会場に展示されていたスマホベースの Offline2Online型のO2Oソリューションは、以下の様なタイプに分類されます:
- AR専用コンテンツ再生タイプ:
- 3Dや動画の再生型
- AR専用コンテンツ再生タイプの変形:
- インタラクティブ型(ARコンテンツの操作が可能)
- 道案内型(GPSと連動)
- オリエンテーリング型(ポイント収集型)
- Webコンテンツをブラウズするタイプ(QRコードの変形型)
「3. Webコンテンツをブラウズするタイプ」では、米国ロサンゼルスに拠点を置くハイテク企業群 Nant Works の日本法人ナント・モバイルの展示が興味深いものでした。例えば、渋谷駅の改札口付近に貼ってある駅周辺地図にARアプリを起動したスマホをかざすと、情報を入手できるファッションビルなどが分かります(対応していることを示すマークが表示されます)。その部分をタップすると、そのファッションビルのWebサイトに飛び、最新情報を得ることができます。また、ファッションビルなどの建物もマーカーにすることができるため、スマホをかざして歩きながら各ビルの最新情報も入手できます。
ARを使ったサービスでは、ブラウズするコンテンツが話題になることが多いかと思います。しかし、ナント・モバイルでは、ブラウズするのは既存のWebコンテンツなのですが、O2Oの可能性の大きさを示す様々な使い方(実現時期が未定のコンセプト的な使い方を含めて)を提案していた点が印象的でした。
「Webコンテンツをブラウズするタイプ」では、コトブキ企画が11月に開始する予定のスピードウェブも面白いサービスだと思いました。一般的に、ARではマーカーとブラウズする内容が「1対1」の関係なのですが、スピードウェブでは1つのマーカーに対して複数(10個程度)のWebサイトやWebコンテンツを対応させられるようになっています。しかも、運用者が自分で簡単にマーカーやそれに対応するWebサイト・Webコンテンツを登録したり変更したりできるようになっています。こうした手軽さは、O2Oが広まるに当たって有効かと思われます。
ARを含めたスマホベースのO2Oは、IT業界が牽引することで、印刷業界が考えているよりも速いスピードで広まる可能性もありそうです。Redpiston やナント・モバイルの展示を見ていると、O2O(特にOffline to Online)の分野では海外のIT企業の動向にも注目すると面白い印刷サービスのアイデアが得られそうです。実際、私もこれらの展示を見て面白い新規サービスをいくつか思い付きました (^ ^)
次回は、Online2Offline型のO2Oソリューションを紹介する予定です。お楽しみに♪