Hunkelerは、今回のdrupaでも大きな存在感を示すことが期待されます。drupa向け発表資料(PDF, 英文)を読むと、特に以下の方向に進化した連続紙用デジタル後加工機が展示されることが分かります:
- 可変対応力強化(1部づつ異なる印刷物の加工が可能に)
- 高速化
- 自動化
さて、Hunkelerは展示方法も特徴があります。例えば、最新機材を1点ずつ紹介するのではなく、特定市場に向けたソリューションとして展示する方法です。今回も、Hunkelerブースでは、以下のようなソリューションが紹介されます:
- 書籍:
- 判型もページ数も異なる書籍を1冊ずつ高速で生産するソリューション:
- CS6-HS cutting module(可変断裁機)
- PF7 double plow folder(折り機)
- SD7 star wheel delivery(スタッカー)
- BD7 Dynamic Book Destacker
- 新聞・冊子(ブックレット):
- 完全に自動でジョブの切り替えができるソリューション:
- セキュリティ機能を持った冊子:
- HL6 laser module(レーザーカッター)
- DM:
- 最新機材を活用したプレミアムなDM向けソリューション:
- DP8-II-P punching and perforation module(パンチング・ミシン目加工)
- CS8 cutting module(断裁機)
- WI8 web inspection system(連続紙用検査機)
また、Hunkelerは、デジタル印刷機メーカーや他後加工機メーカーのブースに後加工機を置くことにも積極的です。今回のdrupaでも、例えば以下のようなブースに機材を展示し、デモを行う予定になっています:
- キヤノン(ホール8a):
- トランスプロモ向けソリューション:
- Oce ColorStream + DP8 dynamic punching and perforation module
- デジタル印刷雑誌向け中綴じソリューション:
- UW6 unwinder + CS6-HS cross-cutting module + Presto II Digital (中綴じ機, ミューラー・マルティニ社製)
- リコー(ホール8a):
- Roll-to-rollとroll-to-stack の複合生産ライン向けソリューション:
- VC60000 + Combi system
- SCREEN GP(ホール8a):
- ゼロックス(ホール8b):
- 書籍と他デジタル印刷製品の複合生産ライン向けソリューション:
- Impika eVolution + Combi-line + DP8
- 判型もページ数も異なるカタログ向けソリューション:
- UW6 unwinder + CS6-HS cross-cutting module + Presto II Digital (中綴じ機, ミューラー・マルティニ社製)
- HP(ホール17):
- Roll-to-roll 生産ライン向けソリューション:
- Web Press T-230と組み合わせて
- 連続紙用検査システムを搭載したソリューション:
- Web Press T-400シリーズ機 + WI6 web inspection system
- ミューラー・マルティニ(ホール2):
- ページ数が異なるカタログ向けソリューション:
- UW6 unwinder + CS6-HS cross-cutting module + Presto II Digital (中綴じ機, ミューラー・マルティニ社製)
- ホリゾン(ホール6):
- Roll-to-カタログ ソリューション:
- UW6 unwinder + CS6-I cross-cutter + StitchLiner 6000 Digital(ホリゾン製)
- 書籍向けソリューション:
- UW6 unwinder + CS6-HS cross-cut module + Smart Binding System(ホリゾン製)
このようにさまざまなデジタル印刷機と連携し、多様なアプリケーション(印刷物の種類)に対応した後加工機を提供しているHunkeler社ですが、例えば以下のようなカバーしていない分野も見受けられます:
- パッケージ:紙器、軟包装ともに
- B1・B2サイズ枚葉式デジタル機、など
もちろん、drupa会場に行けば隠し球的に展示されている可能性もあります。しかし、「連続紙のページ物(書籍・冊子・雑誌など)や新聞、DMなどの商業印刷物」のソリューション・連続紙用デジタル後加工機に特化する戦略をとる可能性も考えられます。
では、他のデジタル後加工機メーカーの「パッケージ」や「B1・B2サイズ枚葉デジタル機」向けの機材はどうなっているのでしょう?次回は、こうした部分をチェックしたいと思います。
お楽しみに!