. 原稿用データをデジタルコンテンツとして管理・活用するサービス
  2. 書籍印刷の小ロット・短納期対応力を高めたサービス
  3. 「モノ」としての魅力を高めた書籍を提供するサービス
  4. 書籍やデジタルコンテンツの販売促進サービス
これまでは、「印刷用データを電子書籍向けに変換する」というサービスの可能性も印刷会社にはあるのでは、という議論も行われてきたかと思います。しかし、今回の展示会を見るとこうしたツールがかなり揃ってきていることから、「データの変換」は出版社(あるいは新聞社)の側でも可能になっているように思います。つまり、印刷会社が「付加価値の高いサービス」として提供するのは難しくなってきているように感じました。

その一方で、「原稿用データをデジタルコンテンツとして管理・活用する」という事業機会が印刷会社に見えてきたようにも思います。電子書籍や電子新聞を紙媒体と同じようにスマホ・タブレットに表示するだけではなく、例えば廣済堂出版の NewsMediaStand (ニュースメディアスタンド)のように、読みたい新聞記事を長押しするとその記事を抽出した記事画面が表示されて読み易くなったり、大日本印刷(DNP)ブースのDNP電子新聞スタンドで展示されていたNewspaperDirectのように新聞記事を音読してくれたりする、アクセシビリティを高めるサービスが紹介されていました。

また、DNPブースでは「チェックインマガジン」として、カフェや電車内、空港、スタジアムなど「場所」を切り口として記事=デジタルデジタルコンテンツをまとめて雑誌のように提供するサービスコンセプトを紹介していました。この「場所」に時間や季節、自分の興味のあることなどの切り口をさらに加えてコンテンツを提供することができれば、ユーザー/読者にとって、また印刷会社の顧客にとって、さらに魅力のあるサービスになると思います。

こうした、コンテンツの制作に加えて管理・活用を支援するサービスを印刷会社が提供できれば、非常に付加価値の高いものとすることができると考えます。この時、印刷会社が持つ組版や編集のスキルを使うことで、IT系の会社との競合においても優位性のあるサービスを構築・提供できると思われます。

・・・と、「1. 原稿用データをデジタルコンテンツとして管理・活用するサービス」に触れただけなのに、すっかり長くなってしまいました。申し訳ありません。2〜4については、次回の記事でご説明したいと思います。引き続き、よろしくお願いいたします!



2012年6月18日月曜日

Landa型インクジェット機を実現する際の課題について

drupa 2012が5月16日に閉幕して以降、これまでに様々な印刷機材メーカー・販売会社などからdrupa報告会が開催されました。あるいは、視察に行ったスタッフによる社内報告会が行われた会社もあるでしょう。その全てにおいて、「Landa社が発表したインクジェット機」について詳細な報告されたと思います。特に、「drupaの1年半後(18ヶ月後)に出荷する」という発表に対して、「本当に出荷されるのか?」という点について様々な分析・報告が行われたかと思われます。

私が参加した報告会などによれば、Landa型インクジェット機を実現するに当たっての主な課題として、以下ような点が挙げられます:
  • ブースに展示してあった印刷サンプルに見られたスジをなくすこと。
  • ベルト上に作成したイメージを紙やフィルムなどに100%(あるいは安定的に)転写すること。
  • ベルト上で発生した水蒸気がインクジェットヘッドからのインクの噴出を妨げないようにすること、など
これらのうち、『印刷サンプルのスジ』については以前の記事「Landa社製のインクジェット機は発売されるか?」でも触れていますので、こちらも併せてお読みください。

これまでの(つまり、Landa社が登場するまでの)インクジェット機の開発期間を見ると、こうした課題を18ヶ月以内に解決するのは簡単なことではないようです。特に、Landa社もdrupa期間中に提携を発表した小森コーポレーション・ハイデルベルグ・マンローランド(枚葉部門)もインクジェット機の開発についてのノウハウはそれほど多くないと推測されるため、多くの関係者は「難しいのでは」と考えているようです。

しかしLanda社は、こうした課題を解決するための技術を持つ会社と新たに提携するかもしれませんし、こうした技術を持つスタッフを新たに採用するかもしれません。あるいは、研究開発にこれまで以上の予算を投じることで、課題を解決するかもしれません。今の段階では、18ヶ月後の状況を予測するのは難しいと思われます。

ただ、その間にもLanda社やそのパートナー企業から進捗状況についての報告が行われるかと思いますので、そうした情報を収集・分析しつつ、Landa型インクジェット機の発売時期について評価していきたいと思います。

Landa型インクジェット機は、印刷速度の向上や画質の向上に加えて用紙対応性の高さなどから、デジタル印刷の利用範囲を拡大する可能性を持っています。また、大きなタッチスクリーン式操作パネルも、小ロット・多品種・多ジョブ化が進む中でひとつの方向性を示しており、大変興味深いデジタル機だと考えられます。これからも引き続き、Landa型インクジェット機の開発状況に関する情報を積極的に集めていきたいと思います。



2012年5月23日水曜日

drupa 2012まとめ:ソフトウェア/サービス編

前回(2008年)のdrupaではワークフローや可変データプリント(VDP)などのソフトウェアが大きな注目を集めていましたが、今回のdrupaではハードウェアの展示・紹介が中心で、ソフトウェアはそれほど目立ってはいませんでした。しかし、会場では印刷会社の効率性向上/付加価値向上に貢献する様々なソフトウェアやサービスが紹介されていました。以下に、それらの一部を紹介します:

  • 自社ブースの機材を統合的に管理していたワークフロー:
    • HP SmartPlanner
    • ゼロックス FreeFlow、など
  • カラーマネージメント:
    • 富士フイルム XMF ColorPath
    • 小森コーポレーション K-ColorSimulator
    • Colibri Gateway @ コニカミノルタブース、など
  • 多機能化したWeb-to-print:
    • Vit2Print(ベルギー):
      • Web-to-print
      • オンライン InDesign 修正
      • オンライン翻訳管理
      • オンライン資産管理
    • CONTENTSERVE(ドイツ):
      • Web-to-print
      • クロスメディアパブリッシング
      • メディア資産管理
      • カタログ管理
      • ダイナミックパブリッシング
      • ワークフロー管理
      • 翻訳管理
      • ブランドマネージメント
  • キャンペーンマネージメント:
  • AR(仮想現実間)・QR:
    • AR:ザイコンブースでの製品紹介
    • QR:コダック社のバナー @ 北入口、など

これらのソフトウェア・サービスの中には、「iPad対応」「クラウド」を訴求しているものも多く見られました。今後、「iPad + クラウド」が印刷サービスのプラットフォームとして活用されるようになることが見込まれます。日本の印刷会社も、競争力を高めるためにはこうした取り組みが求められるでしょう。



2012年5月21日月曜日

10→30戦略室 2012年6月度セミナー 「drupa以降における新規サービス成功のポイント」

drupa報告会も兼ねて、以下のようにセミナーを開催いたします。若干ですがまだお席に余裕もありますので、是非ご参加下さい!


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印刷会社の新規サービス成功を支援する団体「10→30戦略室」(読み方:テンサーティせんりゃくしつ)は、6月5日(火)、『2012年6月度セミナー drupa以降における新規サービス成功のポイント』(会場:東京都産業貿易センター浜松町館)を開催いたします。


5月3日~16日の14日間、ドイツ・デュッセルドルフにてdrupa 2012が開催されます。本セミナーでは、印刷会社の新規サービス成功の観点からdrupaの展示内容を分析いたします。

また、印刷会社が新規サービスを企画・実現するに当たって理解しておくべき、著作権に関する課題や機会についてもご紹介いたします。

【テーマ】『drupa以降における新規サービス成功のポイント』
【日 時】2012年6月5日(火) 13時30分~16:30分 (受付開始 13時10分)
【会 場】東京都産業貿易センター 浜松町館 第2会議室(地下中1階)
     JR浜松町駅 北口から徒歩5~6分
     http://www.sanbo.metro.tokyo.jp/hama/index.html


講演者 ブライター・レイター 山下潤一郎
講演者 株式会社バリューマシーンインターナショナル 宮本泰夫
講演者 合同会社23°C 前川真季(弁理士、理学/法務博士)



【参加費】無料
【定 員】30名
【対 象】印刷会社の経営幹部、新規サービスのご担当者、知的財産管理ご担当者

【講演内容】
第1部「『オフセットとデジタルの融合』と『Webとリアルの融合』 〜 drupa以降の新規サービス機会」

第2部「drupaに見る最新技術トレンドとその活用ポイント」

第3部「著作権から見た印刷会社の課題と機会」


セミナーのお申し込みは、こちらからお願いいたします。
* 定員に達したため、こちらのセミナーのお申し込みは締め切りました。ありがとうございました。今後もセミナーを開催してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

2012年5月19日土曜日

drupa 2012まとめ:トナー機編

個人的に今回のdrupaで印象的だったのは、電子写真式デジタル印刷機(トナー機)の動向です。トナー機は「進化の余地は小さい」と言われていますが、drupa 2012では対応用紙サイズの拡大や生産性の向上、付加価値の向上が実現され、また後加工機を含めた『実用性の高さ』が訴求されていました。drupa会場に見られたトナー機市場の動向は、以下の様にまとめられるかと思います:
  1. HPによるB2サイズトナー機の市場投入:
    • Indigo 10000, 20000, 30000
  2. 既存機種の生産性・付加価値向上:
    • 印刷速度の向上
    • データ処理速度の向上
    • 新トナーの導入
    • 対応用紙の大型化
  3. インライン後加工機を含めたソリューションの提案:
    • 製本
    • カード作成
    • 型抜き、など
  4. パッケージ市場向け機種の強化:
    • HP Indigo 20000, 30000
    • ザイコン 3000シリーズ
  5. アプリケーション(印刷物)の展示
  6. 液体トナー機開発の進展:
    • ミヤコシ/リョービ Digital Press 7000
    • ザイコン trillium(トリリウム)
    • オセ InfitiStream(インフィニストリーム)
  7. オフセット印刷機メーカーによる自社ブランドトナー機の投入:
    • 小森コーポレーション Impremia C80
    • ハイデルベルグ Linoprint C901, C751
こちらにつきましても、前回のインクジェット機編と同様、まだまだ情報の収集・分析が足りませんので、引き続き進めていきたいと思います。




drupa 2012まとめ:インクジェット機編

前回(2008年)に引き続き、今回のdrupaもインクジェット式デジタル印刷機が大きな話題となりました。本稿では、drupa 2012会場で得た情報を基に、インクジェット機関連の動きを以下の様にまとめてみました:

  1. 新規プレーヤーの参入:
    • ランダ社によるナノグラフィック・プリンティングの発表
    • オフセット機メーカー、トナー機メーカーの参入発表:
      • オフセット機メーカー:小森コーポレーション、KBA、ハイデルベルグ、マンローランド(枚葉機部門)、東京機械製作所、Timsons(英国)、など
      • トナー機メーカー:コニカミノルタ
  2. 枚葉式インクジェット機市場の活性化:
    • ランダ社によるB1・B2・B3の各サイズ用枚葉インクジェット機の発表
    • B2サイズ枚葉インクジェット機市場への参入発表:
      • 小森コーポレーション Impremia IS29
      • コニカミノルタ KM-1
      • MGI ALPHAJET(仏)
  3. 既存連続式インクジェット機の進化:
    • 高速化・高画質化・低ランニングコスト化
    • エントリーモデルの投入
  4. 一般商業印刷市場・パッケージ市場向け製品の開発・投入:
    • 一般商業印刷向け:
      • B2サイズ枚葉インクジェット機
      • ミヤコシ Inkjet Printer 7000
      • 富士フイルム JetPress W
    • パッケージ向け:
      • 富士フイルム JetPress F
      • 大日本スクリーン製造 TruePress JetSX (厚紙印刷機能)
  5. memjet(メムジェット)技術の広まり:
    • Delphax elan
    • Oce Velocity
    • Xante Excelagraphix 4200
    • 東芝TEC、など
  6. コダックとHPによるオンプレス型インクジェット機の競合
  7. インクジェット機に対応した後加工機の提案:
    • 製本
    • レーザーカッター、など
これから、更に情報を収集・分析しながら、drupa以降の印刷市場で売上・利益の拡大を実現する方法を考えて行きたいと思います。何かご意見・ご質問などございましたら、お気軽にご連絡ください。



2012年5月18日金曜日

印刷機メーカーの合従連衡が活発化する予感あり!?

前回(2008年)の「インクジェットdrupa」に引き続き、今回もインクジェット機が大きな話題のひとつとなりました。前回の主役だったヒューレット・パッカード(HP)やゼロックス、コダック、富士フイルムなどはこの分野の新製品を発表し、今回は小森コーポレーションやKBAなどオフセット機メーカーもインクジェット機を発表・展示しました。また、これまで粉体トナー機を展開してきたコニカミノルタもインクジェット機市場への参入を表明し、ランダ社は「ナノグラフィ」という新たな印刷方式を提案し、小森やハイデルベルグ、マンローランド(枚葉機部門)との提携を発表しました。

これまでHPの独壇場であった液体トナー機の分野でも、新たな動きが見られました。ザイコンは「トリリウム」というこの技術を使った新たな商品ラインの開発を発表し、オセもdrupa会場ではなく本社で液体トナー機 InfiniStream の展示を行いました。前回のdrupaでも液体トナー機を展示したミヤコシは、今回リョービと共同開発している「Digital Press 8000」を紹介しました。

粉体トナー機の分野でも、印刷速度の向上や対応用紙サイズの拡大、蛍光ピンクやパール、ゴールドなど新色トナーの発表など、まだまだ進化していることが示されました。小森やハイデルベルグなどオフセット機メーカーでも、既存トナー機のOEMを受けて自社ブランドとして提供することを発表しています。

こうした動きは、デジタル印刷機の利用者である印刷会社にとっては選択の幅が増える好ましい状況ですが、デジタル印刷機を開発・提供するメーカーにとっては大変な状況だと思われます。以下に、主要なメーカーのデジタル印刷機市場への参入状況を印刷方式別にまとめてみましたが、多くのメーカーで複数の印刷方式のデジタル印刷機を開発していることが分かります。

このような状況に対応するため、特にインクジェット機や液体トナー機の分野では、印刷機メーカー間での合従連衡が活発化する可能性があります。メーカー間の提携状況については、バリューマシーンインターナショナル宮本さんのこちらのプレゼン資料でも詳しく説明されていますが、これが更に進化するかも知れません。その際には、インクジェットヘッドメーカーなども巻き込んだ、新たな展開が見られるかも知れません。印刷会社が自社の仕事内容やビジネスモデルに適したデジタル印刷機を選べる状況を実現するためのメーカーのこうした取り組みも、これからの注目ポイントのひとつだと思われます。


Landa社製のインクジェット機は発売されるか?

今回のdrupaの目玉のひとつが Landa社のインクジェット機だったことに疑問の余地はないかと思います。現地でも話題が話題を呼んで、1日に5回行われたLanda社のプレゼンテーション(1回45分、定員100名程度)も会期5日目の5月7日の時点では9日の回なら予約できたのですが、5月10日の時点ではその後3日間全く予約が取れない状況になっていました。

そもそも、Landa社が大きな注目を集めた理由は何だったのでしょう?もちろん、ナノグラフィックプリンティングという新しい技術を示したことも大きかったと思います。また、前回のブログでも触れた様に、筐体の前面を全て使った操作パネルやレトロフューチャーな本体のデザインも理由のひとつでしょう。私は、こうした個別の要素を示しただけでなく、これらをまとめて「これまでの延長線上にない『デジタル印刷機の未来』」を示したことが、Landa社が今回のdrupaで注目を集めた理由だと考えています。

Landa社ブース説明員の中にタッチスクリーンを使った操作パネルの開発に携わっているソフトウエア・エンジニアの方がいらっしゃったのですが、その方に何故このような操作パネルを開発したのかお伺いしたところ、"Because this is the future(だって、これが未来だから)"というお答えが返ってきました。『未来的』というのが、Landa社のデジタル印刷機の開発コンセプトになっているようです。

ところで、Landa社の創業者、Benny Landa氏はプレゼンテーションの中で「1年半(18ヶ月)後には、オフセット品質を実現して製品化する」と仰っていました。18ヶ月後には、今回のdrupaで示された未来が実現されるのでしょうか?

今回のdrupa前にLanda社との提携を発表した小森コーポレーションの方にお伺いしたところ、Landa社から提供されるのはナノグラフィ(Nanography)と呼ばれる印刷技術とナノインクで、インクジェットヘッドや搬送系については含まれていないようです。つまり、Landa社からのデジタル印刷機のOEMではなく、小森コーポレーションはLanda社からの技術供与を基に、自社でナノグラフィを使ったデジタル印刷機を開発されるそうです。

会場にはナノグラフィを使った印刷サンプルが展示してあったのですが、スジが目立っていました。これは、インクジェットヘッドの部分に改良の余地が大きいことを示していると思われます。しかし、ブースにおいて、あるいは45分のプレゼンテーションの中では、ヘッドについての説明は見受けられませんでした。こうした状況から見ると、ヘッドは独自開発では無いようです(あるいは、まだ秘密のベールに包まれているのかもしれませんが)。

これまでの発表からみると、小森やハイデルベルグ、マンローランドのブランドでLanda社の技術を使ったインクジェット式デジタル印刷機が発売されるようです。しかし、技術的な状況からみると、Landa社が自社ブランドで発売するのかは今のところ分かりません。もし、Landa社が自社で発売しないとすると、今回drupaで示されたタッチスクリーンを使ったインターフェイスや曲線を効果的に使ったデザインなどの「未来」が実現されないかもしれません。

私が会場を6日間歩き回った印象では、Landa社だけが、これまでの延長線上にない「デジタル印刷機の未来」を来場者に示していました。この未来を誰が(どのメーカーが)どの様に実現するのか、引き続き注目して行きたいと思います。

なお、以下の写真はLanda社ブースに展示されていた印刷サンプルです。この写真でもスジがお分かりいただけるかと思います。



2012年5月3日木曜日

ナノグラフィック drupa?

本日(5月3日)よりドイツ・デュッセルドルフでdrupa 2012がスタートします。その直前にYouTubeにアップされた動画の数を見ると、Landa社のNanographic Printing Processに関するプレゼンテーションが目に付きます。この技術に関しては、これまでに小森コーポレーションマンローランド(枚葉機部門)、そしてハイデルベルグといった主要なオフセット印刷機メーカーとの提携が発表されています。今回のdrupaでは、この技術が大きな注目を集めることは確かなようです。

今回のdrupaでは、Landa社からは印刷技術の展示が中心になるかと思っていたのですが、会場ではこの技術を使ったインクジェット機の新製品が6機種一気に発表されているようです。6機種の内訳は、枚葉機3機種・連帳機3機種となっています。枚葉機の用紙サイズは、B1・B2・B3、また連帳機の最大用紙幅は560mm(2機種)・1,020mmとなっています。これらの印刷機は、「どんな紙やプラスチックにも印刷可能」という特性を活かして、コート紙や非コート紙はもちろん、カートン紙、軟包装用フィルム、アルミフォイルなど様々な基体に印刷可能となっています。なお、Landa社のインクジェット機の詳細については、こちらのサイトをご確認ください。

また、個人的には、Landa社が発表した6機種のインクジェット機のデザインが大変気になっています。写真や動画で見る限り、本体の側面が大きな液晶パネルになっていて、それを直接触ることで操作できそうな感じです。また、本体のデザインもレトロフューチャリスティックでオシャレな感じです。以前、ある印刷会社の方が「デジタル印刷機のデザインはまだ進化する余地がある」と仰っていたのを覚えているのですが、Landa社は「デザイン」の面でもデジタル印刷機市場に大きな影響を与えるかもしれません。

実際に会場でLanda社のデジタル印刷機を見るのが楽しみです。
ちなみに、こちらはLanda社のB1サイズ枚葉デジタルインクジェット機 Landa S10 Nanographic Printing Press です。

【参考:YouTubeにアップされたLanda関連動画(5月3日17時時点(東京時間))】
Landa社の戦略や技術などについてのプレゼンテーション:
http://www.youtube.com/watch?v=a-Oaadyo1WE

Nanographic Printing Technologyの紹介:
http://www.youtube.com/watch?v=JQEjimsOTIo&sns=fb
http://www.youtube.com/watch?v=how1qjazfaY

インクジェット機の紹介:
http://www.youtube.com/watch?v=YU68uC1UwU0

2012年4月18日水曜日

みんなを『つなぐ』デジタル印刷(印刷界 2012年3月号掲載)

ブログにアップし損ねていましたが、「印刷界 3月号」(日本印刷新聞社)に「みんなを『つなぐ』デジタル印刷」という記事を書かせていただきました。こちらの記事は、「デジタルプリントの技術動向と活用法」という特集の中のひとつになります。

本稿は、印刷会社がデジタル印刷の特徴を活かして、みんな(印刷物発注者・発注者の顧客・自社)を『つなぐ』サービスの開発・実践に貢献することを目的としており、そのポイントとして以下の7点を挙げてそれぞれについてご説明しました:
  1. オフセット印刷も含む業務プロセスの標準化・自動化・効率化の実践
  2. 印刷物発注者の顧客(印刷会社からみれば「顧客の顧客」)の課題やニーズの把握
  3. 自社の強みや特徴を活かした「ユニークなサービス」を指向
  4. 提案内容をひと工夫
  5. 効果・効率を「見える化」し、それらの改善を続けること
  6. デジタル印刷専任チームを中心に、会社全体でデジタル印刷サービスの立ち上げ・拡大に取り組むこと
  7. パートナーと一緒に挑戦すること
これらの詳細については、「印刷界 3月号」をお読みいただければと思います。この記事についてのご意見・ご感想につきましても、是非お聞かせください。また、何かご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

エスプレッソブックマシーンでオリジナルノートを作ってみました

三省堂神保町本店(東京)の店頭に設置されているエスプレッソブックマシーン(EBM)で、オリジナルノートを作成しました。2010年12月のサービス開始時に「世界昔ばなし(上)ヨーロッパ」を作って以来、久しぶりの利用です。この間、「自費出版サービス」や「オリジナルに編集した本」など、EBMを使ったサービスは進化を続けています。

EBMでオリジナルノートを作成するサービス「神保町えらべる帳(ノート)」も、今年の4月2日に始まったばかりのサービスです。以下のパーツを自由に選んで組み合せることで、オリジナルなノートを作ることができます:

  1. 表紙/裏表紙
  2. ノート用紙(40枚)
  3. リング
  4. 罫線
  5. ボタン留め・ゴム留め(オプション)
  6. 用紙の追加(20枚、オプション)
私は、用紙を2種類 x 20枚、罫線も各用紙で2種類 という組み合わせで作成しました。さらに、表紙に文字も入れていただけるということでしたので、「BRIGHTER LATER」と入れてみました。ちなみに、今回使った桜の形のボタンは、春限定だそうです。

オリジナルノートを作る際にEBMを使うのは、「用紙に罫線を印刷する」部分だけです。それ以外は、製本機などを使った手作業になります。また、パーツを選ぶ際には店員さんにご相談するため、買う側としては楽しみはありますが、お店側としてはあまり効率的なサービスではないかもしれません。

店頭では「10分〜15分で作れます」と表示されていますが、私の場合、組み合わせを選ぶのに10分くらいかかり、また少々手間の掛かるオーダーだったこともあって、作っていただくのに30分ほど掛かりました。

ただ、出来上がりは満足です。表紙の色目や風合い、そして桜のボタン、とても可愛らしい仕上がりとなりました。さらに、「サービスです」といって、和紙の遊び紙も入れて下さったのですが、これもまたイイ感じです。神保町に行かれた際には、是非皆さんもオリジナルノート作りに挑戦してください。とても楽しいですよ♪ちなみに、お値段はオプションの桜型ボタンも含めて1,200円(税込)でした。

なお、こちらのノートは来月ドイツ・ドュッセルドルフで開催されますdrupaの会場にも持って行って取材で使用する予定です。会場では、海外の記者や出展社の方々にもお見せしたいと思います。どのような感想をいただけるか、とても楽しみです。




drupaの見どころ記事 @ 印刷情報4月号

前回のブログで項目だけご説明した「drupa 2012 の8つの見どころ」の詳細が印刷情報4月号にに掲載されていますので、是非お読みください。記事では、「見どころ」に加えまして、まとめとして「発想の転換」を通じてdrupaの成果を最大限に活用するためのポイントについても書かせていただきました。こちらも併せてお読みいただければと思います。

こちらの記事について、皆さまのご意見、ご感想などお伺いできれば幸いです。なお、私はdrupa会場には5月7日〜12日に行く予定です。もし見掛けましたら、お気軽にお声がけ下さい (^ ^)

2012年3月23日金曜日

drupa 2012 の8つの見どころ

drupaの開催が近付くに連れて、出展企業各社から出展内容の発表が行われています。これらの発表と世界の印刷市場動向を基に考えると、drupa 2012 の見どころは以下のようにまとめられるかと思います:

  1. B2サイズ枚葉印刷機市場に対するデジタル印刷機の攻勢
  2. 高速化・低ランニングコスト化が進展する連続紙用インクジェット式デジタル印刷機
  3. 新たなインクジェットプリンティング技術
  4. オフセット印刷機メーカーによるデジタル印刷機市場への本格参入
  5. インクジェット機に対する競争力を高める電子写真式デジタル印刷機
  6. 印刷サービスの競争力向上に貢献するソリューション
  7. さらなる小ロット・多品種・短納期対応力、環境対応力向上を目指すオフセット印刷
  8. 注目の集まるパッケージ印刷市場
また、印刷会社がこうした展示内容を国内の自社の売上・利益の拡大に活かすためには、「オフセット印刷とデジタル印刷を組み合せて使いこなす」という視点で情報の収集・分析する必要があるかと思います。

上記8点の詳細などにつきましては、月刊誌「印刷情報 4月号」(4月1日発行予定)に掲載される記事をお読みいただければと思います。今回のdrupaも面白くなりそうですね!ちなみに、こちらの画像はHP社が今回のdrupaに展示するB2サイズ枚葉トナー機 HP Indigo 10000 です。

2012年3月9日金曜日

ホワイトカンバス MON-NAKA の楽しみ方

昨日(3月8日)、印刷技術懇談会の3月例会「ホワイトカンバス MON-NAKA 見学会」に参加させていただきました。ホワイトカンバス MON-NAKA は、大日本スクリーン製造メディアテクノロジージャパンが昨年開催されたIGAS 2011にあわせてオープンしたショールームです。ただ、普通のショールームと違うのは印刷会社やパートナー企業、さらには広告代理店や店舗のデザイン・施行会社といった発注者と一緒に、以下のようなノウハウの蓄積や発信・共有を積極的に行っている点です:

  • ジョブのトップライン(販売価格)を高めること
  • ジョブのボトムライン(コスト)を下げること
  • データ作成から印刷、後加工まで一貫して行うこと
こうした特徴を持つホワイトカンバス MON-NAKAの楽しみ方として、こちらのようなものが考えられます:

  1. 最新の印刷機材を楽しむ
  2. 利益の上げ方についてのノウハウを得ることを楽しむ
  3. 新たな商材の開発・印刷サービスの開発を楽しむ
やはりショールームなので、最新の印刷機材が揃っています。今月受注が開始されたばかりのB2サイズ枚葉インクジェット機 Truepress JetSXや、昨年のIGASで発表されたデジタルエンボス機 Scodix 1200の実機が設置されています。昨日お伺いした際には 、ニールスピーター社製コンビネーション印刷機のセッティングが行われていました。

また、ホワイトカンバス MON-NAKA に展示されているもの中には、実際に発注者に提供したものも数多く含まれています。大日本スクリーン製造メディアテクノロジージャパンが制作に携わったAudiのバナーといったものもありますし、写真のような印刷会社が手掛けられた一部エンボス加工された「借りぐらしのアリエッティ」のパネルも展示されています。

ホワイトカンバス MON-NAKA では、こうした成果物の制作コストに加えて、どのように発注者から評価されているのか、あるいは具体的にいくらで販売されたのかについてもお話しをお伺いすることができます。ちなみに、「アリエッティ」のパネルは1枚で数十万円のお仕事だというご説明がありました。

今後は、印刷会社の「最新機材を使って商材開発やビジネス開発の実験をしたい」というニーズに応えていくことも、ホワイトカンバス MON-NAKA では計画されているそうです。最新の印刷機材やノウハウを活用して、どうすれば単価を高められるのか、またどうすれば製造コストを下げられるのかといった実験ができるようになれば、アイデア豊富ながら機材が十分ではない印刷会社にとって、貴重な研究開発の場になると思われます。

ホワイトカンバス MON- NAKA では、今年5月に開催されるdrupaの前後だけでなく期間中も様々な形での情報提供を企画されているそうです。是非、一度足を運んで楽しまれることをおススメします。

2012年3月8日木曜日

2012年3月度 印刷会社向け 新規サービス基本戦略立案ワークショップ開催のお知らせ

以下のように「2012年3月度 印刷会社向け 新規サービス基本戦略立案ワークショップ」を開催いたします。厳しい市場環境の中、新規サービスを通じて売上・利益拡大を目指す印刷会社の皆さま、是非ご参加ください:

  • 日 程:2012年3月16日(金)13:30〜16:30(3時間 x 1回)
  • 会 場:東京都立産業貿易センター 浜松町館
  • 受講対象:印刷会社の経営者、新規サービスのご担当者、デジタル印刷ご担当者、など
  • 講 師:ブライター・レイター 山下 潤一郎
  • 受講料:18,900円(税込)

詳細は以下のチラシをご確認下さい。


2012年2月29日水曜日

デジタル印刷成功の秘訣

page 2012では、「多様なソリューションの紹介」が大きなポイントをして挙げられるかと思います。そうしたソリューションを導入・活用してデジタル印刷で成功するためには、以下のような取組みを進めることが求められます:
  1. オフセット印刷も含む業務プロセスの標準化・自動化・効率化の実践
  2. デジタル印刷専任チームを中心に、会社全体でデジタル印刷サービスの立ち上げ・拡大に取り組むこと
  3. 印刷物発注者の顧客(印刷会社からみれば「顧客の顧客」)の課題やニーズの把握
  4. 自社の強みや特徴を活かした「ユニークなサービス」を指向
  5. 提案内容にひと工夫
  6. パートナーと一緒に挑戦すること
この詳細につきましては、本日(2月29日)の10→30戦略室セミナーでご説明いたします。お楽しみに (^ ^)

(2012年3月1日追記)
雪の中、2月29日に開催されました10→30戦略室セミナーにご参加いただきました皆さま、誠にありがとうございました。その際、他の講師の講演をお伺いしたり皆さまのご意見をお伺いしながら、以下も加えた方が良いと考えましたがいかがでしょう:
  • 効果・効率を「見える化」して、それらの改善を続けること。
これは、自社のジョブごとの経費/利益率などの効率性や発注者の販促活動の効果・効率などを指標化・測定することで「見える化」し、それらを評価・改善することを指しています。印刷会社は、ジョブごとの利益率を「見える化」することで、自社が得意なジョブ = 高く売ることができるジョブ を把握することができ、それを「4. 自社の強みや特徴を活かした「ユニークなサービス」」の開発・実践につなげることも可能になります。また、発注者の販促活動の効果・効率を評価する指標を設定・測定し、その改善方法を提案することができるようになれば、発注者とのつながりをさらに強めることができます。

「デジタル印刷成功の秘訣」は、皆さまにご理解・実践していただき易いように進化させる必要がまだまだあると考えます。是非、皆さまのご意見をお聞かせください。

2012年2月22日水曜日

10→30戦略室セミナー開催のお知らせ:2月29日(水)

私も参加しております10→30戦略室 2012年2月度セミナーの開催がいよいよ1週間後に迫りました!日時は4年に1度の2月29日(13時10分開場、13時30分スタート)、会場は東京都産業貿易センター 浜松町館(最寄駅 JR浜松町)です。

宮本さんと私の pageレビュー・drupaプレビューに加えて、弁理士 前川さんによる特許を活用した印刷会社の既存事業強化・新規事業立ち上げについての講演という、今回もとても面白い内容になっております。

まだお申し込みいただいていない皆さま、まだ少しお席に余裕がありますので是非こちらからお申し込みください。なお、セミナーの詳細は以下になります:


10→30戦略室 2012年2月度セミナー
『新規サービスの視点からみたpage 2012・印刷会社のための特許活用法』

【日 時】2012年2月29日 13時30分~16:30分(受付開始 13時10分)
【会 場】東京都産業貿易センター 浜松町館 第2会議室(地下1階)
JR浜松町駅 北口から徒歩5~6分
http://www.sanbo.metro.tokyo.jp/hama/index.html
【参加費】無料
【定 員】30名
【対 象】印刷会社の経営幹部、新規サービスのご担当者、知的財産管理ご担当者

【講演内容】
第1部「page 2012にみる新規サービス成功のヒント」
講演者 ブライター・レイター 山下潤一郎
第2部「page 2012に見る技術動向とdrupa 2012への流れ」
講演者 株式会社バリューマシーンインターナショナル 宮本泰夫
第3部「印刷会社のための『1時間でわかる特許活用法』」
合同会社23°C 前川真季(弁理士、理学/法務博士)

【参考情報:10→30戦略室メンバー】
山下 潤一郎:ブライター・レイター 代表
宮本 泰夫:株式会社 バリューマシーンインターナショナル 取締役副社長
前川 真季:合同会社23°C 副代表 弁理士、理学/法務博士
湯浅 夏奈:株式会社 面影屋 代表取締役


2012年2月17日金曜日

ブライター・レイター・ニュース バックナンバーのご紹介

ブライター・レイター・ニュースは、これまで7号が発行されました。以下にこれらの内容をご紹介しますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください:

  • No. 7(August 2011):
    • 特集:コミケにみる小ロット印刷サービスの事業機会
  • No. 6(March 2011):
    • 印刷業界が震災を乗り越えるために
    • JAPAN SHOP 2011に見る新しい印刷サービスの可能性
    • 印刷会社の強み分析:株式会社 ディグ
  • No. 5(February 2011):
    • 特集:PAGE 2011とCP+2011に見る印刷市場動向と事業機会
  • No. 3 & 4(January 2011):
    • 2011年の印刷市場動向予測
    • 印刷機材導入・活用成功のポイント:Kodak ColorFlowソフトウェア
  • No. 2(October 2010):
    • 電子書籍時代の出版印刷市場における新たな競合のポイント
    • コラム:オンデマンド印刷の定義
    • CDショップの魅力向上と売上拡大に印刷会社が貢献出来ること
    • 印刷機材導入・活用成功のポイント:HPインクジェット・ウェブ・プレス (Inkjet Web Press)
  • No. 1(September 2010):
    • 印刷会社の経営者が売上・利益増大のためにすべきこと
    • 印刷会社の強み分析:ヤマトシステム開発 e-オンデマンドソリューション
    • 印刷機材導入・活用成功のポイント:ハイデルベルグ・プリネクト

ちなみに、現在 No. 8 としてpage 2012 の特集号を準備しています。また発行しましたらこのブログでご報告しますので、お楽しみに♪


【ブライター・レイター・ニュースについて】

  • 毎号 100冊限定
  • A4 x 8ページ(No. 5 のみ16ページ)
  • 価格:12,000円(1部、税別)