印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2019年8月28日水曜日

同人誌の印刷部数を推定してみた

2019年8月25日、東京ビッグサイト青海展示棟で「コミティア129」が開催されました。コミティアはプロ・アマを問わないマンガ描きたちが自主出版した本を発表・販売する展示即売会で、今回は4,017サークル/個人が参加(出展)しました。

筆者は一般参加だったのですが、一般参加でコミティアに入場するためには「ティアズマガジン」というカタログを購入する必要があります。ティアズマガジンには参加サークルの紹介などに加えて、前回コミティア(今号の場合はコミティア128, 5月12日開催)のレポートなども掲載されています。

このレポートには出展サークル/個人のアンケート結果も掲載されているのですが、このアンケート結果はがとても興味深かったりします。例えば、今回のティアズマガジンには「同人誌の発行部数と印刷形式」についてのアンケート結果が掲載されていました。

このグラフには数値が掲載されていないので、棒グラフの長さを測って(笑)アンケートに回答したサークル/個人による同人誌の発行部数を推定したところ、およそ13万部となりました。このうち、オンデマンド印刷されたものは約1万8,000部で全体の14%程度でした。

アンケート回収率(22.8%)や壁サークルの数などを勘案し、コミティア128での同人誌発行部数は30万部程度、うちオンデマンド印刷されたものは4万5,000部程度と推定しました。そして、オフセット印刷は22万部くらいかと。各サークルの発注部数は少なくても、4,000以上のサークル/個人が発注することでかなりまとまった印刷ボリュームになることが分かります。

コミティアは年4回開催されます。また、地方でのコミティアもあります。コミティア以外にも、コミックマーケット(いわゆる「コミケ」)など様々な同人誌即売会が開催されています。また、サークルの中には、同人誌以外にもポストカードや名刺、ポスター、名刺、缶バッジといったグッズなどを製作しているところも多数あります。

印刷部数を推定すると、改めて同人誌市場の大きさというか迫力を感じます。ところで、皆さんはコミティアなど同人誌即売会場に行かれたことはありますか?会場に行くと、大量の同人誌が机の上に積み上がっている壮観な風景を見られることはもちろん、たくさんの印刷サービスのヒントも見つかったりします。ぜひ一度、同人誌即売会場に足を運ぶことをオススメします!

注)本記事では、棒グラフの長さを測る(笑)などラフな方法で推定しています。より緻密にに推定するデータやロジックをお持ちの方がいらっしゃいましたら、お教えいただければ幸いです。