2023年1月20日〜22日の3日間、武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスで同大クリエイティブイノベーション(CI)学科・大学院造形構想研究科クリエイティブリーダーシップ(CL)コースの卒業・修了制作/研究が展示されました。
CI学科・CLコースはともに2019年に新設されました。CI学科は「社会的イノベーションに取り組み、新たな価値創造に寄与する人材を育成する」学科で、今年(2023年)の卒業生が1期生となります。
CLコースは、「同校が独自の造形・教養教育で培ってきた『創造的思考力』および『批判的思考力』をもとに、徹底したプロジェクト実践型のカリキュラムを展開することで、社会問題の解決や新しい仕組みづくりにおける『クリエイティブリーダーシップ』を身につけ、企業のマネジメントや、起業・スタートアップ、ビジネス戦略といったフィールドで活躍する人材の育成」を目指しています。
その卒展、社会課題解決を意識した学科・コースではありますがそこはさすが美大、(タイトルも含めて)個性全開の「作品タイプ」の制作/研究も展示されていました:
* 櫻井梨桜氏(CLコース)「ギャルマインドの定義と社会をアゲていく提案」
* 藤田麻里氏(CI学科)「激アツメディアミックスIP『刹那・ザ・セツナ』」
* 中村真理氏(CI学科)「もの モノ 物 もの」(家の全てのものを集めてみた)、など
もちろん、大学・大学院らしい「リサーチ型」の研究発表もありました。ただ、これらもやはり美大生らしい切り口でした。ボブヘアや新宗教の宗教美術で、例えば地域活性化などできたら面白そうです:
* 秋山裕俊氏(CLコース)「VR体験価値の体系化と理解促進のための探索的研究」
* 岩井彩音氏(CI学科)「日本のボブヘアの歴史 - 大正末期から昭和初期にかけて -」
* 小島響氏(CI学科)「新宗教における宗教美術」、など
社会課題解決を意識した学科/コースだけに、「お仕事型」の作品/研究もたくさんありました。大学と企業・社会がずいぶん近くなっていることが実感できました:
* チン イ氏(CLコース)「都市植生の調査による緑化媒体の提案」
* 乾友乃氏(CI学科)「『さびしい』という感情のビジネスチャンスの調査研究」
* 榊原宏介氏(CI学科)「サーキュラーエコノミーを考慮したスニーカーの作品研究」、など
この卒展を通じて、解決すべき社会課題やそれらを解決するアプローチには様々なものがあることを改めて理解しました。多くの印刷会社でも社会課題の解決に取り組んでいると思います。時に美大生に負けない(あるいは、上回る)大胆だったりクリエイティブだったりする課題解決方法も取りつつ、より良い/より大きな成果を目指しましょう!
#武蔵美卒展
#武蔵美市ヶ谷キャンパス