昨日(3月8日)、
印刷技術懇談会の3月例会「
ホワイトカンバス MON-NAKA 見学会」に参加させていただきました。
ホワイトカンバス MON-NAKA は、
大日本スクリーン製造と
メディアテクノロジージャパンが昨年開催されたIGAS 2011にあわせてオープンしたショールームです。ただ、普通のショールームと違うのは印刷会社やパートナー企業、さらには広告代理店や店舗のデザイン・施行会社といった発注者と一緒に、以下のようなノウハウの蓄積や発信・共有を積極的に行っている点です:
- ジョブのトップライン(販売価格)を高めること
- ジョブのボトムライン(コスト)を下げること
- データ作成から印刷、後加工まで一貫して行うこと
こうした特徴を持つ
ホワイトカンバス MON-NAKAの楽しみ方として、こちらのようなものが考えられます:
- 最新の印刷機材を楽しむ
- 利益の上げ方についてのノウハウを得ることを楽しむ
- 新たな商材の開発・印刷サービスの開発を楽しむ
やはりショールームなので、最新の印刷機材が揃っています。今月受注が開始されたばかりのB2サイズ枚葉インクジェット機 Truepress JetSXや、昨年のIGASで発表されたデジタルエンボス機 Scodix 1200の実機が設置されています。昨日お伺いした際には 、ニールスピーター社製コンビネーション印刷機のセッティングが行われていました。
また、
ホワイトカンバス MON-NAKA に展示されているもの中には、実際に発注者に提供したものも数多く含まれています。
大日本スクリーン製造/
メディアテクノロジージャパンが制作に携わったAudiのバナーといったものもありますし、写真のような印刷会社が手掛けられた一部エンボス加工された「借りぐらしのアリエッティ」のパネルも展示されています。
ホワイトカンバス MON-NAKA では、こうした成果物の制作コストに加えて、どのように発注者から評価されているのか、あるいは具体的にいくらで販売されたのかについてもお話しをお伺いすることができます。ちなみに、「アリエッティ」のパネルは1枚で数十万円のお仕事だというご説明がありました。
今後は、印刷会社の「最新機材を使って商材開発やビジネス開発の実験をしたい」というニーズに応えていくことも、
ホワイトカンバス MON-NAKA では計画されているそうです。最新の印刷機材やノウハウを活用して、どうすれば単価を高められるのか、またどうすれば製造コストを下げられるのかといった実験ができるようになれば、アイデア豊富ながら機材が十分ではない印刷会社にとって、貴重な研究開発の場になると思われます。
ホワイトカンバス MON- NAKA では、今年5月に開催されるdrupaの前後だけでなく期間中も様々な形での情報提供を企画されているそうです。是非、一度足を運んで楽しまれることをおススメします。