印刷会社の新規ビジネス成功支援を専門とするコンサルティング会社 ブライター・レイター のブログです。

2011年12月28日水曜日

印刷会社が2012年を飛躍の年にするために

2011年も残り4日、来年に思いを馳せることも多い時期になりました。印刷会社の皆様は、どの様な2012年を思い描いているのでしょうか。私は、2012年こそは是非、飛躍の年にしていただきたいと考えています。

それを実現するポイントは、『印刷業界の常識』にとらわれない取組みを進めることです。例えば、以下のような取組みを通じて、印刷会社はまだまだ売上・利益を拡大することが可能です:

  • 「印刷」と「Webマーケティング」のワンストップでの提供
  • コスト積み上げではなく、「顧客のメリット」をベースとしたサービス料金体系の導入
  • BtoC型サービス
  • 海外向け印刷通販
  • フルフィルメントの強化
  • 総合印刷会社から、得意な商材に特化する「専門印刷会社」への転換、など

これらの詳細につきましては、印刷出版研究所様から今月発行された「プリントソリューション2012」の記事「IGAS 2011に見る技術とマーケットのトレンド」に書かせていただきましたので、こちらをお読みいただければと思います。ご意見・ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

本年も大変お世話になりました。
来年はもっと皆様の売上・利益拡大に貢献できますよう頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。


2011年10月31日月曜日

カタログ依存度を下げる千趣会

10月27日にJAGATさんで開催された『通販市場におけるカタログ戦略とメディアの最新動向』についてのセミナーにおいて、千趣会 ベルメゾン生活スタイル研究所 坂本氏より、2011年度第2四半期(4月〜6月)における千趣会のネット受注比率は63%であるとのデータが示されました。千趣会が7月28日に発表した「2011年度 第2四半期 決算説明会」資料によれば、前年(2010年)の第2四半期のネット受注比率は57%であったことから、この1年間で大きく伸びたことが分かります。

また、同資料によれば、インターネットで商品をカートに入れることによる『純ネット売上』が伸びることで、ネット売上が順調に推移しています。ここ5年間における千趣会のネット売上推移をみても、カタログを見てカタログ申込番号を入力することによる『カタログ経由売上』はリーマンショックが起きた2008年度以降減少している一方、『純ネット売上』は順調に伸びています。その結果、ネット売上に占める『純ネット売上』比率はこの4年間で20ポイント以上高まっています。

純ネット売上が伸びるのとは逆に、千趣会はカタログの発行部数を大きく減らしています。2006年度には1億200万冊であったのが、2010年度には7,680万冊と25%減少しています。こうした動きをみると、千趣会はカタログ依存度を下げつつ売上を伸ばす道を探っているように思われます。

ところで、2011年度第2四半期でのネット売上における純ネット売上比率は74%でした。先ほど見たように売上に占めるネット受注比率は63%、そのうち純ネット売上比率が74%なので、まだ純ネット売上は売上全体の半分以下だと推測されます。こうしてみると、まだまだカタログは重要なメディアだと考えられます。

しかし、この先も純ネット売上が伸び、カタログを使った売上が伸び悩むようなら、カタログからネットへの本格展開が進む可能性も十分考えられます。例えば、アスクルは数年前に分厚い紙のカタログを発行するのを止めています。

印刷会社そして印刷業界としてこうした状況にどの様に対処するのか、千趣会さんの動向をみると、その議論に費やすことができる時間はそれほど多くないのかもしれません。

2011年10月28日金曜日

スマホと印刷の関係は:協業 or 敵対?

Web & モバイル マーケティング EXPO は『スマートフォン & モバイル EXPO』と同時に開催されていることから、会場ではスマホ向けサービスの最新の状況を知ることもできます。私の見た感じでは、スマホでは「アプリの使い方」が大きなトピックでした。

例えば、NTTコムウェアのブースでは、AR(Augumented Reality、拡張現実感)を使ったデモが行われていました。そのうちのひとつが、2010年9月にJR小樽駅および小樽運河周辺エリアでの実証実験で使われたシステムのデモ。AR地図の写真をスマホで撮影すると、その写真部分が動画になって観光情報を提供するというものです。これは、紙媒体とスマホの協業を促すアプリの例です。

これとは逆に、印刷量減少につながるような、「カタログ」をアプリ化してスマホ経由で提供するというサービスも数多く紹介されていました。特に、バリスタというベンチャー企業が紹介していた『バリカタ』というサービスは印刷業界からみるとかなり刺激的です。「成果報酬型スマホ向けカタログアプリ」ということで、カタログ用データを用意してもらえれば、それをアプリ化(= 電子カタログ化)するのは無料、アプリがダウンロードされた段階でカタログ制作の依頼企業(発注者)に1回当たり100円を課金するというビジネスモデルになっています。

バリカタは、カタログのページ数によらず「制作費無料、ダウンロード1回につき100円」という料金設定になっています。会場では、OTC薬品メーカーのカタログの事例が紹介されていましたが、それは約9000ページのカタログでした。バリカタは更に成果報酬型ということで、自らターゲット顧客にカタログを知ってもらい、またダウンロードしてもらうための仕組み作りまで提供します。

データは用意する必要があるものの、カタログを無料で作成してもらえて、しかもその配布にも力を入れてくれるサービスがあれば、発注者としては大いに興味を持つと思います。先に挙げた製薬メーカーの他にも、家具メーカーなどがバリスタを使ってカタログの配布に取り組み始めたいうことでした。

印刷業界としては、こうした動きに同対応すべきなのでしょうか。9月に開催されたIGASでも「ワンストッププロモーション」のソリューションが多くのブースで紹介されていましたが、スマートフォンや先日こちらのブログで紹介したSNSまで含めたソリューションは見掛けなかったように思います。

こうしたインターネットを使ったサービスまで含めた「ワンストッププロモーション」を志向する印刷会社が出てくると面白いと思いますが、皆さんはいかがお考えでしょうか?ご意見をお伺いできれば幸いです。

2011年10月26日水曜日

ソーシャルサービスのマーケティング利用最前線

本日(10月26日)から3日間、幕張メッセで『第1回 Web & マーケティング EXPO』が開催されています。会場では、「facebook」や「twitter」といったSNS(ソーシャルネットワークサービス)をマーケティングに活用するサービスが数多く紹介されていました。

例えば、facebookのファン獲得ソリューション。面白い仕掛けを持つファンページを制作・運用することで、ファン獲得を促進するものです。「男はつらいよ」の公式ファンページでは、ユーザーが「いいね!」を押すと、寅さんが各ユーザーのページをふらっと旅して、時にはコメントを残してくれます。こちらは、シエンプレが提供するサービスになります。

また、ソーシャルサービスの利用状況を分析することで、企業が自社サービスのファンを特定し、その方を囲い込むためのサービスも紹介されていました。例えば、facebooktwitterfoursquareなどの利用状況を分析することで、あるお店や場所によく行く人、あるいはよく言及する人を見つけ出すことができるサービス。企業は、その人をマーケティング活動に巻き込むことで、SNSを使ったマーケティングの効果を更に高めることができます。こうしたサービスは、シェアコトなどによって紹介されていました。

SNSを使ったマーケティングサービスは、サービス内容だけでなくビジネスモデルもかなり刺激的です。ファン獲得ソリューションでは、「成果報酬型」をうたうものも少なくありません。1「いいね!」= X円 というモデルです。また、利用者分析サービスも無料版と有料版があり、有料版でもクラウド型サービスで月々10万円以下で使えたりします。

こうしたサービスを提供する企業も、印刷会社の顧客のマーケティング費用を獲得する競争に参加しています。SNSを活用するマーケティングサービス企業と協業するか、それとも競争するか。印刷会社にこうした選択が求められる日は近いのかもしれません。いえ、もしかしたら既に来ているのかも。御社はどうされますか?

次回は、スマートフォン向け最新サービスについてご紹介したいと思います。

2011年10月20日木曜日

drupa以降を見据えた新規サービスの事業機会

先日こちらのブログで示した「drupa以降へと続く印刷トレンド」から、例えば以下のような分野において印刷会社の新規事業機会が考えられると思います:

  1. 顧客企業の営業効率・マーケティング効率向上に貢献するBtoB型サービス
  2. BtoC型サービス
  3. 印刷サービスポータル
  4. 海外向け印刷通販
リーマンショック、また東日本大震災によって長引く不況を背景に、印刷物発注者は印刷コストの削減に加えて営業効率やマーケティング効率に貢献する印刷サービスを求めています。こうしたサービスには、パーソナライズドDMなどターゲットメディアによる広告や、SNSを使ったインバウンド型マーケティングなどが含まれます。

また、BtoBよりも高い利益率が期待できる「BtoC型サービス」や、先日ご紹介したPSA(プリントサービスエージェント)というサービスの一形態である「印刷サービスポータル」といったサービスも、魅力的な新規サービスとして考えられます。

印刷サービスポータルは、バリアブル印刷データの作成やページ物印刷データの作成、印刷物の発注/在庫状況の管理など付加価値の高いソリューションを組み合わせて提供する点において、印刷通販サイトとは異なります。ポータルによっては、ある顧客のニーズをヒアリングした後、その顧客向けにソリューションをカスタマイズしたサービスを提供するところもあるでしょう。

日本の高い印刷品質を武器に、海外の需要を取り込む「海外向け印刷通販」というサービスも、大きな売上と高い利益率が期待できる新規サービスだと考えられます。特に、BtoC型の場合は 高品質 = 高付加価値 というマーケティングが可能なことから、日本製ブランドを活かしたサービスの展開ができると思います。

このように、印刷市場においてもポテンシャルの大きな新規サービスはいくつも考えられます。これらのサービスの具体化にご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非お声掛けください。新規サービスを通じて、御社の明るい未来に貢献させていただければと思います!

2011年10月18日火曜日

プリントサービスエージェント(PSA)という役割の拡大・重要化

現在の国内および国際的な印刷市場の動向を分析すると、来年5月に開催されるdrupa以降へと続くトレンドして以下のようなものが考えられます:

  • チラシやカタログといったマーケティング用資料、パッケージ、出版など、既存の大きな印刷市場におけるデジタル印刷の利用拡大
  • 先進国から新興国への印刷市場のシフト
  • 国境を越えた印刷物の受発注の増大といった印刷市場のグローバル化
  • BtoC型ビジネスの拡大
  • クラウド型ソリューションの活用による印刷物発注者とのWeb上での関係強化
こうしたトレンドに対応して、「プリントサービスエージェント(Print Service Agent, PSA)」という役割が今後拡大・重要化すると思われます。

PSAとは、「印刷物発注者のニーズと印刷会社が提供するサービスをマッチングするエージェント(代理人)」のことで、私の造語です。PSAは更に、「発注者のニーズに合わせた新たな印刷サービスの企画・実現」「潜在的な印刷ニーズを掘り起こすための印刷サービスを企画し、発注者・印刷会社双方への提案」といった役割も果たします。印刷サービスのデジタル化が進む米国では、こうしたエージェントが大きな役割を果たしているといわれています。

発注者ニーズの複雑化に伴うBtoB型サービスの高度化、BtoC型サービスや海外向けサービスなどによる新規市場の開拓、といった印刷市場における新たな展開に対応するため、発注者と印刷会社の間をつなげるPSAという役割が拡大し、また重要になると考えられます。先のIGASでは、コニカミノルタをはじめデジタル印刷機材関連出展企業の多くが、印刷会社のデジタル印刷サービス立ち上げ支援の取組みに力を入れていました。こうした取組みも、PSAを巻き込んだものになると思われます。

もちろん、印刷会社が自らPSAとしての役割を果たせることが理想的でしょう。しかし、そのための経営資源が十分ではない印刷会社も少なくないと思われます。そのギャップを埋めるための役割が今後求められると私は考えており、ブライター・レイターとしてもPSAとして印刷会社の売上・利益増大に貢献したいと考えております。

ところで、本項でご紹介した「drupa以降へと続く印刷市場のトレンド」や「プリントサービスエージェント(PSA)」についての詳細は、11月初旬に発売される「印刷情報 11月号」に掲載予定の私の記事に書かれています。こちらも合わせてご確認下さい。

2011年10月16日日曜日

セミナーへのご参加ありがとうございました

10月14日(金)、私も運営に参加している10→30戦略室のセミナー「印刷会社の新規サービス成功支援セミナー 〜 IGASからdrupaへ」が開催されました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。今後もセミナーやワークショップを開催していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

尚、セミナーで使った資料(サマリー版)は、近日中に10→30戦略室のサイトからダウンロードできるようにしますので、ご覧いただければと思います。また、フルバージョンの資料のご送付も可能ですので、10→30戦略室事務局あるいは各講師にお問い合わせください。ちなみに、私の講義内容「drupa以降を見据えた新規サービスの事業機会」の資料(サマリー版)は、こちらからダウンロード可能となっています。

よろしくお願いいたします!


2011年10月13日木曜日

11月度 新規サービス マーケティング戦略立案ワークショップ

ブライター・レイターは、以下の日程で『11月度 新規サービス マーケティング戦略立案ワークショップ』を開催いたします:

  • 日程:全3回 週1回 x 3週間:
    • 第1週:11月18日(金) 13:30 〜 16:30
    • 第2週:11月25日(金) 13:30 〜 16:30
    • 第3週:12月2日(金) 13:30 〜 16:30
  • 会場:東京都立産業貿易センター 浜松町館 会議室:
    • JR浜松町駅 北口改札から徒歩5〜6分
  • 受講料:56,700円(11月度講座 3回分、税込):
    • 早割価格:47,250円(10月28日までにお申し込みいただいた方が対象)
  • 講師:山下 潤一郎(ブライター・レイター代表)
    リーマンショックそして東日本大震災による不況、書類の電子化、消費者の紙離れなどを背景にオフセット印刷市場は縮小を続けており、多くの印刷会社が既存事業に行き詰まりを感じています。そんな現状を打破して売上・利益を拡大するためには、新規サービスの成功が必要不可欠です。本ワークショップでは、講師と共に貴社の新規サービス成功を実現するマーケティング戦略を立案します。

    詳細は、以下のファイルをご覧下さい。また、本ワークショップへのお申し込みは、お名前・会社名・部署名・役職・ご連絡先電話番号をご記入の上、こちら(担当:山下)までお願いします。


    皆様のご参加、心よりお待ちしております。




    11月度 印刷会社向け 新規サービス 基本戦略立案ワークショップ

    ブライター・レイターは、以下の日程で『11月度 新規サービス 基本戦略立案ワークショップ』を開催いたします:

    • 日程:11月11日(金) 13:30 〜 16:30
      • 会場:東京都立産業貿易センター 浜松町館 会議室:
        • JR浜松町駅 北口改札から徒歩5〜6分
      • 受講料:18,900円(税込):
        • 早割価格 15,750円(10月28日までにお申し込みいただいた方が対象)
      • 講師:山下 潤一郎(ブライター・レイター代表)
        リーマンショックそして東日本大震災による不況、書類の電子化、消費者の紙離れなどを背景にオフセット印刷市場は縮小を続けており、多くの印刷会社が既存事業に行き詰まりを感じています。そんな現状を打破して売上・利益を拡大するためには、新規サービスの成功が必要不可欠です。本ワークショップでは、講師と共に貴社の新規サービス成功を実現する基本戦略を立案します。

        詳細は、以下のファイルをご覧下さい。また、本ワークショップへのお申し込みは、お名前・会社名・部署名・役職・ご連絡先電話番号をご記入の上、こちら(担当:山下)までお願いします。


        皆様のご参加、心よりお待ちしております。



        印刷会社の新規サービス成功支援セミナー 〜 IGASからdrupaへ

        印刷会社の新規サービス成功を支援する団体「10→30戦略室」は、10月14日(金)、『10月度 印刷会社の新規サービス成功支援セミナー 〜 IGASからdrupaへ』(会場:東京都産業貿易センター浜松町館)を開催いたします。

        今回のセミナーの第1部・第2部では、IGASでの展示内容を踏まえ、来年5月に開催されるdrupa 2012、そして更に先へと続く印刷市場のトレンドを先取りする新規サービス成功のポイントを明らかにします。また第3部では、新規サービスに成功不可欠な、「外部から導入すべき経営資源」と「社内で育てるべき経営資源」を適切に判断するポイントについて、パネルディスカッションを行います。
        今回も、10→30戦略室セミナーでは、印刷会社の新規サービス成功に役立つ情報をご提供いたします。皆様のご参加、心よりお待ちしております。

        10→30戦略室 第4回セミナー
        『10月度 印刷会社の新規サービス成功支援セミナー 〜 IGASからdrupaへ』
        • 日時: 2011年10月14日(金) 13:30 〜 16:30(受付開始 13:15)
        • 会場: 東京都立産業貿易センター 浜松町館 第2会議室 (JR浜松町駅 北口から徒歩5〜6分)
        • 定員: 40名
        • 参加費: 無料
        • 対象: 印刷会社の経営幹部、新規サービスご担当者様
        【内容】
        第1部 『新規サービスの視点で見たIGAS出展動向とdrupaへの流れ』
        講演者 株式会社バリューマシーンインターナショナル 宮本泰夫
        第2部 『drupa以降を見据えた新規サービスの事業機会』
        講演者 ブライター・レイター 山下潤一郎
        第3部 『パネルディスカッション 新規サービス成功のための経営資源の揃え方:「買うもの」と「育てるもの」』
        講演者 10→30戦略室

        *セミナーのお申し込みは、こちらからお願いいたします。

        2011年9月1日木曜日

        サイン&ディスプレイショウ 2011:印刷業界の視点から

        本日(9月1日)、東京ビッグサイトで開催されている『サイン&ディスプレイショウ 2011』に行ってきました。今日が3日間行われる展示会の初日です。私が会場に到着したお昼頃はまだ来場者数は少なめでしたが、午後になって来場者も増え会場も賑やかになりました。展示は節電の影響で派手さは抑え気味でしたが、その分提案方法が工夫されていて、興味深いものも多く目につきました。

        そんなサイン&ディスプレイショウ、LED関連については他の方々も触れるかと思いますので、それ以外の分野について私の印象をまとめたいと思います;

        1) 少なかった広幅インクジェット印刷機の新製品:
        商業印刷の分野でもデジタル印刷機メーカーからの新製品発表が少なめになっていますが、この分野でも同じような傾向になっているようです。その分、機材の使い方についての提案が中心になっていました。

        2) サードパーティインク:
        HP、ミマキ、ローランドなどの機種に対応したサードパーティインクを販売するブースがありました。どれも日本独自に開発したのではなく、既に海外で販売され利用実績のあるものを国内でも販売するようになったものです。価格は、純正品の定価の半額程度。こうしたサードパーティ消耗材は、他の機種や商業印刷用のインクジェット機、更にはトナー機などにも広がるのでしょうか。

        3) 木製・アクリル製の3D看板&ディスプレイ:
        レンチキュラーといった疑似3Dではなく、木やアクリルを使った立体的な看板やディスプレイの提案が目に付きました。賑やかな色の平面的な装飾よりも、自然素材のもの、あるいはボリュームはあるのに透明で圧迫感の少ないアクリル製のものの方が、震災後の人々の気分に合っているのかも知れませんね。

        4) ソフトサイネージの盛り上がり:
        ソフトサイネージの制作コストが下がったことやソルベント(溶剤)インクが環境対応性の低さから敬遠されたことなどにより、ソフトサイネージの需要が高まっているようです。

        5) デジタルサイネージはほとんど見かけませんでした・・・
        数年前(電子書籍の前でしたね)に印刷業界でも大きな話題となったデジタルサイネージですが、今回の展示会ではほとんど提案されていませんでした。流行ものとして消えていきそうな雰囲気です。

        6) 床面、凹凸面、空中・・・広がる広告スペース:
        今回、多くのブースで床面に広告やサインを貼るというソリューションの提案が行われていました。中には、床のサインを踏むと音が鳴るという仕掛けの提案もありました。また、凹凸面に貼ることができるフィルムや空中に立体像が浮かんで見えるソリューションの展示などもありました。広告として使えるスペースは、どんどん広がっています。「ワンストッププロモーション」に取り組む印刷会社には、創造力を更に発揮できそうな面白い流れかと思います。

        以上6点が、今回のサイン&ディスプレイショウでの私の印象です。できれば、『ブライター・レイター・ニュース』などを通じてもう少し深堀りしたいと考えています。展示会に行かれた皆様はどのようなご意見・ご感想を持たれましたでしょうか?是非、お聞かせいただければと思います。


        2011年8月26日金曜日

        2011年8月度新規サービス基本戦略立案ワークショップのご案内:8月24日(水)、8月26日(金)

        ブライター・レイターでは、8月24日(水)・8月26日(金)に新規サービス基本戦略立案ワークショップを開催いたします。以下の方のご参加をお待ちしております:

        • 新規サービスのアイデアを形にしたい方
        • 企画中の新サービスを企画書やご提案書に落とし込みたい方
        • 新規サービスの企画力を高めたい方、など

        詳細は、こちらまでお問い合わせ下さい:yamashita@BrighterLater.jp (担当:山下)
        ご検討のほど、何卒宜しくお願いいたします!



        2011年8月19日金曜日

        国内フォトブック市場の世界シェア

        フォトブック普及協議会が発表しているデータと7月に開催された『HPフォトビジネスセミナー』で使われたデータを組み合わせると、2010年における日本国内のフォトブック市場規模(冊数ベース)は世界全体の8.6%を占めていることが分かります。この比率について、皆さんはどのようにお感じになりますでしょうか?

        私は、「高い比率」だと思いました。国内のフォトブック市場には、デジタル印刷機だけでなくミニラボを使って制作されたものも含まれています。また、海外市場の定義も、国内とは必ずしも一致していないと思われます。こうした状況を考慮したとしても、「高い比率」だと思います。日本市場が世界の数%を占めるデジタル印刷サービスは、それ程多くないと思われるためです。

        また、日本市場シェアの推移をみても、増加傾向にあることが分かります。確かに、国内市場規模はフォトブック普及協議会が予測するように急速に伸びてはいません。しかし、日本市場シェアの推移を見る限りでは、少なくとも他市場と同じ程度かそれ以上に伸びていることが分かります。

        同時に、デジカメやカメラ付き携帯電話の広まりによって、国内フォトブック市場の拡大の余地は大いにあります。こうした事業機会を上手くとらえて更に市場を大きく伸ばすことができれば、日本が世界のフォトブック市場を牽引する可能性も十分あります。

        フォトブック市場には、「日本はデジタル印刷が遅れている」という決まり文句をひっくり返すポテンシャルがあるようです。また、フォトブック市場に取り組むことで、印刷会社は『BtoC型サービス』という広大で利益率も高い市場を開拓することも可能となります。

        今年の夏休みに、沢山の写真を撮られた方も多いかと思います。また、この秋も残暑の頃は涼を求めて、その後は紅葉を楽しみにデジカメ片手に旅行される方も少なくないでしょう。こうした方々にフォトブックを作っていただくサービスを開発・提供することは、印刷会社さらには日本の印刷業界全体が、新しい世界をかいま見る良い切っ掛けになるかも知れません。


        2011年8月2日火曜日

        フォトブックに対するニーズ比較:パパママ写真家 vs カメラ女子・ハイアマチュア

        デジタル印刷機の画質が高まってきていることで、フォトブック市場に興味を持たれている一方、市場が期待されたように立ち上がっていない現状に新規参入を躊躇されている印刷会社も多いのではないでしょうか。

        しかし、デジカメ片手に夏休みを楽しんでいる方々をみながら、フォトブック市場の可能性を改めて感じている方もいらっしゃるかと思われます。そうした方々には、新たなターゲット顧客を設定することで、フォトブック市場を切り拓く方法をお薦めしたいと思います。

        これまでは、家族の写真をフォトブックにする『パパママ写真家』(富士フイルムでは『子育てママ層』と呼ばれています)をターゲットにしたサービスが多かったと思います。ここで、例えば、カメラ女子やハイアマチュア(富士フイルムでは『アドバンストアマチュア』)をターゲットにしたサービスを企画するはいかがでしょうか。

        多分、人口を比較すると、パパママ写真家の方がカメラ女子やハイアマチュアよりも圧倒的に多いと思われます。しかし、カメラ女子・ハイアマチュアの方が『高い品質を求める = 比較的高額なフォトブックを制作する』、あるいは『制作冊数も多い』と考えられます。これは、カメラ女子・ハイアマチュアの撮影目的が『作品制作』であり、またフォトブックの作成目的として『作品を仲間に見せたい(自慢したい)』というものが考えられるためです。

        現在、カメラ女子やハイアマチュアを明確なターゲットにしたサービスはあまり見受けられません。この状況をチャンスと捉え、市場開拓に取り組んではいかがでしょうか。尚、上記の分析は私の主観的な仮説であって、市場調査の結果ではないことにご注意ください。どなたかご依頼いただければ、より詳細な調査・分析も行います!


        3Dと印刷の関係:印刷技術懇談会7月例会より(続)

        すっかり間が空いてしまい申し訳ありませんが、前回の続きとして、『3Dと印刷の関係』について書きたいと思います。

        セミナーでは、3Dは『分かり易い』とか『楽しい』という理由で、トレーニングや広報、ショールームでの接客など幅広い領域で使われているというご説明がありました。ただ、3D映像を存分に楽しむためには、パソコンのスペックを高める必要があるというお話しもありました。

        印刷は、このギャップを埋めるという役割を果たすことができるのではないでしょうか。例えば、紙の研修資料に3D技術を使って制作した画像を取り込むことで、更に分かり易くすることができると思われます。また、ショールームで3D体験を楽しまれたお客様がお帰りになられたあと(あるいはお帰りの際に)、3D画像を印刷したパーソナライズされた販促資料を制作・ご送付(お渡し)することも可能でしょう。

        3Dコンテンツは分かり易く楽しいものですが、現在のテクノロジーでは、気軽に楽しむことができません。これに対して、紙の資料は気軽に持ち運んだり目を通したりできますが、3Dコンテンツを楽しむことは難しい状態です。このように、3Dと紙はお互いの長所を生かし、短所を補い合う関係にあると考えられます。

        印刷サービスは、デジタルの技術と相互に補完し合うことで、まだまだ付加価値を高める余地はありそうです。顧客の事業において新たなデジタルへの取り組みが進む中、印刷会社にとってデジタルを脅威ではなく事業拡大のチャンスと捉える視点が重要になるかと思います。

        例えば、3Dとは関係ありませんが、東日本大震災を切っ掛けに国内でも大きな注目を集め始めた Facebook や Twitter、Google+ などのソーシャル・サービス。これまでは CtoC の利用が中心で、最近少しずつ BtoC での利用が広まっています。これから、BtoB へ活用する取り組みも増えてくるでしょう。こうしたサービスに積極的に取り組むことも、印刷会社にとって差別化の大きなポイントになるかもしれません。

        とはいっても、私もまだこの領域は全く詳しくありません・・・これから勉強していって印刷業界を活性化する使い方などがみえてきましたら、改めてこのブログでご報告したいと思います。印刷市場活性化の切っ掛けは、いろんなところに見付かりそうです。

        2011年7月20日水曜日

        3Dコンテンツの普及に必要なこと:印刷技術懇談会7月例会より

        7月15日、印刷技術懇談会 7月例会『メディアとしての3Dコンテンツと印刷の今後』(講師:ダッソー・システムズ株式会社 3DVIA ビジネスディベロップメントマネージャー 落合克人氏)に参加しました。パソコンやテレビ、デジカメや携帯電話など、ハードウェアの進化に伴って3Dコンテンツが少しずつ盛り上がりを見せていますが、なかなか大ブレークするところまでいきません。個人的には、デジタルコンテンツの3D化が始まる前、レンチキュラーを使った使い捨て3Dカメラ(レンズ付きフイルム、多分コニカ製だったと思います)を楽しんでいたので、この分野での盛り上がりを大いに期待しています。

        落合氏のプレゼンは、福島での原初事故に関する報道で3D画像がなかなか使われなかったところから始まりました。テレビや新聞を見ていると、今でも平面図での説明が多く目に付きます。平面図よりも立体図の方が、状況を理解し易いにもかかわらず、です。一方、海外のニュースサイトでは3Dを使った画像が早い段階から使われていました。

        こうした状況の背景には、日本の技術者の間に広まる『図面文化』があると、落合氏は指摘されました。これは、図面を書いたり読んだりすることができて、技術者は一人前だという考え方のようです。今回のセミナーのポイントのひとつに、技術者の間で図面文化から3D文化へ進むことが、こうした状況の解決につながるというものがありました。

        今回のセミナーに参加して、3Dコンテンツの普及に当たっては、技術者文化の変革に加えて、『技術者が自分の理解している方法や言葉で説明してようとする傾向』からの脱却を進めることも有効なのでは、と思いました。原発事故の報道における平面図重視の傾向が、落合氏がご指摘されるような『図面文化』の反映だとするならば、それは技術者にとって都合の良い説明であって、必ずしも一般の人々が知りたい、理解したい内容の説明だとはかぎりません。もし、3Dコンテンツを使うことでもっと知りたい説明を受けることができるのならば、テレビの視聴者や新聞の読者にとっては、ありがたいことでしょう。

        落合氏のセミナーの中で、『3Dデータ活用範囲の拡大が必要』というスライドがありました。これまで設計フェーズを中心に活用されている3Dデータを、川下(スライドでは『テクニカルパブリケーション』と表現されていました)でも活用する必要がある、というのがそのポイントです。こうした動きを進める際には、技術者視点からの脱却も併せて進めていただければと思います。

        セミナータイトル中の『印刷の今後』の部分については、少々長くなってしまいましたので、次回のブログにまとめたいとおもいます。


        2011年7月17日日曜日

        Web-to-print を通り越して一気に Cloud-to-print を目指してみてはいかがでしょう?

        7月15日(金)、日本HPが5月に開始したばかりのクラウド・プリティング・ソリューション『ePrint & Share』をDesignjetプリンターと組み合わせて使うことを提案するセミナーに参加してきました。クラウド・プリンティング・ソリューションと聞くと難しそうですが、パソコンやタブレット端末、スマートフォン、そしてDesignjetなどを使って書類ファイル(セミナーでは建築用図面ファイル)を共有する仕組みで、ユーザーは特にクラウドサービスであることを意識せずに簡単に使えそうなものでした。

        『ePrint & Share』の面白いところは、HPのプリンターやパソコンを持っていなくても無料で使える点です(HPのプリンターを持っていれば、更に便利に使えるそうです)。また、ソフトウェアはWindows機のみ対応なのですが、ブラウザー経由でクラウドにアクセスすることでMacでも使えます。このオープンさについてのご説明をお伺いして、「クラウドって凄いのかも」と感じてしまいました。だって、インターネットにアクセスできる端末を持っていれば、いつでもどこからでもファイルにアクセスできるのですから(カーナビからアクセスできるかは不明ですが)。

        国内の印刷市場では 「Web-to-print の普及が遅れている」と良く言われていますが、場合によっては Web-to-print を通り越して Cloud-to-print に一気に移行するのも面白いかも知れません。印刷会社の皆様、この夏のお時間がある時に検討してみてはいかがでしょうか?私ももっと勉強しておきますので、何かありましたら是非お声掛け下さい。

        2011年7月11日月曜日

        書籍の電子化が進むと印刷のデジタル化も進む?

        7月7日〜10日に東京ビッグサイトで開催された『東京国際ブックフェア』では、電子書籍が主役でした。昨年はiPadなどのデバイス、そしてGoogleなどインターネット企業の出展が大きな注目を集めました。その結果、書籍の電子化による『新たなビジネスモデル』が議論の的になりました。

        そして今年は、タブレット端末やスマートフォンの普及を背景に、『書籍の電子化は進むもの』という前提のもとに、制作から販売まで含めたその支援ツールの紹介が中心となっていたように感じました。もちろん、各ブースには様々な電子書籍用デバイスが展示されていたのですが、多くの人はデバイス自体の軽さや操作性よりも、そこに表示されたコンテンツを評価していたように思います。昨年は、恐るおそるスクリーンを指で触っている人が多かったのですが。1年という時間の長さを改めて実感しました。

        書籍の電子化が大きな話題となる一方、デジタル印刷に関する展示も会場で目につきました。訴求内容は、『初版・重版の小ロット化への対応や在庫レス実現のためのデジタル印刷』および『品切れ・絶版本のオンデマンド印刷(1冊から対応)』といったものでした。こうしたソリューションは、電子書籍が普及するかどうかに関らず出版社や小売業者にとって利益率向上に役立つものです。しかし、書籍の電子化 = デジタル化 が進むと、心理的なレベルでデジタル印刷へ取り組み易くなるのかもしれません。

        『小ロット対応』は主に出版社向け、『オンデマンド印刷』は主に小売店向けとそれぞれ対象が異なるソリューションだと考えられますが、書籍の電子化が進む中で各業態に適した形でデジタル印刷が取り入れられていくのかもしれません。そして印刷会社は、こうしたニーズを満たすことで売上・利益を伸ばせるかもしれません。今回のブックフェアは、デジタル印刷の可能性も感じることができた展示会でした。



        2011年7月8日金曜日

        雑誌の電子化が進まない理由

        7月7日にインプレスR&D社より、電子書籍の市場規模予測に関するプレスリリースが発表されました。これによれば、電子書籍の市場規模は2010年度の650億円から2015年度には2000億円程度にまで大きく拡大することが予測されています。

        しかし、電子雑誌市場は2010年度の6億円、2015年度でも200億円と電子書籍に比べて小さな規模となっています。2010年4月期の販売額は、書籍が約690億円に対して雑誌が約810億円と雑誌の方が大きいにも関らず、です。また、個人的な意見ですが、雑誌の方が電子化と相性が良さそうにも感じます。

        これは何故でしょう?雑誌の方が、著作権の処理が複雑だからでしょうか。あるいは、広告媒体としての価値を考えた時に、電子媒体よりも紙媒体の方が高いためでしょうか?宜しければ、皆さんのお考えをお聞かせください m(_ _)m

        2011年7月4日月曜日

        『色彩』による印刷サービス高付加価値化の可能性

        6月29日、日本印刷会館(東京・中央区)で開催された『2011年度第1回ジーエーシティセミナー』に参加して参りました。テーマは『がんばろう日本!効率のよいものづくりについて考える ”正しい色管理の考え方”」。日本カラーデザイン研究所 シニアマネージャー 杉山朗子氏による基調講演『色彩のコミュニケーションパワー 〜お客さまの心をとらえる色〜」を含む5つのセッションが行われた盛り沢山の内容でした。

        杉山氏からは、男女・年齢層・ライフステージなどによって好む色が異なるため、ターゲット層に合わせた色を使うことがマーケティングに成功するポイントだというお話しがありました。特に、「買い物意識クラスターとデザインクラスターが重なり始めたのが最近の特徴」というお話しは大変興味深いものでした。詳細は杉山氏のセミナーにご参加いただいてご確認いただければと思いますが、簡単にいえば、色によって消費者の購買意欲を高めることが比較的簡単になってきていることを意味しているそうです(私の誤解でしたらスミマセン・・・)。

        印刷サービスの高付加価値化は、『色彩』という側面からもまだまだ進展させることが可能のようです。


        2011年7月1日金曜日

        フォトブック市場活性化のポイント:写真館向け市場

        6月21日・22日、東京ビッグサイトにてフォトネクスト2011が開催されました。私は両日とも会場に足を運んだのですが、多数の来場者で盛り上がっていました。今回も話題の中心は『フォトブック』。前回までは消費者向けの気軽に作成できる低価格のものも少なからず見受けられましたが、今回は写真館向けの結婚式用を中心とした豪華なものの紹介ばかりが目に付きました。

        その豪華なフォトブック、銀塩写真を使う10ページ程度のものもありましたが、多くは数十ページ、中には60ページ・80ページといったデジタル印刷機で印刷されたものでした。21日にセンターステージで行われた吉田写真館さんのプレゼンの中で、「デジタルカメラを使うようになってから、カット数が増えました。七五三の撮影では、和装300カット・洋装300カットの合計600カットから選び、フォトブックを作ります。」というお話しがありましたが、ページ数の多いフォトブックがフィーチャーされた背景には、写真館におけるデジタルカメラの利用が増えていることがありそうです。

        ただ、来場者は必ずしもページ数の多いフォトブックには興味を示していないように感じました。考えてみれば、これまで写真館はいわば『究極の1カット』を目指して技を磨き、様々な機材を導入されてきました。しかし、ページ数の多いフォトブックは、これと正反対の方向を向いています。こうした方向性の違いというか多様化に、戸惑う写真館も多いと思われます。

        写真館向けフォトブック市場が更に大きく発展するためには、『究極の1カット』とページ数の多いフォトブックは対立するものではなく、むしろ補完し合うもので、商材という点でも双方を揃えることで顧客にとって更に魅力的になることを、写真館にご理解いただくことが重要だと思います。そのためには、展示会においては機材・商材の展示に加えて、写真館のビジネスモデルについて議論するような場があっても良いかと思われます。

        来年のフォトネクストは、どの様な話題が中心を占めるのでしょうか。今からとても楽しみです。




        2011年6月9日木曜日

        印刷会社にとって効果の高い節電対策とは

        「月刊印刷界 6月号」の特集「今年の電力不足はこうして乗り切る」に私の記事も掲載されました。この特集は、以下の10本の記事で構成されています:

        • 工場の設定温度を緩和して印刷 ハイデルベルグ・ジャパン
        • 中小の環境経営をサポート FFGS
        • 生産性を下げずに消費電力量を15%削減する トーク
        • 既設印刷機に後付け LED-UV装置を設置 ジャパン・スリーブ
        • 電力の見える化と削減対策 金羊社
        • 集中制御システムや設備更新でエアコンの電力を削減 ディグ
        • 地域をまたいだ提携・連携が有効に 日本能率協会コンサルティング
        • 省電力UV印刷の市場動向と今後の発展 T&K TOKA
        • 熱くなった屋根を水散布により簡単冷却 いけうち
        • 印刷会社にとって効果の高い節電対策とは ブライター・レイター
        本特集では、印刷会社、機材メーカー、システム会社、コンサルティング会社など様々な視点から、今夏全国的に見込まれる電力不足への有効な対処方法について提案されています。私は、印刷新聞社さんと共同で首都圏および新潟県の印刷会社を対象に実施した「節電および計画停電についてのアンケート」の分析結果を基に、印刷会社が計画している今夏の節電対策を明らかにすると同時に、印刷会社にとって効果の高い節電対策を明らかにしました。

        これらの記事には、印刷会社さんが実際に節電に取り組まれる際に役立つ実践的な情報が満載です。是非、お読み下さい!

        顧客志向の印刷会社のための『ハイブリッド印刷 最新成功事情』

        月刊印刷情報 6月号」の特集「ハイブリッド印刷の新展開 — 収益拡大の決め手となる手法 」に、私の記事が掲載されました。この特集は、以下の記事で構成されています:

        • 顧客志向の印刷会社のための『ハイブリッド印刷 最新成功事情』 ブライター・レイター 山下 潤一郎
        • ハイブリッド印刷の運用について (株)アート・スキャナ・サービス 上条 健一氏
        • ハイブリッド印刷の新しい可能性 奥村印刷(株) 山田 秀生氏
        • ハイブリッド印刷で顧客にメリット提供 壮光舎印刷(株)
        • ワンストップ体制の中で活きるハイブリッド印刷 (株)明祥 工藤 久志社長に聞く
        • コンシューマー需要の掘り起こし進める (株)グラフィカ大内 大内 靖士社長に聞く

        海外市場と比較してハイブリッド印刷の導入が遅れていると言われている日本市場ですが、この特集ではハイブリッド印刷に積極的に取り組まれている印刷会社の事例が紹介されています。事例紹介では、ハイブリッド印刷の成功のために克服すべき課題や、紙とデジタルのハイブッド化についての取り組みなどについても触れられていて、読み応えのある特集となっています。是非お読み下さい!


        2011年6月1日水曜日

        印刷会社が震災を乗り越えるための新規ビジネス

        昨日(5月31日)、日本写真会館会議室にて(東京・四ッ谷)『第3回 10→30戦略室セミナー(2011年5月度)』を開催しました。今回のテーマは『印刷会社が震災を乗り越えるための新規ビジネス』(セミナーの詳細につきましては、こちらをご確認下さい)。参加者の皆様からも様々なご意見をいただき、大いに盛り上がったセミナーとなりました。改めて、ご参加頂いた皆様にお礼を申し上げたいと思います。誠にありがとうございました。

        今回のセミナーで使用した資料は、10→30戦略室のサイトからダウンロードできるようにしますので、是非お読みください。今後も引き続きセミナーを開催していきますので、何卒宜しくお願いいたします!


        セミナーおよびワークショップのご案内

        私が講師をつとめますセミナーとワークショップをご案内いたします。新規サービス立ち上げをご検討の印刷会社の皆様、新規サービスの立ち上げに苦労されている印刷会社の皆様、奮ってご参加ください!

        1) 1030戦略室】第3回セミナー(5/31(火)):
          『印刷会社が震災を乗り越えるための新規ビジネス』
              詳細はこちらでご確認ください

        2) 印刷会社向け『新規サービス 基本戦略立案ワークショップ』
         3時間で新規サービスのアイデアをビジネスの形に落とし込みます ☆
             詳細はこちらでご確認ください:

        3) 印刷会社向け『新規サービス マーケティング戦略立案ワークショップ』
         3週間で新規サービスのマーケティング戦略を立案します ☆
            詳細はこちらでご確認ください:

        お申し込みは、以下のアドレスまでお願いいたします(共に担当:山下)。
        皆様のご参加、心よりお待ちしております:

        2011年5月24日火曜日

        東日本大震災の外食産業における影響

        5月16日の小売業に続いて、今回は外食産業における東日本大震災の影響を分析する。正会員・賛助会員を合わせて約850社を数える日本フードサービス協会の発表によれば、2011年3月における会員社の売上合計(全店舗)の売上高前年同月比は89.7%であった。

        これを業態別にみると、パブレストラン/居酒屋(80.2%)やディナーレストラン(80.5%)などにおける落ち込み幅が大きいことが分かる。ディナーレストランとは、日本フードサービス協会の定義では、「イートイン中心」「食事中心」「客単価は高い」業態のことである。また、パブレストラン/居酒屋の客単価は「やや高い」となっている。今回の震災では、客単価が高いあるいはやや高い業態への影響が大きいことが明らかになった。

        5月16日のブログで分析したように、小売業においてもデパートや自動車小売業、家電製品など機械器具小売業といった、比較的高額な商品・耐久消費材を扱う業態で大きな影響が表れていた。この結果から、震災後に「不要不急」とされたものは、比較的高額な商品・サービスであることが分かった。

        では、この分析結果は印刷会社にとってどの様な意味を持つのか。私には、「印刷会社にとって、今が比較的高額な商品やサービスを提供する店舗との絆を深めるチャンスであること」を示しているように思われる。

        比較的高額な商品・サービスを提供する店舗は、顧客リストを保有しているところも多い。印刷会社は、こうしたリストを活用して既存顧客に対してDMを送付して来店を促す提案をすることが可能である。この際、消費者の欲望を煽るのではなく、紙メディアの特徴を活かして手触りの良い用紙や安心感を伝える言葉を使い、消費者と店舗の「絆」を再確認し、更に深めるようなクリエイティブにすることが重要であろう。

        クリエイティブも含めた消費者(印刷会社から見れば、顧客の顧客)との紙メディアを使ったコミュニケーションのノウハウは、「絆」が求められる今こそ活用が求められている。こうしたノウハウは、震災前に大きな問題であった「過剰な価格競争」を回避することに役立つであろう。今回の震災は、印刷会社が顧客(印刷物発注者)との関係を見直し、新たな関係を構築する絶好のチャンスだと考えられる。

        2011年5月18日水曜日

        自炊代行サービスは本当に著作権法違反か

        皆さんは、『自炊代行サービス』をご存知でしょうか?ここでいう『自炊』とは、一般の個人が保有する紙の書籍を、自ら断裁機で切断しスキャナで取り込むことによりデータ化する事です。データ化した書籍は、電子ブックリーダーやパソコンなどで読むことができます。また、『自炊代行サービス』とは、外部業者が有料で断裁やスキャンなど自炊に伴う作業を請け負うサービスになります。


        私が所属する10→30戦略室では、メンバー間で話題のトピックについて議論する『座談会』という場があるのですが、今回は弁理士の前川真季氏を交えて自炊代行サービスについて議論しました。この内容が、10→30戦略室のサイトに掲載されましたので、是非お読み下さい。


        「そもそも、著作権法で守られるもの/守られないものとは?」「日本の著作権の特徴は?」といった基本的なことも含め丁寧に説明されていて、法律用語に疎い私でも楽しめる内容となっています。著作権は印刷業界でも大事なトピックでもありますので、『自炊』についての情報収集と併せて、この機会に理解を深めていただければと思います。

        2011年5月16日月曜日

        東日本大震災の小売業における影響


        経済産業省が4月27日に発表した「商業販売統計速報 平成23年3月分」によれば、2011年3月における小売業全体の販売額は、前年同月比で▲8.5%であった。スーパーと百貨店の売上高前年同月比増減率は、スーパーは▲1.5%と比較的落ち込みは小さかったが、百貨店は▲15.4%と大きく減少した。

        小売業の業種別の動向をみると、燃料小売業は5.1%と伸びており、また飲食料品小売業は0.1%と微減であった。震災の影響で燃料や水、食料品など生活必需品の買い占めが起こったと報道されたが、これはデータでも示される形となった。

        その一方、織物・衣服・身の回り品小売業は8.5%、家電を含む機械器具小売業 17.3%、また自動車小売業 32.8%と大幅に減少した。「不要不急」とされて買い控えられたものは、服やアクセサリー、家電、自動車など多岐に渡ることがデータから示された。

        2011年4月28日木曜日

        6月度『新規サービス マーケティング戦略立案ワークショップ』

        ☆3週間で新規サービスのマーケティング戦略を立案します☆

        新規サービスの基本戦略を基に、3週間のワークショップでマーケティング戦略を立案いたします。但し、本ワークショップの参加者は、『新規サービス 基本戦略立案ワークショップ』を終了された方に限ります。

        • 週1回(3時間)× 3回(3週間):
          • 第1週:6月24日(金)13:30〜16:30
          • 第2週:7月  1日(金)13:30〜16:30
          • 第3週:7月  8日(金)13:30〜16:30
        • 会場:東京都立産業貿易センター 浜松町館会議室(JR浜松町駅 北口改札 徒歩3分)
        • 定員:10名
        • 参加費:56,700円(税込)(6/10までにお申し込み頂くと 47,250円)
        • 講師:山下 潤一郎(ブライター・レイター)

        詳細は、チラシをご確認下さい。また、本ワークショップへのお申し込みは、お名前・会社名・部署名・役職・ご連絡先お電話番号をご記入の上、こちらまでお願いいたします。

        皆様のご参加、心よりお待ちしております。


        6月度『新規サービス 基本戦略立案ワークショップ』のご案内

        ☆3時間で新規サービスのアイデアをビジネスの形に落とし込みます☆

        印刷会社がお持ちの新規サービスのアイデアを3時間のワークショップでビジネスの形(基本戦略)の形に落とし込むワークショップです。

        • 日時:6月3日(金) 13:30〜16:30、6月10(金)13:30〜16:30
        • 会場:東京都立産業貿易センター 浜松町館会議室(JR浜松町駅 北口改札 徒歩3分)
        • 定員:10名
        • 参加費:18,900円(税込)(5/20までにお申し込みいただくと 15,750円)
        • 講師:山下 潤一郎(ブライター・レイター)
        本ワークショップの詳細は、チラシをご確認下さい。また、お申し込みは、お名前・会社名・部署名・役職・ご連絡先お電話番号をご記入の上、こちらまでお願いいたします。

        皆様のご参加、心よりお待ちしております。



        2011年4月27日水曜日

        デジタル印刷 理想と現実のギャップ:利益編

        4月26日のブログで、印刷会社においてデジタル印刷機の導入意欲が非常に低いことを指摘した。その理由のひとつとして、4月24日のブログで明らかにしたように、『デジタル印刷ならではの付加価値を活かすジョブが取れていないこと』が挙げらよう。また別の理由として、デジタル印刷で思うように利益を挙げられていないことも挙げられる。

        ここ数年間で、ライトプロダクションと呼ばれる低価格で高速なカラーデジタル印刷機が普及したが、日印産連アンケート結果によれば、これらを含めたカラーデジタル印刷機(生産機、トナー、カット紙、A3モデル)を使っている印刷会社のうち利益を出しているのは3分の1である。ちなみに、モノクロ機(トナー、カット紙、A3モデル)におけるその比率は46%となっている。





        以前、「デジタル印刷は、大ロットのオフセット機のジョブを取るための細かい仕事を行うための機械なので、利益は出なくても良い」というご意見をお伺いしたことがある。現在、オフセットのジョブでは小ロット化・低価格化が進んでおり、オフセットのジョブで十分な利益を出すのは簡単ではない。こうした状況では、デジタル機のジョブでも利益を出す事が求められるが、実際にはカラー機では3分の2、モノクロ機では5割強が利益を出せていない。

        このような現実に直面している印刷会社において、デジタル印刷機の導入意欲が低いのは当然のことである。デジタル印刷機メーカー、そして印刷機材商社には、日本市場に適したデジタル印刷による売上・利益を同時に拡大する方法を、印刷会社とともに開発し、共有することが求められる。

        2011年4月26日火曜日

        セミナーのご案内:『印刷会社が震災を乗り越えるための新規ビジネス』

        私も運営に携わっております印刷会社様の新規事業成功を支援する『10→30戦略室』の5月度セミナーが、以下のように開催されることとなりました。是非ご参加いただければと存じます:
        
        ▼------------------------------------------------▼
        『10→30戦略室』第3回セミナー(2011年5月度)
        
        【テーマ 】『印刷会社が震災を乗り越えるための新規ビジネス』
        
        【開催日時】2011年5月31日(火) 13:30〜16:30
              ※受付開始 13:15 〜
        
        【会  場 】日本写真会館3階会議室
              〒160-0004 東京都新宿区四谷 1丁目7番地
        
        【アクセス】JR四ッ谷駅 四ッ谷口 徒歩3分
              東京メトロ 丸の内線1番出口 徒歩5分
              東京メトロ 南北線2番出口 徒歩3分
              http://www.sha-bunkyo.or.jp/gallery/port.html
                    (こちらのギャラリーが入っているビルの3階になります)
        
        【参加費 】無料
        
        【対 象 】印刷関連企業の経営者・新規事業担当者
        
        【定 員 】36名
        
        【内 容 】
           第一部 『震災後に求められる印刷サービスとは』
                講演者 ブライター・レイター 山下潤一郎
           第二部 『震災から何を学ぶか』
                講演者 株式会社バリューマシーンインターナショナル 宮本泰夫
           第三部 『パネルディスカッション:ノウハウを武器に印刷会社が活性化する方法』
                講演者 10→30戦略室
        
        お申し込みは以下のサイトからお願いいたします:
        http://p.tl/IHdC
        
        【参考情報】
        山下 潤一郎:ブライター・レイター 代表
        宮本 泰夫:株式会社 バリューマシーンインターナショナル 取締役副社長
        
        ▲------------------------------------------------▲
        
        セミナーに関してご質問などございましたらお気軽にご連絡いただければと思います。また、『10→30戦略室』につきましては、以下のサイトをご確認下さい:
        http://10-30.org/
        
        皆様のご参加、心よりお待ちしております。
        
        
        こちらの写真は、今年1月に実施した第1回セミナーの模様です。
        
        

        デジタル印刷機(生産機)の保有状況/今後の導入予定

        2011年3月、日本印刷産業連合会から発表された『印刷業界におけるデジタル印刷に関するアンケート調査』によれば、デジタル印刷機(生産機)の設備を保有する印刷会社は53社、全体の40%であった。まだ6割の印刷会社がデジタル印刷機(生産機)を保有していないことから、デジタル印刷機材メーカーや商社の視点から見ると、まだ市場のポテンシャルは大きいように思われる。


        しかし、今後のデジタル印刷機(生産機)の導入予定についての調査結果を見ると、回答数133社に対してカラー機10台・モノクロ機5台の合計15台に留まっている。これは東日本震災前の2010年5月に実施されたアンケートであることから、現在では更に導入意向が弱まっていることが考えられる。

        不況の影響以外に考えられる理由のひとつとして、前回の記事で分析したように、デジタル印刷のジョブにおいて理想と現実にギャップが生じていることが挙げられよう。また、デジタル印刷の利益率についても理想と現実にギャップが生じていることも、その理由として考えられる。この点については、次回のブログで分析する。