印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2011年3月25日金曜日

大阪の企業における震災の影響

3月24日、大阪商工会議所は、大商役員・議員企業に対する「東日本大震災が企業経営に及ぼす影響に関する緊急調査」(PDFファイル)の結果を発表した。この調査によれば、回答者の76%が「既に直接・間接の被害・影響が出ている」、また12%が「今のところ特に目立った被害・影響は出ていないが今後生じることを懸念」と回答した。大阪においても、既に多くの企業が今回の震災の影響を受けていることが明らかになった。


その被害・影響の内容について質問したところ(複数回答)、最も比率が高くなったのは「物流網のダメージにより仕入・納入に支障」(56%)であった。また、以下の回答も50%を上回る結果となった:

  • 「仕入先企業の被災・電力不足などにより部品・原材料・商品などの調達に支障」(54%)
  • 「自社またはグループ企業の工場・営業所が被災」(51%)
  • 「電力不足(計画停電など)、水道・ガスの供給不足などにより自社またはグループ会社の工場・営業所などの操業・営業に支障」(51%)といった回答も50%を上回った。
この結果から、自社・グループ会社が被災したという企業も51%と過半数を占める一方、東日本地域における物流網の混乱や電力不足、水道・ガスの供給不足といったライフラインの機能不全が、大阪における企業活動にも大きな影響を与えていることが分かった。

今回の調査から、地震による直接の被害に加えて、震災後に生じている東日本における混乱も大阪の経済に大きな影響を及ぼしていることが明らかになった。日本経済そして印刷産業の復興に端緒を付けるためにも、東日本における物流やライフラインの一日も早い安定化が求められる。