例えば、「印刷会社さんがdrupa会場でどんな機材を購入(予約)したか」というもの。とても面白いトピックなのですが、ここまで深掘りする機会は滅多にありません。折角なので、このブログでご紹介したいと思います。
その第1回目はCimpress社(オランダ)。1994年創業の比較的新しい商業印刷会社ですが、年商はおよそ15億ドル(1,500億円)。Vistaprint を傘下に持つ世界最大の印刷通販会社といった方がイメージが湧きやすいかもしれません。もともとVistaprintという社名でしたが、さまざまな印刷通販会社を買収したため、Cimpressという社名に変更しました。
さて、そんなCimpress社はdrupa2016でどんな機材を購入(予約)したのでしょうか。Landa社のニュースリリースによれば、まずdrupa初日の5月31日に 、Landa社の商業印刷用B1サイズ枚葉デジタル印刷機 S10P を20台導入することを発表しました。
仮に1台5億円とすると、20台100億円の投資です。ベータテストが成功裏に終わった後という条件付きではありますが、かなり思い切った判断です。導入される際には、Cimpress社用にカスタム化されるようです。
Cimpress社の「お買い物」はこれだけに留まりません。WhatTheyThinkの記事によれば、HP社の液体トナー機 Indigo 20台も購入しました(Indigo 12000と推定)。オランダ、イタリア、カナダに設置する予定で、注文したIndigoの半数以上は年内に設置されます。実は、Cimpress社はHP社製デジタル印刷機の世界最大のユーザーで、今回のdrupaで発表された PrintOS もすでに活用しています。
Cimpress社は、デジタル印刷機によって一部既存のオフセット印刷の仕事を置き換えることを考えていますが、同時に新しい仕事の獲得も計画しています。効率性重視の印刷通販会社においても、デジタル印刷の導入・活用状況はどんどん進みそうです (^ ^)
Cimpress CEO Robert Keane shakes hads with Indigo General Manager Alon Bar-Shany copyright: WhatTheyThink |