印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2023年8月22日火曜日

企画力・デザイン力で『紙化』を促進!

パッケージなど様々な分野で、脱プラスチック&『紙化』が広まっています。こうしたトレンドをさらに促進するため、単なる「プラから紙への置き換え」ではない、企画力やデザイン力を活用した進化を伴う『紙化』の取り組みも進んでいます。

医薬品・化粧品パッケージなどの設計・デザイン、印刷、加工を行う富山スガキ(富山県富山市)は、医薬品・化粧品製造展「第25回インターフェックスジャパン」(会期:2023年7月6日〜8日の3日間、会場:東京ビッグサイト)において、企画力・デザイン力を武器に開発した人にも環境にもやさしいパッケージを提案しました。


例えば、これまであまり使われていない(印刷されていない)裏面/内側面を活用した紙箱。内側に購入者だけが楽しめる占いやくじ、切り取ってカードやペーパークラフトとして遊べるオマケなどを印刷することで、その商品を購入する楽しみが増えます。

しかも、設計・デザインを工夫して『糊を使わない』紙箱にすれば、開きやすくて人にやさしいものになります。また富山スガキは「POLYGONS」など、意匠が凝っていて店頭での訴求力の高いものもあわせて展示していました。


医薬品のパッケージも得意とする同社ブースには、箱の一部が添付文書になっている「添付文書一体型パッケージ」も紹介されていました。このパッケージでは、添付文書が中身よりも先に引き出されるデザインになっているため、確実に手に取っていただけるようになっています。また、箱と一緒にフルカラー印刷できるため、文書をより分かりやすくできます。


両面をカラー印刷したり糊を使わない箱を開発したりすることで、多少製造コストは上がるかも知れません。しかし、オマケや添付文書などを別途印刷して封入するコストが削減できます。さらに「店頭での訴求力」や「購入後の楽しみ」などを加えることで、人にも環境にもやさしい、しかも楽しい『紙化』を実現できます。

ブランドオーナーの皆さんそして印刷業界の皆さん、ぜひ企画力・デザイン力を活用して、単なるプラスチックの置き換えではない、進化を伴う『紙化』をどんどん促進しましょう!