印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2013年10月30日水曜日

生き残るためのDM


通販ソリューション展では、Webとは直接関係のないDM(ダイレクトメール)の展示も行われていました。そのひとつ、ガリバーブースでは開けやすくて情報量も多い「パタパタメール」(特許申請中)やDMにビンゴの楽しさを組み合わせた「ビンゴメール」(商標登録出願中)、サンプルとパンフレットなどを2点封入可能な「サンプルinメール」など独自性の高いさまざまな「アイデアDM」が紹介されていました。また、これらのDMの効果(レスポンス率)を高めるノウハウ(One to One対応なども含む)についても、事例を交えて説明されていました。

ガリバーの特徴として、DMのレスポンス率を高めるために顧客(印刷物発注企業)と協同でDMを企画、そのレスポンス率を毎回測定・共有し、改善するために継続的に工夫するというパートナー関係を築いていることが挙げられます。上記のようなアイデアDMの中にも、こうした取組みの中から出来たものもあるそうです。

こうした関係を築くことで、ガリバーは過度な価格競争を回避できており、またDMのレスポンス率を高めるノウハウも蓄積できています。一方、顧客企業にとっても、競合との差別化に当たってDMを武器として効果的・効率的に活用できています。ガリバーと顧客企業は、それぞれの厳しい市場環境で生き残るための共闘関係にあるといえます。

ガリバーはまた、新規顧客の開拓に当たって自社で蓄積しているDMのノウハウをWebなどと組み合わせて効果的に活用しています。また、こうした取組みは、DMのノウハウを磨くのにも役立つと考えられます。何せ、効果(レスポンス率)を高めることが、自社の売上アップに直接つながるのですから。

そういえば、今回のガリバーブースもパタパタメールの特徴を伝える作りになっていました。通路に面した側のカベは屏風のような形になっており、「折りたたまれている」というパタパタメールの特徴を表しています。また、通路から見ると(3枚目の写真)カベの全面にパタパタメールの絵が描かれていて、こちらも「大きい!」というパタパタメールの特徴を的確に伝えるデザインになっています。こうしたブース作りもさすがです。

顧客企業の顧客(印刷会社から見ると「顧客の顧客」)に焦点を当てて顧客企業と共闘すること、またDMなど販促用印刷物に関するノウハウを自社の新規顧客開拓に活用すること。ガリバーの取組みをみると、これらは印刷会社が、そして顧客(印刷物発注企業)にとっても生き残るための重要なものであることが分かります。
是非、多くの印刷会社に取組んでいただきたいと思います!