印刷会社の新規ビジネス成功支援を専門とするコンサルティング会社 ブライター・レイター のブログです。

2018年6月12日火曜日

「2022年の日本の広告費(予想)」から見える印刷サービス機会


みずほ銀行産業調査部「みずほ産業調査/58 2017 No.2」(2017年12月7日発行)によれば、インターネット広告費は2021年にテレビ広告費を逆転し、2022年には2兆1,514億円に達します(なお、2022年におけるテレビ広告費は1兆9,650億円)。

2022年には、インターネット広告費は(印刷業界とも関係が深い)プロモーションメディア広告費(1兆9,683億円)をも上回ります。プロモーションメディアには、屋外、交通、折込、DM、フリーペーパー・マガジン、POP、電話帳、展示・映像他が含まれています。ちなみに、2017年当時、それは2兆875億円でインターネット広告費の約1.4倍の規模でした。

国内総広告費に占める割合をみると、2017年時点では「34%(プロモーションメディア)・31%(テレビ)・21%(インターネット)」だったのが、2022年時点では「29%(プロモーションメディア)・29%(テレビ)・32%(インターネット)となる見込みです。

この中期予測の背景として、みずほ銀行産業調査部は2021年以降における「東京オリンピック・パラリンピック特需の剥落と共に、広告主による広告予算配分の見直しも想定」されることを挙げています。

また、このような変化が見込まれる市場においてメディア事業者に求められる戦略として、フルファネルのマーケティングプラットフォームを構築すべきだと指摘しています。そして、その際に求められる能力として以下の3点を挙げています:

  • プレミアムコンテンツ制作力:
    • 高品質・広告主のブランドイメージを崩さない・集客力が高い
  • データ統合力:
    • ユーザーIDを通じて、複数のデバイス、サービスをまたいでユーザーの利用情報を把握
  • 広告関連技術:
    • ユーザーデータを活用した効率的な広告配信を可能に
    • テレビ並に単価を得るためのブランディングコンサルティングも提供

このような市場環境で、印刷会社はどのような方向性を取ることが求められるのでしょうか。例えば、以下のようなものが考えられます:

  • Webメディアと印刷媒体を組み合わせたマーケティングプラットフォームを構築すること:
    • あるいは、そうしたマーケティングプラットフォームの構築・運用を支援すること。
  • コンテンツ制作力を高めること
  • 印刷媒体からもユーザーの利用情報を把握できるサービスを提供すること
  • ユーザーデータを活用した印刷サービスを提供すること、など

こうした取り組みは、既存の印刷物発注企業が「東京オリンピック・パラリンピック特需の剥落」の中で売上・利益を維持・拡大することに貢献できますし、中小規模の印刷会社でも実践できます。7月に開催されるIGAS2018(国際総合印刷テクノロジー&ソリューション展)では、上記のような取り組みを進めるための機材もたくさん紹介されることが期待されます。

ぜひ、2022年を見据えたサービス機会を捉えることで、東京オリンピック・パラリンピック後も継続的に成長できる体力をつけてください!

『カタログ x DM x Web』で売り上げを伸ばす!

2018年3月12日、goof.lab(東京・五反田)で Beyond Digital Lab キックオフセミナー「デジタルのその先へ。」が開催されました。その中で、通販会社ディノス・セシール Chief e-Commerce Officer (CECO) 石川氏は、カタログとWebの特徴を以下のように分析しました:

  • 新規顧客獲得における強み/弱み:
    • カタログ:
      • 若年層の入り口としては親和性は △
      • 年配層は伸び代 △
    • Web:
      • 若年層への有効なリーチ手段多い ◎
      • 年配層もECでの買い物体験が増えている ◯
  • 顧客維持における強み/弱み:
    • カタログ:
      • リーチ確率が高い ◎
      • 都度のコストが大きい ×
      • フリークエンシーが長い ×
    • Web:
      • リーチ確率が低い ×
      • 都度のコストが小さい ◯
      • フリークエンシーが短い ◎

つまり、カタログとWebは対立するものではなく、むしろそれぞれの長所を組み合わせて相互補完できる相性の良いメディアなのです。

ところで、ディノス・セシールは昨年11月、ECとDMをリアルタイムで連携させるCRMを2018年4月から開始することを発表しました。これは、「カタログとWeb」にさらにデジタル印刷DMを組み合わせる施策で、カタログ(というか紙媒体)の持つ「リーチ確率が高い」という特徴を活かしつつ、「コスト」や「フリークエンシー」に関する弱みを改善するものです。

4月からの取り組みでどのような成果が出るのか。ぜひ、紙媒体を使いこなしてECでの売り上げを伸ばしていただきたいです (^ ^)

株式会社ディノス・セシール CECO (Chief e-Commerce Officer) 石川 森生 氏

2018年5月15日火曜日

パリ五月革命ポスター

50年前(1968年)の5月、パリで五月革命が起こりました。学生が求めた教育制度改革を政府が拒否したことに端を発し、フランス全土へと革命は広まりました。フランスの調査会社IFOPが昨年11月に発表した世論調査結果によれば、国民の78%がこれを「重要な出来事」だと評価していることからも、その影響の大きさが伺えます。

五月革命の際、たくさんの人を巻き込み連帯感を育んだメディアのひとつにポスターがあります。日々状況が変わる中で慌ただしくつくられたため、その多くが単色でデザインやメッセージもシンプル。印刷方法は主にシルクスクリーンですが、学生など職人ではない人たちが刷ったため、曲がって印刷されていたり一部がこすれてしまっていたり。

しかし、そんなポスターは荒々しさも含めとても魅力的で、多くの美術館やアートコレクターが収集しています(私もわずかですが集めています)。今年は革命50周年ということで、五月革命ポスターを集めた展覧会もパリのエコール・デ・ボサール(2018年2月21日〜5月20日)で開催されています。

50年経っても世界中でたくさんの人に愛される印刷物をつくりたい。毎年5月はそんな気持ちを新たにする季節ですが、今年は特に強く感じます。

2018年5月9日水曜日

BL注目のトピック@Japan IT Week 春 2018

本日(5月9日) から11日までの3日間、Japan IT Week 春 2018 が開催されています(会場:東京ビッグサイト)。私も早速行ってきました!当初は3〜4時間くらいでサッと回って帰ろうと思っていたのですが、次々と面白い展示と出会って結局6時間くらい会場にいました(笑)。それでも回り切れませんでしたが (^ ^;

一体、どんなお話をお伺いしたのか?自分の反省がてら、会場で注目したトピックを以下にざっと並べてみました(順不同)。これだけいろんなお話を聞けば時間もなくなりますよね(笑):


「印刷と関係なさそうなトピックばかり・・・」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、私の中では儲かる印刷サービス(!)とかスマート印刷工場とかに密接に関係しています。では、どんな関係があるのでしょう?ご興味のある方はご連絡いただければと思います。ぜひ、一緒に新しい領域を切り拓きましょう!印刷サービスの可能性、まだまだ大きそうです (^ ^)

2018年1月26日金曜日

2018年 印刷業界『7つのキーワード』

1月12日開催のセミナー「印刷居酒屋」(!?)で「2018年 印刷市場7つのキーワード」を発表しました。それを(ほんの少しですが)バージョンアップしたのがこちらになります:
  1. MAからCXMへ:
    • MA:マーケティングオートメーション
    • CXM:カスタマーエクスペリエンスマネジメント
  2. 見える化・自動化・省力化
  3. Data Driven
  4. API連携
  5. シェアリング/ソーシャル/コミュニティ
  6. IoT, AI
  7. 自社印刷物の魅力アップ:
    • 自社印刷物 = 印刷会社の印刷物


これらのキーワードはそれぞれが完結・独立しているのではなく、お互いに関連・連携し合っています。中でも中心的なものがあって、それは1つ目のキーワード「MAからCXMへ」です。そのほか6つのキーワードはすべて「CXM」のためだからです。なお、CXMとは以下のような取り組みのことになります:
  • 顧客体験価値を向上させる。
  • より良い顧客体験を提供する。
  • 人間的な温かみや親しみ易さを感じてもらう、など


来月開催される印刷メディアの総合イベント page2018(会期:2月7日~9日)や今夏開催の国際印刷機材展 IGAS2018でも、こうしたキーワードを意識して出展内容を分析することで、あなたの会社の今後の展開についてさまざまな可能性が見えてくるでしょう。

これら「7つのキーワード」の詳細は、セミナーなどでご説明していきます。お近くで開催されるようなことがありましたら、ふるってご参加ください!もちろん、あなたの会社や団体のセミナーで講師としてお話させていただくのも大歓迎です (^ ^)

2018年1月15日月曜日

BLコイン、発行しました!

最近、仮想通貨発行や地域通貨の発行、ICOといったニュースが目に付くようになりました。このブームに乗って(笑)、ブライター・レイターでも『BLコイン』を発行しました!しかも、リアルなコインの形で♪

といっても、ブライター・レイター独自の通貨単位やブロックチェーンを広めようとしているのではなく、 「(既存の/これから発行される)仮想通貨や地域通貨を『リアルな形』にすることで、より広く使ってもらえるようにすること」を目的としています。イメージで言うと「コイン型の仮想通貨/地域通貨用SuicaとかICOCA」です。BLコインにはこんな特徴があります:
  • コイン型 仮想通貨/地域通貨用のSuicaとかICOCA的なもの
  • 仮想通貨や地域通貨をリアルなコインの形で流通させることができます:
    • イベントや展示会、キャンペーンなどでプレゼントする。
    • お小遣いやお年玉としてあげる、など
  • NFCタグが内臓されていて、様々な仮想通貨・地域通貨のウォレットアプリと連携できます。
  • デザインや額面を自由に設定できます、など

ブライター・レイターでは、『BLコイン』の洗練・利用拡大に引き続き取り組む所存です。BLコインにご興味をお持ちいただいた FinTech関連企業の皆さま、そして仮想通貨・地域通貨の利用や発行を考えている企業・自治体の皆さま、お気軽にお問い合わせください!

2018年1月11日木曜日

Sex, Prints, Rock'n Roll!

ブライター・レイターは2018年の基本方針を「Make Prints Attractive Again!(印刷物を再び魅力的にしよう)」としています。では、2018年における魅力的な印刷物とは何でしょう?

まず、デジタル化が進むマーケティングやコミュニケーションと相性が良い印刷物(略して「デジタルと相性の良い印刷物」)が挙げられます。最近では、印刷物発注企業においてWebとリアルの両方を組み合わせてより良い顧客体験を提供しようとする動きが高まっていることから、リアルでのコミュニケーションメディアとしての印刷物には大きなチャンスがあります。

具体的には、例えば Data Driven な印刷物とか。あるいは、活版印刷物とか。人々は、デジタル化が進むとその対極にある手仕事の良さに惹かれます。活版印刷物は、こうした人々の気持ちに刺さることから、アナログなのにデジタルと相性が良かったりします。

ところで、ニューヨーク大学スターンスクール(経営大学院)のスコット・ギャロウェイ教授の著書 "The Four" によれば、「人々のセックスアピールへの欲求を満たしている」ことがアップル社が成功している理由だそうです。アップル製品は、あなたを性的な競合相手よりもっと魅力的(エレガントで華やかでリッチで情熱的)にするでしょう:これが、アップル社がマーケティングやプロモーションを通じて伝えているメッセージとのこと。

"The Four" には、これはさまざまな高級ブランドの最近のメッセージにも共通するものだとも書かれています。ということは、「セクシーな印刷物」はブランディングに大きく貢献できそうです。

「セックスアピール度の高さ」「セクシーさ」と聞いて私が思い出したのは(音楽の)ロックでした。このブログツィッターで #ロックな印刷物 をいろいろご紹介していますが、魅力的なロックには、アルバムジャケットやポスターを含めてどこか下半身を刺激するものがあるような気がします。私が下品なだけかもしれませんけど(笑)。

2018年は、デジタルと相性の良い、そしてアップル製品やロックンロールのようにセクシーな「魅力的な印刷物」をどんどん提供・活用しましょう!