pageでは毎回、最新印刷機材の紹介とあわせて、印刷会社の「稼ぎ方」も提案されています。今回のpageを取材して見えたことのひとつに、多くの印刷会社はいまだにスキルレスをウリにした印刷機材を活かした(あるいは使わない)稼ぎ方を模索中であることが挙げられます。スキルレス時代のコミュニケーション・ファクトリーの稼ぎ方には、以下のようなものがありそうです:
- コスト競争力で稼ぐ
- 印刷以外のメディアを絡めて稼ぐ
- 内製化で稼ぐ:
- 前後のプロセスを内製化して長期利益を伸ばす。
- 商材を増やして稼ぐ:
- スキルレス機材を活かして、新たな分野の商材を提供する。
- 企画力・相談力で稼ぐ
- 新しい顧客層で稼ぐ
- あえて高いスキルで稼ぐ
ただ、6や7のようなパターンの紹介があまり見られなかったのが少々残念です(単に私が見落としているだけかもしれませんけど (^ ^; )。私は、個人や小規模事業者、海外市場といった新しい顧客層に向けたサービスは、非常に大きな可能性があると考えています。また、スキルレス時代だからこそ、職人技的なデザイン、文字組版、印刷、加工の価値が高まると思います。
興味深かったのは、日本フォーム印刷工業連合会(2F DT-4)のブースで、6のパターンのひとつであるスマートフォンを使った個人向けサービスが紹介されていたことです。太平洋印刷はスマホから絵はがきを注文できるサービス「絵はがき」「投函しま〜す」、カワセコンピュータサプライはスマホから長尺ポスターを注文できるサービス「スマホ de ポスター」をそれぞれ紹介していました。
そういえば、初日の午前中に受講したPODiのセミナーで北米のデジタル印刷市場規模予測が紹介されたのですが、大きく伸びているデジタル印刷市場の中で請求書(下の写真の Transactional)だけは縮小傾向を示していました。こうした市場動向を反映して、フォーム印刷会社では新しい取組みが進んでいるようです。
2014年、印刷会社はpageで得たものを活かして、どのような稼ぎ方で攻めに転じて長期利益実現に踏み出すのでしょう。この際には、1〜7の複数を組み合わせることも効果的です。例えば、1・3(・5も少々)・6を組み合わせて、個人や小規模事業者向けの商材特化型印刷通販サービスを企画・提供するとか。いろいろなビジネスモデルが出てきそうで、とても楽しみです (^ ^)