印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2019年9月13日金曜日

印刷業界的「ラジオエルメス」の楽しみ方

エルメスは今、1ヶ月限定のラジオステーション「ラジオエルメス」を展開しています(9月1日〜9月29日)。ラジオエルメスは「エルメスのメンズの世界の自由な発想とクリエイションを耳から感じていただく」ための放送で、東京・原宿に実際に放送用スタジオも設置されています。


そこから公開生放送も行われており、私が行った時にはイラストレーターの永井博さんがゲストでした。(永井さんの作品は、大瀧詠一「A LONG VACATION」のジャケットなどで皆さんもご存じかと思います)


ラジオスタジオにはエルメスのステキなバッグやスニーカーなども展示されていますが、このブログでは敢えて(笑)会場で使われている印刷物に注目します!

まず、1階奥に設置されているレコードの棚に向かいましょう。その棚にはたくさんのLPレコードが収められていますが、中にはエルメスの「カレ」(スカーフ)の柄がジャケットに印刷されたものもあります(それらの中にもレコードが入っています)。印刷もとてもキレイで思わず欲しくなります。


また、棚の真ん中部分には、ヘッドフォンと「ヘッドフォンをつけてから、お好きなレコードジャケットを選びこちらに立てかけてお楽しみください」と書かれた小さなボードがあります。

ヘッドフォンを装着しスカーフ柄のレコードジャケットをそのボードに立てかけると、本当に音楽が流れてきます。違う柄のジャケットを置けば、違う曲が聴けます。これらの曲は、最近10年間にエルメスのメンズコレクションで使われたものです。中のレコードのレーベル部分には、その曲名とアーチスト名、その曲が使われたコレクションが書かれています。


2階へと通じる階段部分には、ラジオエルメスのミニポスターがたくさん貼られています。面白いのは、6種類もデザインがあることです。1つの(しかも1ヶ月限定の)イベントで6種類のポスターをつくることはあまりありません。また、来場者はお土産としてステッカーをもらえます。ポスターに使われたイラストやラジオエルメスのロゴが印刷されたかわいいステッカーです。


さすがエルメス、印刷物にも手を抜いていないどころかとても上手く活用しています。ラジオエルメスは9月29日まで開催されています。ぜひ、印刷物にも注目して楽しんでください!

ところで、「レコードを立てかけるだけで聴けるプレーヤー」は商品化されそうなくらいの面白さです。技術的にも難易度は高くなさそうですし。さて、これはどんな仕組みで音楽を楽しめるのでしょう?ぜひ、会場に足を運んでご自身の目と耳でご確認ください (^ ^)