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2016年4月5日火曜日

drupa2016に向けて:最新インクジェット機のチェックポイント

インクジェットdrupaと呼ばれたdrupa2008(2008年開催)以降、インクジェット式デジタル印刷機(インクジェット機)は目覚しいスピードで進化しています。drupa2016でも、さらに進化したインクジェット機の提案が期待されます。

とはいえ、drupa会場に行かれる方々の中には、展示されたインクジェット機を見て「どのあたりがどんな風に新しいのか?」がピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、これまでインクジェット機の進化を継続的に追ってきた方なら問題ありませんが、そういう方はそれほど多くないかと思いますので。

今回、下図のように最新インクジェット機のチェックポイントをまとめてみました。大きく分けて、「画質」「生産性」「対応用紙性」の3つの観点からチェックすることをオススメします。また、それぞれをさらに「定量的」「定性的」という切り口から確認すると分かりやすいと思います。

特に、「定量的」な情報はカタログの製品仕様の部分に記載されていますし、デモのご担当者にお伺いすれば教えていただけることも多いので、集めやすくまた比較し易いものです。実際、私が展示会の報告レポートを作成する際には、展示された機材の「定量情報」を比較することが多かったりします。

ちなみに、現時点(IGAS2015の時点)での定量的な仕様と今回の見どころは以下のようになっています:

  • 解像度:枚葉機も輪転機も 1200 x 1200 dpi が標準的に:
  • 印刷速度:
    • 枚葉機:毎時 3,000枚〜4,500枚程度:
      • Landa S10 の毎時13,000枚は驚異的
      • オフセット機なみの毎時10,000枚以上のデジタル機が他にも発表されるに注目。
    • 輪転機:毎分 200m〜300m機が市場投入済み:
      • 毎分400mや500mという、さらなる高速化が進むかにも注目:
        • 毎分400m〜500mは、商業印刷用オフセット輪転機とほぼ同じ印刷速度。
  • 用紙サイズ:
    • 枚葉機:B2サイズ機が中心:
      • こちらの記事でもご紹介したように、B1サイズ機が話題に
      • B3サイズ機の展示も期待
      • L版・K版といった紙器向けサイズ機の提案があるかにも注目。
    • 輪転機:520mm幅(B2サイズ)機
  • 紙厚:最大 0.6mm の用紙を想定したインクジェット機も:
    • パッケージ向けに厚紙対応が進んでいるため
    • Landa S10は 最大 0.8mm の用紙を想定
    • 逆に薄紙対応にも注目:
      • インクジェット機は裏抜けがあるため、薄紙は苦手とされているため。

もちろん、実際に導入・活用する際には、下図に示した以外の要素が重要になることも多いでしょう。例えば、以下のようなものが挙げられます:

  • 操作性(使いやすさ)
  • 既存設備(ワークフローや他機材など)との相性
  • 求められるスキルレベル
  • 筐体のサイズ
  • デザイン性、など

折角なので、drupaが始まる前に「自社が収集・分析すべき情報は何か?」を社内で検討した上で drupa会場に乗り込んでいただければと思います。その方が収穫は多くなるかと思いますので。
その際に、本稿が少しでもご参考になれば幸いです (^ ^)