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2020年6月29日月曜日

『選挙Tech』の可能性

東京では現在、7月5日の投開票日に向けて都知事選の選挙活動が行われています(注:記事を書いているのは6月28日です)。この選挙活動、WebサイトやSNSでの情報発信が認められたという変化はありましたが、それ以外は(筆者の記憶にある)数十年間あまり変化していないように思われます。逆に言えば、進化できる余地はたくさんありそうです。

例えば、『選挙ポスター掲示板のスマート化』。掲示板に小さなWebカメラを設置してその防犯力を高めつつ、その前を通過したり立ち止まったりしている人々を撮影します。そして、撮影データをAIで分析して選挙への注目度を測定・評価し、エリアごとに適切な投票率アップの施策を立案・実施します。

人々の立ち止まった場所や視線などから注目しているポスターもわかります。このデータを立候補者や新聞社、テレビ局などに提供することで、情勢分析の精度を高めたり、有権者へのメッセージや政策を修正したりできるかもしれません。

選挙ポスター掲示板のデジタルサイネージ化することもできそうです。2020年の東京都知事選には22名の立候補者がいますが、筆者は候補者全員のポスターが貼られた掲示板をまだ見ていません・・・

デジタルサイネージにすれば、全員のポスターを表示できます。ある一定の時間で並びを変えることもできます。表示するポスターをタイミングや場所によって変えることもできるようになります。情勢に応じて、選挙期間中にデザインを柔軟に変えることもできます。

『選挙カーのスマート化』という可能性もありそうです。選挙カー(可能なら立候補者)の位置情報をコマメに取得・開示することで、各立候補者がどのエリアに注力しているのか、(有権者視点では)自分の住むエリアにどれだけ足を運んでくれたかを見える化できます。また、各選挙カーの二酸化炭素排出量と組み合わせることで、各候補者の選挙活動がどれだけ「環境に優しいか」も測定できます。

ところで、選挙に関して以下のような課題があります:

  • 投票率の低さ
  • 投票所の減少
  • 立候補者不足/無投票当選、など

また、選挙ポスター掲示板や選挙カーのスマート化以外にも、例えば以下のような選挙Techの可能性も考えられます:

  • 電子投票
  • 街頭演説のリアルタイムWeb配信/アーカイブ化/テキスト化
  • 街頭演説に対する質問受付システム
  • ロボットなどを活用した立会い/監視システム、など

国政選挙に加えて、都道府県や地区長村の議員や長を選ぶ地方選挙があります(全国の市区町村数は1,724(6月27日時点))。国内に限ったとしても、市場規模も比較的大きそうです。

選挙に関わるサービスを提供している印刷会社も少なくないでしょう。『選挙Tech』を活用した印刷サービスにご興味をお持ちの皆さま、ぜひお声がけください。『選挙Tech』で選挙に関する社会課題を解決しつつ、持続的な成長を実現しましょう!