印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2016年1月7日木曜日

『次世代型印刷会社』の特徴とは

2015年12月に開催されたad:tech tokyo 2015のあるキーノートで、以下のようなお話をお伺いしました:
  • Facebookは世界最大のメディアだが、自社コンテンツを持っていない。
  • Uberは世界最大のタクシー会社だが、自社でタクシーを1台も持っていない。
  • Airbnbは世界最大のホテルだが、自社で1部屋も持っていない。
この時、もしかしたら「世界最大の印刷会社だが、自社で印刷設備を持っていない」というのが次世代型印刷会社の特徴になるのかも・・・と妄想したのは言うまでもありません(笑)。前回の記事でB2B2C型印刷通販会社について書きましたが、これは「印刷設備を持たずに(あるいは、最小限の印刷設備で)世界最大の印刷会社になれる可能性」についてあれこれ考えた中で出てきた結論のひとつだったりします。

さて、次世代型印刷会社を目指す際、重要になるのが「エコシステム」です。前回の記事でも触れましたが、エコシステムと「横持ち」は大きく異なります。例えば、Facebookを使われている方なら、Facebookとご自身の関係が「横持ち」ではないことがお分かりいただけるかと思います。

「印刷設備を持たない印刷会社」と聞いて、ラクスルを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。では、ラクスルは次世代型印刷会社、あるいは次世代型に最も近い印刷会社なのでしょうか?私は、少なくとも現時点では、そうではないと考えています。ラクスルは、エコシステム志向というより横持ち志向が強い印刷会社だからです。

ところで、皆さんは「ハードウェア スタートアップ(Hardware Startup)」という言葉をご存知でしょうか。家電などのハードウェアを企画・開発するベンチャー企業のことで、日本にもCEREVOUPQなどたくさんの刺激的なハードウェア スタートアップがあります。ハードウェア スタートアップの中には、商品の企画からプロトタイプ製作までを社内で行い、量産は外部に委託するケースもあります。

私は、次世代型印刷会社として、こうしたハードウェア スタートアップのような形も十分にあり得るのではないかと考えています。自社で、あるいは顧客やパートナー企業と共同で印刷サービスを開発、プロトタイプ製作までは社内で行い量産は社外のパートナーに委託する印刷会社とか。

実は、こちらの記事でご紹介した Brighter Later Lab(ブライター・レイター・ラボ)は、こうした『次世代型』への進化を支援する取り組みだったりします。新しいビジネスモデルを模索する印刷会社の皆さん、そして次世代型印刷会社との協業でコミュニケーション力を高めたいブランドオーナーの皆さん、ぜひ一緒に未来を切り拓きましょう!きっと、まだ見ぬ世界は刺激的で面白いですよ (^ ^)