本日(3月24日)から、英国・ロンドンで国際印刷機材展IPEX2014が開催されます。今回は、オフセット機・デジタル機ともに主要メーカーの多くが出展しないことから、「見どころのない展示会」という声も少なからず聞かれます。しかし、私は今回のIPEXでかなり面白い情報が収集できるのでは、と考えています。それは、英国は日本より一足先に印刷業界の集約化が進んでいるからです。
下のグラフは、今年の2月20日にハイデルベルグ・ジャパン主催のセミナーで紹介されたデータをもとに作成したものです。このグラフから、英国の印刷会社数は12年間でおよそ14,000社から10,000社減って4,000社になったこと、特にロンドンの印刷会社の減り方が激しいことが分かります。ハイデルベルグ社の方のご説明では、景気後退に加えて他国の印刷通販会社が英国の仕事を持って行っていることや、ロンドンの地価の高さがコスト競争力を引き下げていること、などがその理由として挙げられるそうです。
仮に、英国のシナリオが日本に当てはまると、日本市場はこんな状況になりそうです:
- 印刷会社数が、現在の30%程度にまで減少する:
- 特に、東京の印刷会社数が大きく減少する。
- 海外の印刷通販会社が、日本国内の仕事を持って行く:
- 欧州では、大抵の場所に印刷物を翌日配送できる状況にあるそうです。
- 残った印刷会社/無くなった印刷会社の違い:
- 製品やサービス内容、仕組み、顧客獲得方法、など
- 残った印刷会社が、さらに競争力を高めるためのアイデア:
- 商材開発・サービス開発、仕組み作り、顧客獲得方法、など
- 英国の印刷物発注企業の戦略や課題、など